ニュース

野菜摂取や運動の目標 大多数が達成できず 東京都調査

 東京都は「ちょっと実行、ずっと健康。」をキャッチフレーズに、負担感なく実践できる生活習慣の改善方法について働き盛りの世代向けに呼びかけているが、都民の認知度は伸び悩んでいる。野菜を1日350g以上摂取している人は5割程度、1日8,000歩以上歩いている人の割合は5割前後にとどまることが、都民を対象に行ったアンケート調査で明らかになった。

 今回の調査は、2月26日~3月10日に都内に住む20歳以上の会社員や主婦など、都のインターネット福祉保健モニターに登録している男女を対象に実施したもの。215人(男性110人、女性105人)から回答が寄せられた。
4割以上が野菜の摂取目標量を達成できていない
 ふだんの食事で野菜を食べるように心がけているか聞いたところ、「いつも心がけている」と「だいたい心がけている」が合わせて9割で、「家庭料理で野菜を多く使うようにしている」(85.1%)、「メインのおかずの横に添えられている付け合せの野菜も残さずに食べている」(70.1%)という回答が多かった。

 しかし、野菜の摂取目標量(350g)を達成していると答えた人は56.8%にとどまり、4割以上が達成していないと感じていることが分かった。

 野菜の摂取量を増やすために「飲食店で野菜の量の多いメニューを増やすこと」「"もう一皿野菜を食べる" "野菜から先に食べる"といった負担感のない取組を、様々な手法により周知を図ること」を望む人が5割を超えた。

 また、都では2014年11月に都内のコンビニエンスストアなどで野菜の摂取量増加を呼びかけるPOP広告を出したが、57.3%が「まったく印象に残らない」「あまり印象に残らない」と回答した。
東京都が制作した野菜の摂取を呼びかけるPOP広告
過半数が1日歩数目標量を達成できていない
 生活習慣病の予防や健康づくりのためにふだんから体を動かすように心がけているか聞いたところ、「いつも心がけている」「だいたい心がけている」と答えた人が8割に上った。

 「1~2フロア程度の場合、エレベーターは使わずに階段を使うようにしている」「エスカレーターと階段が併設されている場合は、階段を使うようにしている」を実践している人が多く、「通勤・通学や買い物の際に歩くようにしている」という人も3割を超えた。

 一方で、国の「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」の1日歩数目標量は8,000歩に「足りている」「だいたい足りている」と答えた人は43.7%にとどまり、「ほとんど足りていない」「あまり足りていない」との回答が半数を超えた。

 なお、東京都は平成26年10月に、池袋駅の西武池袋線からJRの連絡乗り換え階段ステップに身体活動・運動の増加を呼びかける階段広告を出したが、「印象に残る」と答えた人は6割だった。
都が制作した健康づくり推進キャラクター 95%が認知せず
 東京都では、平成26年度に健康づくり推進キャラクター「ケンコウデスカマン」を作成し、「ちょっと実行、ずっと健康。」をキャッチフレーズに、負担感なく実践できる生活習慣の改善方法について働き盛りの世代向けに呼びかけている。

 上記の広告でも活躍した「ケンコウデスカマン」だが、今回の調査では95.3%が「見たことはない」と回答し、圧倒的に認知度が低いことが分かった。健康増進のポピュレーション・アプローチが難しいことがあらためて示された。
東京都が制作した健康づくり推進キャラクター「ケンコウデスカマン」
「野菜の摂取や身体活動に関する意識」についてアンケートを実施(東京都 2015年3月25日)
[Terahata]
side_メルマガバナー

「特定保健指導」に関するニュース

2023年08月28日
極端な「糖質制限」や「脂質制限」は危険? 日本人に適した食事スタイルは? 8万人超を調査
2023年08月28日
カラフルな野菜を食べている人は認知症の発症が少ない ホウレンソウやブロッコリーを食べて認知症を予防
2023年08月28日
わずか5分の運動でも「がんリスク」を32%減少 無理なく続けられる「新しい運動法」を開発
2023年08月28日
週末の「寝だめ」では平日の睡眠不足のダメージを回復できない 寝不足が心臓の健康に悪影響
2023年08月28日
高齢者の「フレイル」の発生リスクを40%低減 「要支援」の高齢者が通所系サービスを利用すると効果
2023年08月21日
肥満やメタボが「腰痛」を引き起こす コロナ禍でさらに増加 「腰痛」を改善する運動は?
2023年08月21日
朝食欠食が肥満やメタボのリスクを上昇 朝食を食べない人に共通する生活スタイルは?
2023年08月21日
アルコールが高血圧の原因に 飲酒量が少ない人も血圧が上昇 2万人弱を調査
2023年08月21日
ストレスを解消する簡単で効果的な方法 「みんなと楽しく食べる」「睡眠を改善する」
2023年08月21日
「運動アプリ」がメンタルヘルスも改善 スマホアプリの導入は運動指導で障壁の低い介入に
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶