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花粉症予防アプリ「アレルサーチ」で発症要因解明と予防の啓もうを(順天堂大学)

 順天堂大学医学部眼科学講座の猪俣武範助教授らは2月1日、世界初の花粉症予防アプリ「アレルサーチ」をリリースした。花粉症の予防や症状改善に役立つ情報を提供する一方、アンケートなどでユーザーの症状や生活習慣などのデータを収集し、花粉症の複合的要因解明につなげていく。

 花粉症は年間で3,000万人がかかる最も多いアレルギー疾患と言われている。しかし発症に関与する原因は、花粉やPM2.5 といった大気汚染物質などの環境要因、食事・喫煙・運動などの生活習慣、家族歴・年齢などの疫学的要因などが複雑にからみあい、個人によっても寄与度はさまざまだと考えられる。

 そのため猪俣助教授らは、花粉症の複合的要因を解明し、自己管理による予防の啓もうをはかることを目的に「アレルサーチ」をリリース。Appleが医学研究をサポートする目的で開発したオープンソース・フレームワーク「ResearchKit(R)」を使用しており、ビックデータの収集も行う。

 たとえば目の撮影画像から花粉症由来の結膜炎症状をチェックできる機能を備え、自覚症状やQOLのアンケート結果も合わせて花粉症レベルを数値化。アンケート結果からユーザーの特性を把握しつつ、結膜炎症状の画像データを収集し、複合的な花粉症の発症要因をひも解く。

 一方のユーザーは花粉飛散量やPM2.5 情報のほか、どのエリアに、どれぐらいの花粉症レベルの人がいるかを表示する「花粉症マップ」を参照可能。またアプリ内でマスクや点眼、内服など花粉症に対する予防行動について質問することもできる。

 このような双方向のコミュニケーションによって、個人にパーソナライズされた花粉症対策が実現し、予防治療の推進、さらには医療費削減に貢献することも期待されている。「アレルサーチ」は、App Storeから無料でダウンロードできる。

順天堂大学プレスリリース:アプリを使って花粉症をチェック!花粉症予防アプリ「アレルサーチ」をリリース
[yoshioka]
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