ニュース

アルコールにより睡眠の質が低下 夕方以降の飲酒に注意

 寝る前にアルコール飲料を飲むと「よく眠れる」という人は多い。確かにアルコールを飲むと眠くなる。しかし、「飲酒して寝入っても、時間がたつと眠りが浅くなって、早朝覚醒が起こりやすくなる」と、研究者は指摘している。

 英国のロンドン睡眠センターのイルシャード エブラヒム医長らは、アルコールがもたらす睡眠への影響を調べた20件の研究をメタ解析した。研究では、約500人の患者を対象に、就眠前にアルコールを飲んでもらい、その後の睡眠の状態を調べた。

 どれだけアルコールを飲んだかに関わらず、アルコールは眠りにおちるために要する時間を縮めることが分かった。

 しかし、アルコールを飲むと、睡眠途中で目が覚める中途覚醒や、早朝に目が覚める早朝覚醒も増えた。

 眠りにつくと、まずノンレム睡眠があらわれ、次に浅い眠りのレム睡眠へと移行する。眠りはこれらの2種類の睡眠で構成されており、ひと晩に4~5回、一定のリズムで繰り返される。

 「アルコールを飲むと、眠りに入りやすくなりますが、睡眠は中断されます。アルコールが体内で分解されるときに発生するアセトアルデヒドは、レム睡眠を阻害し、浅いノンレム睡眠状態が長く続いてしまいます。アルコールは、睡眠全体の質を改善する役にはたちません」と、エブラヒム氏は話す。

 アルコールによる利尿作用や、寝汗をかきやすくなることで、血液が固まりやすくなり、血管が詰まりやすくなる。睡眠中の脳梗塞、心筋梗塞のリスクも高くなる。

 「また、お酒を飲んで仰向けに寝ると、いびきが多くなり、睡眠時の無呼吸のリスクも上昇します。寝酒はほどほどにするのがよいのです」(エブラヒム氏)。

 アルコールを飲む量が徐々に増え、いつの間にかアルコール依存症になってしまう場合が多いのも問題だ。

 「また、アルコールと睡眠薬はいっしょに飲んではいけません。両者が作用し合い、作用が強められます。ふらつき、めまい、寝ぼけや脱力、記憶障害など、事故につながることが多くなります」と、研究者は指摘している。

 アルコール以外にも注意が必要なのがカフェイン。睡眠の質はアルコール、カフェイン、ニコチンなどによって低下しやすい。睡眠の質を高めたければ、夕方以降はお酒やコーヒー、タバコなどは控えるほうがよいという。

Reviewing alcohol's effects on normal sleep(国際アルコール学会 2013年1月22日)

[Terahata]

「アルコール」に関するニュース

2021年01月26日
【新型コロナ】接触確認アプリ「COCOA」がコロナ禍の心理的ストレスを減らす? 企業従業員の心の健康をどう守るか
2021年01月26日
「脂肪肝」が手遅れになる前にスマホで早期発見 病気と認識してきちんと対策 「脂肪肝プロジェクト」を始動
2021年01月22日
1月23日は、健康生活習慣『一無、二少、三多』の日です。 「全国生活習慣病予防月間2021」は2月1日よりスタートします!
2021年01月18日
「和食」が健康にもたらすメリットは多い 5割が「健康に良い」、8割以上は「和食が好き」
2021年01月18日
冬の「ヒートショック」を防ぐ6つの対策 急激な温度変化は体にとって負担 血圧変動や脱水に注意
2021年01月12日
エビデンスに基づく保健指導の実現へ 健康診断のデータから生活習慣病の発症因子を推定 医療ビッグデータを解析する人工知能(AI)を開発
2021年01月05日
WHOが「世界の死因トップ10」を発表 心臓病が1位に 糖尿病と認知症も上位に 食事と運動で予防・改善
2021年01月05日
【新型コロナ】「新宿歌舞伎町のホストクラブで感染拡大」は本当か? 従業員対象の実態調査 国立感染研が中間報告
2021年01月04日
保健指導リソースガイド【1年間でもっとも読まれたニュース ベスト15】1位はあの記事
2020年12月28日
ウーロン茶を飲むと「脂肪燃焼」が促される 肥満の抑制効果を期待 カフェイン以外が作用か
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 10,678 人(2021年04月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 2.7%
  • 保健師 44.8%
  • 看護師 10.8%
  • 管理栄養士・栄養士 19.8%
  • その他 22%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶