ニュース

データヘルス改革推進本部 次世代の保健医療システムが2020年に稼働

 厚生労働省は、国民の健康管理の推進に向け、医療や介護などのデータの一元化を目指すため、同省内に「データヘルス改革推進本部」を設置し、第1回会合を1月12日に開催した。ICTを用いた次世代型の保健医療システムを2020年度から本格稼働させたいという考えを示した。
ビッグデータを活用 医療・介護の全情報を集約
 厚労省は、超高齢社会の問題解決に向けて、国民の医療や介護、それに健康診断のデータを一元化したうえで、ICT=情報通信技術を活用して、健康管理の研究などに役立てようと計画。データヘルス改革推進本部では、その具体策を部局横断的に検討していく。

 同省は健康・医療・介護分野のICT利活用がこれまで「さまざまな縦割り構造を背景に、その前提となるデータが分散し、相互につながらない形で取組が進められてきた」と指摘。その結果、一体的に機能せず、必ずしも現場や産官学の力を引き出したり、患者・国民がメリットを実感できるかたちとはなっていなかったという。

 具体的には、個人の健康なときから疾病・介護段階までの保健医療データが連結されていない結果、個人自らがデータをもとにした有効な健康管理を行えないという事態になっている。

 この課題を解消するために、「膨大な健康・医療・介護のデータを整理し、徹底的に収集・分析して、これからの健康・医療・介護分野のICTの利活用が供給者目線から、患者・国民・利用者目線になるよう、ICTインフラを作り変え、健康・医療・介護施策のパラダイムシフトを実現していかなければならない」としている。
世界初の大規模なICTシステムを構築
 予防医療の促進や生活習慣病対策、新たな治療法の開発や創薬、医療経済の適正化、介護負担の軽減や、介護環境整備の推進における問題解決の分析や政策立案、実施を効率的に行うために、自治体、保険者や医療機関などが保有する健康・医療・介護データを有機的に連結し、柔軟性があり、機能する情報システムを整備する必要がある。

 改革推進本部は、塩崎厚労相を本部長に厚労省幹部が参加。改革推進本部の下に、(1)予防・健康データ ワーキンググループ、(2)医療データ ワーキンググループ、(3)介護データ ワーキンググループ、(4)ビッグデータ連携・整備 ワーキンググループ――が設置される。

 本部長の塩崎恭久厚労相は「データヘルス改革により、健康・医療・介護の中身のパラダイムシフトを実現する。世界初となる大規模なICTシステムを構築し、次世代型の保健医療システムを2020年度から本格稼働させたい」と意気込みを語った。
審査支払機関は「業務集団から頭脳集団へ」
 会合では、2016年9月から議論が行われてきた厚労省「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」の報告書も公表された。

 審査支払機関には、社会保険診療報酬支払基金(支払基金)と都道府県ごとに設置された国民健康保険団体連合会(国保連)の2つがある。例えば、患者の加入先が企業の健康保険組合や協会けんぽの場合は、審査支払機関は支払基金。国民健康保険や後期高齢者医療の場合は国保連と取り扱いが分かれている。

 報告書では、審査支払機関の効率化、統一化が必要とした上で、ビッグデータの活用に対応できるシステムや組織になるべきと提言している。

 審査支払機関には、レセプト電子化により、年間約20億件のビッグデータの集積が進んでいる。これらの情報は、各個人の健康・医療・介護に関する詳細な情報が記載された、優れたデータベースだ。しかし現在は、それが分散管理されており、個別にも十分に活用できているとはいえない状況にある。

 審査支払機関については、ビッグデータとICTを最大限に活用することで、保険者と協働しつつ、医療の質の向上に寄与するいわば「頭脳集団」として、その役割を再定義すべき時期に来ている。
保健・医療・介護のデータベース間で連携 既存インフラを最大限活用
 現行法では、審査支払機関は「審査支払」の実施自体を存在意義とする「業務集団」にとどまっているが、保険者の信頼を得るチェック機能を効果的・効率的に果たすことだけにとどまらず、その保有するデータを十分に活用した役割を果たすことが期待されているとしている。

 具体的には、保健・医療・介護のデータベース間で連携が行えるよう、支払基金・国民健康保険中央会がIDを発行し、このIDを利用して保健医療に関するビッグデータを活用していくことを検討する。

 さらに、健康・医療・介護のデータベースを連結しプラットフォーム化していくことで、個人の保健医療に関するヒストリーをビッグデータとして民間を含めた専門家が分析することを可能にし、医療の質向上につなげる。その際、既存インフラを最大限活用する観点から、支払基金・国保連で管理・運営・分析などを行う

個人情報保護も重要な課題
 医療・介護情報を集約するシステムの実現には、個人情報が集積されたデータベースを安全に匿名化し、共有する技術の確保が不可欠だ。一人ひとりが納得するかたちで情報が収集されるよう、国民的な合意形成を図ることも重要になる。

第1回データヘルス改革推進本部(厚生労働省 2017年1月12日)
[Terahata]

「健診・検診」に関するニュース

2017年12月14日
糖尿病リスクを減らすためには「運動を継続」することが必要
2017年12月14日
「ビワの種」に天然の有害物質 「食べないで」と農水省が注意喚起
2017年12月13日
「糖尿病のクリスマスプレゼント」実施中 豪華商品と現金が当たります
2017年12月07日
冬のウォーキングの効果を高める5つの方法 寒い冬には注意が必要
2017年12月07日
糖尿病と肥満が80万人のがんの原因に 肥満が原因のがんは54万例
2017年12月07日
長野市が「ベジライフ宣言」で糖尿病対策 野菜から食べ30回噛む
2017年11月30日
「心が健康な人」を増やす・支えていくことが産業保健師ならではのメンタルヘルス事業の心得【産保PC第3回レポート】
2017年11月29日
食塩の摂取量を減らすと医療費を削減できる 「減塩」の効果は大きい
2017年11月29日
「ウォーキング」で重要なのは継続 少し歩いただけで健康効果を得られる
2017年11月29日
「早食い」が原因で肥満やメタボに よく噛んで食べるための6つの対策

最新ニュース

2017年12月14日
科学的根拠に基づく「産業保健における復職ガイダンス2017」を公開
2017年12月14日
「腸内環境」を整えアンチエイジング 腸内細菌の多様性が長寿の秘訣
2017年12月14日
糖尿病リスクを減らすためには「運動を継続」することが必要
2017年12月14日
加熱式たばこも血管には有害 血管内皮機能が低下 「iQOS」で実験
2017年12月14日
「ビワの種」に天然の有害物質 「食べないで」と農水省が注意喚起
2017年12月14日
【健やか21】学校の管理下の災害 (平成29年版)の発行について
2017年12月13日
「糖尿病のクリスマスプレゼント」実施中 豪華商品と現金が当たります
2017年12月12日
未成年者のインフルエンザ罹患後異常行動に具体的な注意喚起を追加
2017年12月11日
女性は健康維持にバランスの良い食事や歯磨き習慣-中高年者縦断調査
2017年12月08日
【健やか21】不育症治療の助成について(Fuiku-Faboフイクラボ)
2017年12月07日
冬のウォーキングの効果を高める5つの方法 寒い冬には注意が必要
2017年12月07日
米を中心とした日本型食生活が健康寿命を延ばす 食育健康サミット2017
2017年12月07日
糖尿病と肥満が80万人のがんの原因に 肥満が原因のがんは54万例
2017年12月07日
長野市が「ベジライフ宣言」で糖尿病対策 野菜から食べ30回噛む
2017年12月06日
【HAMIQ】認知症の社会的処方箋/おもいやり災害食認証制度
2017年12月04日
【新連載】超高齢社会への提言「エイジング・リテラシー」(有料老人ホーム入居支援センター)
2017年12月02日
浮世絵風のポスターなどでインフルエンザ予防を呼びかけ(東京都)
2017年12月01日
【健やか21】思春期アンケート「高校生の性交経験と生活環境・保健指導」
2017年12月01日
「新たな自殺総合対策に向けて」へるすあっぷ21 12月号
2017年11月30日
「心が健康な人」を増やす・支えていくことが産業保健師ならではのメンタルヘルス事業の心得【産保PC第3回レポート】
2017年11月30日
【くるみpro更新情報】クリスマスプレゼント付き資料請求実施中!
2017年11月30日
ママから笑顔がきえるとき―文京学院大が産後うつ予防リーフレット作成
2017年11月29日
食塩の摂取量を減らすと医療費を削減できる 「減塩」の効果は大きい
2017年11月29日
「ウォーキング」で重要なのは継続 少し歩いただけで健康効果を得られる
2017年11月29日
高カフェインの「エナジードリンク」で健康被害が 摂取の制限を検討
2017年11月29日
「早食い」が原因で肥満やメタボに よく噛んで食べるための6つの対策
2017年11月29日
糖尿病の男性は「ED」(勃起不全)のリスクが高い EDは治療できる
2017年11月28日
【新連載】がん患者さんのアピアランス・サポート (みなとアピアランス・サポート相談室)
2017年11月27日
【健やか21】産後うつ予防リーフレット・動画公開(文京学院大学)
2017年11月27日
【保健師募集】研修制度充実・人財育成に力を入れている鶯谷健診センター
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 6,681 人(2017年12月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶