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生命保険にも人工知能(AI)を活用 高血圧患者の保険加入を緩和

 第一生命は、中高年で高血圧の人でも、通常の医療保険や死亡保険に加入できるよう基準を緩めたと発表した。保険契約者約1,000万人分のビックデータを日立と共同で人工知能(AI)を使い解析。高血圧患者とそうでない人とで、入院可能性と入院日数にほとんど違いがない場合があることが分かったという。今後は糖尿病などについても研究を進める。
1,000万人の医療ビッグデータを解析
 第一生命と日立は、医療ビッグデータを生命保険事業に活用するための共同研究により、「生活習慣病に起因する入院の可能性とその日数」を予測する定量評価モデルを開発したと発表した。

 第一生命と日立は共同研究を2016年から開始し、第一生命が長年蓄積してきた約1,000万人の医療ビッグデータをもとに、日立の医療費予測技術で培った分析ノウハウを活用して解析を行ってきた。

 個人の健康を阻害する要因にはさまざまな要素が複合的に関連しているが、これまで第一生命が蓄積してきた医療ビッグデータと従来の手法を用いた分析だけでは、評価を行うことに一定の限界があったという。

 共同研究の第一弾として、日立が保有する分析手法・ノウハウを活用して、「糖尿病や血管系疾患など8大生活習慣病に起因する入院の可能性とその日数」を予測する定量評価モデルを開発。複雑に絡む複数の「健康を阻害する要因」を加味し、将来入院する可能性およびその日数を予測することが可能となった。

 これまでは、生活習慣病などの健康状態を理由に、新規に生命保険に加入できないケースや、加入できても特約を付けられないケースがあったという。

医療ビッグデータの活用で生命保険の加入範囲を拡大
 8大生活習慣病とは、高血圧、急性膵炎を含む膵疾患、糖尿病、肝疾患、腎疾患、心血管疾患、脳血管疾患、悪性新生物(がん)。

 このうち、高血圧治療中の方について、同モデルを用いることで、そのほかに一定程度「健康を阻害する要因」がある場合でも、健康な人の入院可能性・日数との差が小さい場合があることなどが確認できた。

 これにより、第一生命は該当する顧客の一部を引き受けられるように基準を見直すに至った。その結果、見直し後の約1ヵ月間で、合計300名以上が新規加入したという。

 同モデルを用いた入院日数の予測結果は、過去の入院発生データを活用した検証で、ある集団において、保険加入から5年以内における実際の入院日数とモデルによって予測される入院日数との予測誤差が5%以下と、一定の精度を確保していることを確認した。
生活習慣病の発症率と医療費総額を予測
 日立は、人工知能(AI)など先端的なITを活用した新たな金融サービスを提供する金融ITイノベーション事業やヘルスケア事業を注力分野として位置づけ、実証実験などさまざまな取組みを精力的に実施している。

 2014年には、健康保険組合が保有する「健診データ」と医療機関受診時の「レセプトデータ」をもとに、生活習慣病の発症率と医療費総額を予測する技術(医療費予測技術)を開発した。

 この技術を、企業の健康保険組合において具体的な保健指導に活用し、組合員などの健康改善や医療費抑制といった効果をあげている。

 こうした医療ビッグデータの取組みでは、ディープラーニングなどの解析手法から目的やデータの特性に合わせて最適な手法を活用し、解析技術とその実用化に関するノウハウを蓄積している。

第一生命保険
日立製作所
[Terahata]

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