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日焼け対策で肌のアンチエイジング 皮膚の老化を24%予防

 日焼け止めローションなどを使い日焼け対策を十分に行うと、皮膚の老化を24%防げるという研究が発表された。「日焼け対策は、皮膚がん予防の観点からも大切です」と研究者は述べている。
日焼け対策を徹底すると皮膚の老化を防げる
 研究は、オーストラリアのクィーンズランド医学研究所の主任研究員アデル グリーン教授らによるもので、米国内科学会誌(Annals of Internal Medicine)に発表された。

 「私たちが行ったのは、日焼けが皮膚にもたらすダメージを長期にわたり調査した、世界ではじめての研究です。日焼け予防のアドバイスは、美容の観点から言われることが多いのですが、皮膚の健康の点でも重要であることが示されました。日焼け対策を毎日行うことで、皮膚を若々しく保つことができるだけでなく、皮膚がん予防にもつながります」と、グリーン教授は話す。

 研究チームは、クイーンズランド州南東部にあるナンボーに在住していた55歳以下(平均年齢39歳)の903人の被験者を2つの群に分けた。(1)介入群には、頭、首、手と腕に毎朝必ず、SPF15+の日焼け止めローションを付けてもらった。日焼け止めは、日なたで汗をかく前に、浴室やシャワールームで汗を落とした後で付けてもらった。(2)対照群には任意に日焼け止めを使ってもらったが、毎日使うことを強要しなかった。

 研究開始時と4.5年後に、シリコンゴムで手の平の型どりをし、光老化(photoaging)の影響を詳しく調べた。また、皮膚科医が被験者の顔や手足の皮膚の老化やダメージを診察した。

 結果は、(1)の日焼け対策を徹底して行った介入群で、皮膚の老化が抑えられていることが示された。(2)の対照群との相対オッズ比は0.76(95% CI 0.59~0.98)となり、介入群では皮膚の老化が24%抑制されるという結果になった。

 「日焼け対策を徹底して行った群では、太陽光線による老化が比較的抑えられていました。試験対象となったのは55歳未満の成人男女でしたが、中年期以降の人でも老化防止の効果は認められました。年齢が高い人でも、日焼け対策を始めるのが遅すぎるということはありません」と、グリーン教授は強調する。

紫外線が皮膚の細胞を傷つける 光老化を抑える対策
 「光老化」は、長い期間日光に当たり続けた、顔や首、手足の皮膚にみられる変化をいう。通常の老化は年齢とともに体の生理的機能が低下していくことだが、光老化は太陽光の紫外線による傷害の影響が大きく、加齢による老化に上乗せして起こる。

 米国立保健研究機構は、日焼け対策として、太陽光に当たる30分前に日焼け止めローションを使用することを勧めている。ローションはなるべく2時間ごとに、汗をかいた場合は80分ごとに、塗り直す必要がある。

 紫外線は、日焼け・シミ・シワ・肌老化などの原因となる。紫外線の肌ダメージには、日焼け後の炎症やシミのようにすぐにあらわれるものと、長い時間かけて蓄積した結果、シワや肌老化となってあらわれるものがある。

 日焼けの原因となる紫外線(UV)は、波長の長いほうから紫外線A波(UVA)、紫外線B波(UVB)に分けられる。紫外線A波とB波は、皮膚への到達度や肌への影響に違いがある。

 紫外線A波は、エネルギーが弱く、皮膚の奥深くまで届くのが特徴。波長が長いため、肌を赤くする作用は少なく、肌を黒くする作用がある。

 紫外線B波は、波長が短く、エネルギーが強いのが特徴。皮膚の比較的浅いところまでしか届かないが、肌表面の細胞を傷つけたり、炎症を起こすので、皮膚がんやシミの原因になる。

 日焼け止め製品は、記載されているSPF値が目安になる。SPF値とは、紫外線B波をどの程度防止できるかという目安の指数。何も塗らないで日差しを浴びた時に赤くなるまでにどのくらい時間がかかったかに対し、日焼け止めを塗った際、その時間が何倍引き伸ばせるかをあらわした値だ。

 SPF値が高くなるほど、肌への負担も大きくなるので、日常生活ならSPF20+以下を目安にすると良い。

 日焼け止めのクリームやローションを使う以外にも、日なたで帽子をかぶる、肌の露出の少ない衣服を着る、太陽光に長時間あたらないようにするといった工夫も役立つ。

World-first study proves daily sunscreen prevents skin ageing(クィーンズランド医学研究所 2013年6月4日)

[Terahata]

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