ニュース

「データヘルス改革」第2期の工程表を公表 2020年度に本格稼働 厚労省

 厚生労働省は7月に開催した「データヘルス改革推進本部」で、健康・医療・介護データを連結したデータプラットフォームについて、2020年度の本格稼働後に提供予定のサービス内容とその実現のために実施すべきことなどを明記した工程表を公表した。
データヘルス改革でビッグデータを連結
 データヘルス改革の基盤となるのは、「被保険者番号の個人単位化」と「オンライン資格確認システムの導入」。ビッグデータを連結し、保健医療記録を共有の際のIDとして活用する。また、特定健診の情報について個人単位で一元的に集約することを目指している。

 工程表では、提供予定のサービスとして、(1)保健医療記録共有、(2)救急時医療情報共有、(3)PHR・健康スコアリング、(4)乳幼児期・学童期の健康情報、(5)データヘルス分析、(6)科学的介護データ共有、(7)がんゲノム、(8)人工知能(AI)――の8項目を示し、サービス提供に向けて行うべきことと、その実施時期を明記している。

 「患者情報を共有化できる環境」では、データ連結・IoT活用による最適な診断や診療の選択肢の拡大を目指す。具体的には、保険証のモバイル搭載により救急時を含む診療情報の時系列参照や、医療的ケア児の救急時の情報提供、情報提供書(紹介状)の電子化を実現する。

 健康・予防情報の提供による健康増進、病気のリスク軽減も重要な課題だ。てはじめに乳幼児期・学童期の健診・予防接種などの健康情報を一元管理できるようにする。
「保健医療記録共有サービス」で幅広い医療情報を共有
 「保健医療記録共有サービス」の運用を2020年度までに開始し、複数の医療機関、薬局などの間で、患者の診療情報や服薬情報等などを共有することを目指している。

 目指しているのは、▼保健医療記録共有サービスを利用する医療機関、薬局などが全国に広がり、無駄な検査や投薬が減る、▼2020年度以降は、診療情報や服薬情報に加え、介護情報などさらに幅広い情報の共有が可能になる――ということ。

 このサービスを実現することで、▼患者の同意の下、複数の医療機関、薬局等など、患者の診療情報や服薬情報等を共有し、最適な健康管理・診療・ケアを提供する、▼共有が有効なデータ項目について、病院、診療所、薬局などのデータをマルチベンダー対応で原則自動収集し、データ保存のクラウド化、閲覧ビューアの共通化により広域連携が可能なネットワークを構築する――といったことをイメージしている。
「健康スコアリングサービス」でコラボヘルスを推進
 「健康スコアリングサービス」では、保険者のデータヘルス対策を強化し、企業の健康経営との連携(コラボヘルス)を推進するため、経営者が従業員等の健康状態などを全国との比較で客観的に把握した上で、保険者と連携して健康づくりに取り組める仕組みを構築する。

 2020年度までの実現するべきこととして、自社の従業員の健康状態や医療費などを「見える化」し、企業と保険者間で健康課題の共有や予防・健康づくりに取り組む上での連携強化に活用できるようにする。

 2018年度は、厚労省・経産省・日本健康会議の三者が連携し、NDBデータから保険者単位のレポートを作成の上、全健保組合および国家公務員共済組合に対して通知する(健保組合:約1,400組合、国家公務員共済組合:20組合)。

 AI開発基盤に必要なデータを収集し、研究者や民間などが利活用できるサービスの構築にも着手する。重点6領域(ゲノム医療、画像診断支援、診断・治療支援、医薬品開発、介護・認知症、手術支援)を中心に、AIの社会実装に向けた取り組みを進めるとともに、研究者や民間等が利活用できるような、AI開発用クラウド環境を整備する。

 2020年度までに、画像診断支援における医学会を中心とした画像データベースの構築や、医薬品開発において製薬企業とIT企業のマッチングを行うなど、重点6領域を中心にAI開発基盤を整備するとともに、医療機器メーカーへの教師付き画像データの提供や、医薬品開発に応用可能なAIを開発するなど、AIの社会実装に向けた取り組みを進める
健診データ分析にもとづくPDCAサイクルを実践
 データヘルス計画は、レセプト・健診情報などのデータ分析に基づき、保健事業を効果的・効率的に実施するための事業計画。特定健康診査等実施計画と相互に連携して策定され、第2期は2018年度から2023年度までの6年間実施される。

 データヘルス計画の狙いは、特定健診制度の導入やレセプトの電子化で、デジタル化されたビッグデータを分析することで、健康増進、病気の予防、増大する医療費の抑制に活用しようというもの。その特徴として、(1)特定健診・レセプトデータの活用、(2)身の丈に応じた事業範囲、(3)事業主との協働(コラボヘルス)、(4)外部専門事業者の活用などがある。

 データヘルス計画では、医療費のデータや健診結果のデータ分析にもとづいて、PDCA(計画-実施-評価-改善)サイクルにより効率的・効果的な保健事業を実践することを目指している。
データヘルス改革推進本部(厚生労働省)
[Terahata]

「健診・検診」に関するニュース

2019年04月17日
厚労省「受診率向上施策ハンドブック」で受診率を上げる 強制ではなく自発的な行動に導く「ナッジ理論」とは
2019年04月17日
連休(GW)こそ健康管理に注意 食事・運動・体内時計の調整がポイント 8つの対策で連休を乗り切る
2019年04月17日
日本人のたばこ依存と関連する遺伝子を発見 心疾患、COPDなど11の病気の発症リスクと相関 理化学研究所
2019年04月17日
禁煙のメリットは体重増加のデメリットを上回る 糖尿病のコントロールも改善
2019年04月17日
高血圧が循環器病の原因に 薬を飲んで血圧が低くなっても安心はできない
2019年04月10日
未来投資会議「全世代型社会保障における疾病・介護の予防・健康インセンティブ」 受診率向上と重症化予防が柱
2019年04月10日
5人に1人が「不健康な食事」が原因で死亡 たばこや高血圧より深刻 食事改善で命を救える
2019年04月10日
「1日10分程度」のウォーキングで死亡リスクは低下 忙しい人も心配はご無用 運動は限られた時間に行っても効果がある
2019年04月10日
助産師・保健師・精神科医など多職種が連携する「母子保健システム」を開発 メンタルヘルスを向上 国立成育医療研究センター
2019年04月10日
皮膚の若さの維持と老化のメカニズムを明らかに 皮膚の老化を抑えるコラーゲンが判明

最新ニュース

2019年04月18日
【健やか21】全国一斉「あそびの日」キャンペーンの実施について(スポーツ庁)
2019年04月17日
厚労省「受診率向上施策ハンドブック」で受診率を上げる 強制ではなく自発的な行動に導く「ナッジ理論」とは
2019年04月17日
連休(GW)こそ健康管理に注意 食事・運動・体内時計の調整がポイント 8つの対策で連休を乗り切る
2019年04月17日
日本人のたばこ依存と関連する遺伝子を発見 心疾患、COPDなど11の病気の発症リスクと相関 理化学研究所
2019年04月17日
禁煙のメリットは体重増加のデメリットを上回る 糖尿病のコントロールも改善
2019年04月17日
高血圧が循環器病の原因に 薬を飲んで血圧が低くなっても安心はできない
2019年04月17日
母乳だけにこだわらない授乳の支援を―厚労省が「授乳・離乳の支援ガイド」を改定
2019年04月12日
【IDAF】2018年国際糖尿病支援基金・年次報告書
2019年04月12日
【健やか21】ネット・スマホのトラブル等 SNS相談を始めます(東京都)
2019年04月11日
厚労省が自殺防止SNS相談事業のガイドラインを公表~具体例をふまえ分かりやすく~
2019年04月10日
未来投資会議「全世代型社会保障における疾病・介護の予防・健康インセンティブ」 受診率向上と重症化予防が柱
2019年04月10日
5人に1人が「不健康な食事」が原因で死亡 たばこや高血圧より深刻 食事改善で命を救える
2019年04月10日
「1日10分程度」のウォーキングで死亡リスクは低下 忙しい人も心配はご無用 運動は限られた時間に行っても効果がある
2019年04月10日
助産師・保健師・精神科医など多職種が連携する「母子保健システム」を開発 メンタルヘルスを向上 国立成育医療研究センター
2019年04月10日
皮膚の若さの維持と老化のメカニズムを明らかに 皮膚の老化を抑えるコラーゲンが判明
2019年04月08日
日本健康会議「健康スコアリング(2018年度版)の効果検証結果」を発表
2019年04月05日
【健やか21】「働く女性の健康増進に関する調査2018(最終報告)」
2019年04月03日
認知症の危険因子は「糖尿病」「高血圧」「肥満」 生活改善でリスクを軽減できる
2019年04月03日
「世界腎臓デー」 10人に1人が腎臓病の危機にさらされている 早期発見・治療のための戦略が必要
2019年04月03日
介護士の「腰痛」に心身のストレスが影響 腰痛対策のためにストレスマネジメントを
2019年04月03日
1回の採血で10年以内のがん・脳卒中・心筋梗塞の発症リスクを評価できる 血中のアミノ酸バランスを解析
2019年04月03日
「骨粗鬆症」による骨折患者の介護 4人に1人が離職・転職 76%が復帰には悲観的
2019年04月03日
ビタミンCが不足すると筋肉が減る 不足している高齢者で筋力低下 摂取すると回復
2019年04月03日
「糖尿病重症化予防の推進TOPICS」へるすあっぷ21 4月号
2019年03月28日
多職種連携で効率的・効果的な産業保健活動を~厚労省が「産業保健活動をチームで進めるための実践的事例集」発行~
2019年03月28日
【健やか21】2018年HIV感染者・AIDS患者及び梅毒患者の発生動向等について
2019年03月27日
松本市が掲げる「健康寿命延伸都市・松本」 新たな官民連携のあり方を提案 「健康パスポートクラブ」で市民参加を促す
2019年03月27日
「ファストフード」は健康的になったのか? 30年間の調査でカロリーと塩分が増えているとの結果に
2019年03月27日
緑豊かな公園でウォーキング たった20分でもメンタルヘルスに良い効果が 主観的幸福度が向上
2019年03月27日
「卵を1日に1個」は健康的? 「卵」を食べると心筋梗塞や脳卒中のリスクが低下するという報告も
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 8,121 人(2019年04月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶