ニュース

特定健診をデータヘルス解析 肥満者はやはり健康リスクが高い

健康保険組合連合会
 2014年度に特定健康診査を受診した326万4,499人(433組合)が抱える健康リスクをみると、肥満の人(36.9%)は、肥満でない人(63.1%)に比べ、特定保健指導の受診勧奨レベルに達している割合が高く、生活習慣病の治療を受けている割合も高いことが、健康保険組合連合会(健保連)の調査分析で明らかになった。
肥満者の半数以上は治療が必要 10人に1人は保健指導が必要
 健康保険組合連合会(健保連)はデータヘルス計画を積極的に策定しており、今回の調査では2014年度に特定健康診査を受診した326万4,499人を対象に、検査値と健康状態にどのような傾向があるかを分析した。結果を「健診検査値からみた加入者(40-74歳)の健康状態に関する調査分析」として公表した。

 解析の結果、肥満の人は特定保健指導の受診勧奨レベルに達している割合が高く、生活習慣病の治療薬を服用している割合も高かった。肥満の人は血圧・脂質・血糖・肝機能のうち複数の健康リスクを抱えている割合も高かった。

 まず全体像を見ると、全体の63.1%に当たる206万699人が「非肥満」、36.9%に当たる120万3,800人が「肥満」と判断された。肥満の判定基準は「内臓脂肪面積が100㎠以上、またはBMIが25以上」、内臓脂肪面積の検査値がないときは「腹囲 男性85cm以上 女性 90cm以上、またはBMIが25以上」とした。

 非肥満者では、血圧・脂質・血糖・肝機能の4つの健診項目が「基準範囲内」となっている割合がもっとも多く32.3%、「保健指導基準値以上」が15.7%、「受診勧奨基準値以上」が6.7%、「服薬投与」が8.4%だった。

 これに対し肥満者では、「基準範囲内」が6.7%、「保健指導基準値以上」が10.8%、「受診勧奨基準値以上」7.8%、「服薬投与」が11.6%だった。肥満者の半数以上は治療が必要で、10人に1人が保健指導を必要とする計算になる。

 肥満者と非肥満者で、▽血圧、▽脂質、▽血糖、▽肝機能―の4項目に関するリスク保有状況をみると、肥満者のほうに高リスク保有者が多いことが示された。
肥満者は複数の検査で異常値が出やすい
 「非肥満」の判定を受けた人のうち、検査で「保健指導判定値」が出た人は71万9,000人。リスク項目別割合をみると、もっとも高い割合を示したのは、(1)「脂質」37.7%で、次いで(2)「血糖」11.9%、(3)「血圧」8.8%となった。

 一方、「肥満」の判定を受けた人のうち、検査で「保健指導判定値」が出た人は78万3,800人。リスク項目別割合をみると、もっとも高い割合を示したのは、(1)「脂質」33.9%で、次いで(2)「血糖」15.3%、(3)「血圧・脂質」10.9%となった。

 「非肥満」で「要保健指導」と判定された人のうち「脂質」「血圧」およびその両方の異常が指摘された人は52.2%だったが、「肥満」と判定された人では60.1%に増える。「肥満」の人では4項目の複数の検査値の異常が重なる人も多かった。
 もっとも異常が多かった「脂質」については、健診判定区分別に該当者の割合をみると、(1)「基準範囲内」37.7%、(2)「保健指導判定値」30.3%、(3)「受診勧奨判定値」32.1%となった。被保険者・被扶養者別にみると、被保険者のほうが「保健指導判定値」および「受診勧奨判定値」の割合が高く、また、50歳以降では被扶養者のほうが「保健指導判定値」および「受診勧奨判定値」の割合が高くなる傾向がみられる。

 「血圧」については、(1)「基準範囲内」66.7%、(2)「保健指導判定値」16.5%、(3)「受診勧奨判定値」16.9%。「血糖」については、(1)「基準範囲内」68.9%、(2)「保健指導判定値」26.1%、(3)「受診勧奨判定値」5.1%となっている。
年齢・業種・扶養家族などの条件で保健指導は変わる
 業態別にみると、「肥満者」が多い業種は、▽建設業(50.0%)、▽運輸業(46.5%)、▽その他のサービス業(45.7%)、▽金属工業(44.0%)、▽卸売業(43.0%)。逆に少ないのは▽労働者派遣業(22.4%)、▽繊維製品製造業(27.6%)、▽医療・福祉(28.1%)。

 また、被保険者・被扶養者別、年齢階級別に、脂質に関するリスクの程度をみたところ、55~64歳の被扶養者で受診勧奨基準値以上の人が多く、逆に40~49歳の被扶養者では基準値範囲内の人が多いことが分かった。
 被保険者がどのような業種で働いているのか、被扶養者がいるか、年齢はどの程度なのかによってリスクの状況が変わり、保健指導の必要と内容の傾向が変わっていく。保健指導を行うときは、対象者の年齢、職種や被扶養者の有無に配慮する必要がある。

健康保険組合連合会(健保連)
[Terahata]

「特定保健指導」に関するニュース

2017年12月14日
「腸内環境」を整えアンチエイジング 腸内細菌の多様性が長寿の秘訣
2017年12月14日
糖尿病リスクを減らすためには「運動を継続」することが必要
2017年12月14日
「ビワの種」に天然の有害物質 「食べないで」と農水省が注意喚起
2017年12月13日
「糖尿病のクリスマスプレゼント」実施中 豪華商品と現金が当たります
2017年12月07日
冬のウォーキングの効果を高める5つの方法 寒い冬には注意が必要
2017年12月07日
米を中心とした日本型食生活が健康寿命を延ばす 食育健康サミット2017
2017年12月07日
糖尿病と肥満が80万人のがんの原因に 肥満が原因のがんは54万例
2017年12月07日
長野市が「ベジライフ宣言」で糖尿病対策 野菜から食べ30回噛む
2017年11月30日
「心が健康な人」を増やす・支えていくことが産業保健師ならではのメンタルヘルス事業の心得【産保PC第3回レポート】
2017年11月29日
食塩の摂取量を減らすと医療費を削減できる 「減塩」の効果は大きい

最新ニュース

2017年12月14日
科学的根拠に基づく「産業保健における復職ガイダンス2017」を公開
2017年12月14日
「腸内環境」を整えアンチエイジング 腸内細菌の多様性が長寿の秘訣
2017年12月14日
糖尿病リスクを減らすためには「運動を継続」することが必要
2017年12月14日
加熱式たばこも血管には有害 血管内皮機能が低下 「iQOS」で実験
2017年12月14日
「ビワの種」に天然の有害物質 「食べないで」と農水省が注意喚起
2017年12月14日
【健やか21】学校の管理下の災害 (平成29年版)の発行について
2017年12月13日
「糖尿病のクリスマスプレゼント」実施中 豪華商品と現金が当たります
2017年12月12日
未成年者のインフルエンザ罹患後異常行動に具体的な注意喚起を追加
2017年12月11日
女性は健康維持にバランスの良い食事や歯磨き習慣-中高年者縦断調査
2017年12月08日
【健やか21】不育症治療の助成について(Fuiku-Faboフイクラボ)
2017年12月07日
冬のウォーキングの効果を高める5つの方法 寒い冬には注意が必要
2017年12月07日
米を中心とした日本型食生活が健康寿命を延ばす 食育健康サミット2017
2017年12月07日
糖尿病と肥満が80万人のがんの原因に 肥満が原因のがんは54万例
2017年12月07日
長野市が「ベジライフ宣言」で糖尿病対策 野菜から食べ30回噛む
2017年12月06日
【HAMIQ】認知症の社会的処方箋/おもいやり災害食認証制度
2017年12月04日
【新連載】超高齢社会への提言「エイジング・リテラシー」(有料老人ホーム入居支援センター)
2017年12月02日
浮世絵風のポスターなどでインフルエンザ予防を呼びかけ(東京都)
2017年12月01日
【健やか21】思春期アンケート「高校生の性交経験と生活環境・保健指導」
2017年12月01日
「新たな自殺総合対策に向けて」へるすあっぷ21 12月号
2017年11月30日
「心が健康な人」を増やす・支えていくことが産業保健師ならではのメンタルヘルス事業の心得【産保PC第3回レポート】
2017年11月30日
【くるみpro更新情報】クリスマスプレゼント付き資料請求実施中!
2017年11月30日
ママから笑顔がきえるとき―文京学院大が産後うつ予防リーフレット作成
2017年11月29日
食塩の摂取量を減らすと医療費を削減できる 「減塩」の効果は大きい
2017年11月29日
「ウォーキング」で重要なのは継続 少し歩いただけで健康効果を得られる
2017年11月29日
高カフェインの「エナジードリンク」で健康被害が 摂取の制限を検討
2017年11月29日
「早食い」が原因で肥満やメタボに よく噛んで食べるための6つの対策
2017年11月29日
糖尿病の男性は「ED」(勃起不全)のリスクが高い EDは治療できる
2017年11月28日
【新連載】がん患者さんのアピアランス・サポート (みなとアピアランス・サポート相談室)
2017年11月27日
【健やか21】産後うつ予防リーフレット・動画公開(文京学院大学)
2017年11月27日
【保健師募集】研修制度充実・人財育成に力を入れている鶯谷健診センター
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 6,681 人(2017年12月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶