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健保連が2016年度決算を発表 経常収支が2373億円の黒字

 健康保険組合連合会(健保連)は、2016年度の経常収支が2,373億円の黒字になるとの決算見込みを発表した。被保険者数の増加などによって保険料収入が増加し、3年連続で黒字となる。赤字組合は前年度に比べ108組合減る。
 健保連では「黒字は一時的な状況。拠出金は負担増となっており、さらに増え続ける」と危機感を滲ませている。
2016年度は3年連続黒字の見込み
 健保連は、今年3月末時点で加入する1,399組合の2016年度決算見込み状況を集計した。それによると、経常収入は7兆9,623億円(前年度比2.27%増)、経常支出は7兆7,250億円(同0.88%増)で、差し引き額は2,373億円の黒字となり、前年度よりも1,094億円増える見込みだ。

 2016年10月から短時間労働者への健康保険適用が拡大されたことや、定年の引き上げの広がりなどを背景に、被保険者が過去最多の1,617万8,290人(同2.19%増)になった。こうした影響により保険料収入が1,797億円増えた。  平均保険料率(2月末)は9.110%で、前年度よりも0.075ポイント上昇。料率を引き上げた組合は、全体の約15%に当たる206組合で、平均引き上げ料率は0.653%だった。
2025年に拠出金負担割合は50%超になると試算
 健保連では、「経常収支は3年連続の黒字決算となったが、これは被保険者数の増加や2008年度以降の保険料率の引き上げなどによる保険料収入の増加の一方で、保険給付費の伸びの鈍化と拠出金の精算戻りが3年連続で発生したことなどによる一時的な状況」と分析。

 「2017年度は、後期高齢者支援金が全面総報酬割に拡大されたことなどにより、拠出金全体で約2,400億円の負担増となっており、今後も団塊世代の高齢化に伴い、さらに増え続けることは確実」としている。

 2025年には義務的経費に占める拠出金負担割合が平均50.7%に達するとの試算も示した。

 「このような過重な拠出金負担に苦しむ組合、特に協会けんぽの料率を上回る組合は『解散』を選択肢に入れざるを得ない状況に追い込まれると想定される」と、危機感を滲ませている。
2025年に向けて医療保険改革が必要不可欠
 保険料率が協会けんぽの平均保険料率(10%)を超える組合は304組合で、前年度に比べて13組合増加した。

 一方、義務的経費(法定給付費と高齢者医療への拠出金)に占める拠出金負担割合は46.1%となり、363組合(全組合の25.9%)で、拠出金が義務的経費の5割を超えた。赤字組合は全組合の38.8%を占める543組合となった(前年度比108減)。
 健保連では、「団塊世代が全て後期高齢者となる2025年に向け、医療費の適正化と高齢者医療費の負担構造改革などに関し、国民的議論が必要。政府は、現役世代の負担をこれ以上増やさないため、高齢者の負担のあり方を見直すなど双方のバランスをとる改革に取り組むべきだ」としている。
1ヵ月当たりの医療費最高額は1億694万円
 健保連によると、高額な治療が増え続けており、患者1人あたりの医療費が1ヵ月で1,000万円以上だった例が、2016年度は484件となった。前年度比で件数は34.1%増え、過去最多になった。

 1,000万円以上の件数は2006年度で116件だったため、10年で約4倍に増えた。C型肝炎の治療薬やがん治療薬、補助人工心臓など高額な治療法や医療機器の保険適用が相次いだことが背景にある。

 上位100件を疾患別にみると、循環器系疾患が41件(全体の41%)で最多となり、次いで血液疾患34件(同34%)、先天性疾患8件(同8%)と続いている。

 高額レセプト増加の背景には、高額な医薬品の保険収載という要因もある。フォンウィルブランド病と呼ばれる血液疾患の治療が月約1億700万円でもっとも高額だった。2番目は血友病で約1億200万円。

健康保険組合連合会
[Terahata]

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