ニュース

福岡市の「健康先進都市戦略」 人生100年を見据えた新戦略「福岡100」

 福岡市が「福岡100~人生100年時代の健寿社会モデルをつくる100のアクション~」を発表した。「人生100年時代」の到来を見据えた100のアクションを2025年までに実施する。
保健医療分野における新戦略「福岡100」を開始
 日本の高齢化が急速に進む中、高齢者介護に携わる人材の不足が深刻な課題となっている。団塊の世代が一斉に75歳以上になる2025年には、全国で38万人が不足すると国は試算。必要なケアが受けられない高齢者が大量に生まれることが危惧されている。

 そうした事態を地域全体のケア力を高めることで乗り切ろうとする試みが、福岡市で始まっている。同市は、保健医療分野における新戦略「福岡100」を開始。寿命延伸に伴う「人生100年時代」の到来を見据え、誰もが100歳まで健康で自分らしく生き続けられる持続可能な社会システムの構築を実現すべく、100のアクションを2025年までに実施する。

 同市は、2016年3月に開催された厚生労働省主催の「保健医療2035シンポジウム」で、「保健医療2035推進シティ」の第1号として名乗りを上げるとともに、2017年3月に「福岡市健康先進都市戦略」を策定した。福岡100は、この戦略にもとづくもの。
認知症ケア「ユマニチュード」 コミュニケーションが劇的に改善
 この戦略にもとづく先行事業として、認知症の先進的ケア技法である「ユマニチュード」の実証実験を実施。政令指定都市がまちづくりおよび高齢化対策の一環として、ユマニチュードを取り入れることは国内初の試みだ。

 ユマニチュードは、知覚・感情・言語によるマルチモーダル・コミュニケーションケア技法であり、「見る」「話す」「触れる」などの実践的技術で構成される。フランスではユマニチュードの研修制度があり、400以上の施設でユマニチュードが全面導入されている。

 ユマニチュードには「顔の正面から同じ高さで目を合わせる」「何をしているか実況するように伝える」「腕を上からつかまず、必ず下から支える」などの確立された具体的な技術が含まれており、この技術を用いてケアを行うと、認知症の行動・心理症状としてしはしばみられる暴言・暴力などの症状が起こりにくくなることが知られている。
デジタル技術を駆使して「地域包括ケアシステム」を構築
 福岡市は、ICT(情報通信技術)を活用した「地域包括ケア」も実施。​住まい・医療・介護・予防・生活支援サービスを一体的に提供する「地域包括ケアシステム」を構築するために、ICTを活用した情報通信基盤「地域包括ケア情報プラットフォーム」の構築を中心とした「care4FUKUOKA」(ケアフォーフクオカ)プロジェクトを立ち上げた。

 市民・団体が楽しみながら健康増進に取り組めるような、新しい製品・サービスを生み出す市民参加型健康プラットフォーム「福岡ヘルス・ラボ」も立ち上げた。

 ICTを活用した「かかりつけ医」機能の強化にも乗り出している。​​​『ICTを活用した「かかりつけ医」機能強化事業推進ワーキンググループ』は、平成29年に市内11医療機関の参加を得て事業の実証を開始。 診療時間の効率化や医療の質の向上を図るため、ICTを活用しオンラインで医師と患者をつなぐことにより、地域の医療介護に貢献する「かかりつけ医」機能の強化を目指している。

 この事業では、オンラインで医師と患者をつなぐことにより市民の皆様が自宅等に居ながら、「自身の健康を気遣い予防できること」「不安があるときにかかりつけ医に相談できること」「受診が困難な場合でもかかりつけ医と繋がり治療を継続できること」の実現を通じ、年齢を重ねても、健康不安を抱えても、安心して暮らすことができる地域 社会づくりに向けた次世代の地域医療インフラの確立を目指すという。
平均寿命と健康寿命のギャップを減らすことが課題
 健康・医療・介護分野に挑戦するスタートアップを「ケア・テック・ベンチャー」と位置付け、支援する枠組みとして「ケア・テック・アライアンス(コンソーシアム)」も創設する。

 前述の「福岡ヘルス・ラボ」と連携し、オープンイノベーションにつながるアイデアソンやマッチングイベントなどを実施することで、ICTなどを駆使したケア・テックの開発・事業化を促進する。

 福岡100の開始に合わせて開催された記者会見で、同市長の高島宗一郎氏は「100歳まで生きられる現代では、平均寿命と健康寿命のギャップを減らしていくことが一番の課題。そのギャップを埋めるべく、『福岡100』ではさまざまな支援・取り組みを行っていく。高齢化していく人類の大きな一歩になると期待している」と説明し、「国に先駆け、『日本一元気なまち』福岡から社会を変えていく」とコメントした。

福岡100~人生100年時代の健寿社会モデルをつくる100のアクション~(福岡市)
[Terahata]

「保健指導リソースガイド」に関するニュース

2018年06月05日
【連載更新】「今日は〇〇の日」「○○週間」を活用していますか?
2018年05月29日
【リーフレット配布ご協力お願い】外見ケアに悩んでいる方へ「みなとアピアランスサポート相談室」
2018年03月28日
「糖尿病予備群向けの重症化予防プログラム」を開始 日本生命
2018年03月19日
東京の糖尿病療養指導を担う「東京CDE」と「東京CDS」 新年度の活動
2018年02月15日
人工知能(AI)で「胃がん」を早期発見 98%の精度で「熟練医に匹敵」
2018年01月05日
[ 2/7 市民公開講演会参加者募集中!] 全国生活習慣病予防月間2018
2017年12月13日
「糖尿病のクリスマスプレゼント」実施中 豪華商品と現金が当たります
2017年11月24日
【30名限定】すろかろアンバサダー第1期の募集をスタートします!
2017年10月23日
10代でも"スマホ老眼"が増加?―養護教諭対象のアンケートで明らかに
2017年10月02日
【専門職向け】プルーン健康啓発サンプル・資料の受付開始しました

最新ニュース

2018年06月15日
女性の「やせ」をテーマにした教材が登場!「気にしてますか?やせすぎ注意」(指導箋)
2018年06月15日
【健やか21】イクメン企業・イクボスアワード2018募集中!
2018年06月13日
「早期乳がん」の70%は化学療法は不必要 乳がん治療に明るい選択肢
2018年06月13日
「女性特有の遺伝子」を発見 バストの大きさ、月経痛の重さに関連
2018年06月13日
日本の給食が「肥満」を減らす 給食実施率の増加で肥満が低下
2018年06月13日
水虫に対策するための8つの方法 高齢者の「白癬菌」は要介護のリスクに
2018年06月13日
糖尿病学会でウォークイベントを開催 特別な運動でなくとも効果的
2018年06月12日
厚労省が禁煙支援マニュアルを増補改訂―社会情勢の変化に合わせて内容をアップデート
2018年06月08日
食育指導で使えるイラスト提供します(健やか親子21食育プロジェクト)
2018年06月08日
【連載更新】成人期の健康運動の考え方~体と心を感じる習慣づくり~
2018年06月07日
対談「女性と生活習慣病予防」一無、二少、三多で健康長寿
2018年06月06日
「笑い」が糖尿病やメタボ、がんを改善 よく笑うと健康効果を得られる
2018年06月06日
「高齢者」に医薬品を処方するときには注意が必要 厚労省が指針を通知
2018年06月06日
「高血圧」の治療がインフルエンザ対策に ウイルスの感染を防ぐ効果が
2018年06月06日
「子どもの貧困」が発育異常にも影響 子どもへの社会的な支援が必要
2018年06月06日
「歯周病」に対策 3ヵ月のプロジェクトでタクシー乗務員を意識改革
2018年06月05日
【連載更新】「今日は〇〇の日」「○○週間」を活用していますか?
2018年06月04日
【応募受付中】「でかメモ」アンバサダー募集!
2018年06月04日
健康スコアリングの詳細設計に関する報告書を公表―日本健康会議
2018年06月01日
プルーン食べ合わせレシピコンテスト実施中!骨の健康(プルーン × カルシウム) 
2018年06月01日
「健康・医療・介護の新潮流」へるすあっぷ21 6月号
2018年05月31日
【健やか21】「子どもの人権SOSミニレター」事業の実施(法務省)
2018年05月30日
「体内時計」が糖尿病・メタボに影響 「時間生物学」が注目されている
2018年05月30日
日本で未承認の「抗がん剤」は65種類 8割が100万円超 患者の負担が重い
2018年05月30日
「男性型脱毛症」(AGA)の原因は血流不足やストレス? 近畿大学などが解明
2018年05月30日
抗加齢を意識した「アンチエイジング弁当」 食材の抗加齢効果を明記
2018年05月30日
ビタミンCが「認知症」リスクを低下 女性でリスクが10分の1に低下
2018年05月29日
【リーフレット配布ご協力お願い】外見ケアに悩んでいる方へ「みなとアピアランスサポート相談室」
2018年05月29日
厚労省がHPVワクチン接種後に症状が出た人のための相談窓口の一覧を掲載
2018年05月28日
【連載更新】「仕事の軸」報酬がもらえなくてもやりたいことは何ですか?
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 7,257 人(2018年06月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶