ニュース

IT導入で「障がい者雇用の可能性を広げる」期待高まる―野村総研調査

Fotolia_96131221_Subscription_Monthly_M.jpg
 人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)といった技術の進歩に伴い、今後、障がい者の労働は業務の効率化や質の向上が見込まれる一方、雇用が奪われるのではないか、と懸念する声もある。
 そのような中、野村総合研究所(東京都千代田区)とNRIみらい株式会社(神奈川県横浜市)は2018年8月から10月まで、上場企業と特例子会社を対象とした「障害者雇用に関する実態調査」と「障害者雇用及び特例子会社の経営に関する実態調査」を実施。
 「障がい者雇用におけるIT活用に関する考え」や「障がい者の業務におけるITの活用状況」、「精神障がい者雇用の課題と対応策」の三つのテーマを中心に調査を行った。
 この調査は2015年から毎年実施されており4回目。「障害者雇用に関する実態調査」は対象となる上場企業3,439社のうち有効回答数は153社(4.4%)、「障害者雇用及び特例子会社の経営に関する実態調査」は対象となる特例子会社464社のうち有効回答数は200社(43.1%)だった。

 「上場企業向け調査」に回答した153社のうち、特例子会社を設置せずに自社で障がい者を雇用する上場企業は114社。

 また、特例子会社とは、障がい者の雇用に特別な配慮をして法律が定める一定の要件を満たしたうえで、障がい者雇用率の算定の際に、親会社の一事業所と見なされるような「特例」の認可を受けた子会社を指す。
障がい者雇用におけるIT活用で業務効率化に期待
 調査・分析の結果、上場企業も特例子会社もIT活用によって「業務効率の向上や質の向上が期待できる」とした回答が半数を上回った。また「新しい職域の拡大が期待できる」という回答も、4割以上を占め、前向きなイメージを持っている企業が多い。

 一方、「ITを活用できる人とできない人で、障がい者間の格差が生じてしまう」という回答は上場企業で約15%、特例子会社で約23%。

 「障がい者が今まで取り組んできた業務がなくなる(ITにとってかわられる)」が上場企業で約13%、特例子会社で約21%を占めた(複数回答)。そのため、IT導入については「期待が多いものの、不安も共存している」と報告されている。

■働く障がい者の業務におけるITの活用についての考え
(特例子会社を設置せずに障がい者を雇用する上場企業、および特例子会社 複数回答)
NRI01_20181220.png
出典:株式会社野村総合研究所 ニュースリリース
「野村総合研究所グループ、障がい者雇用に関する4回目の実態調査を実施」
ITを活用した具体的な業務内容
 また8割以上の企業ですでに障がい者の業務にITを導入しており、具体的な活用方法としては最も多いのが「データ入力や入力内容のチェック(エクセル、ワード、パワーポイント等)」、続いて「メール、社内イントラネット等による連絡」だった。

 しかし「ロボット、AI等を活用した業務」は上場企業では0%、特例子会社では2%と、ほとんど導入されていなかった。

■障がい者の業務におけるITの活用状況
(特例子会社を設置せずに障がい者を雇用する上場企業、および特例子会社 複数回答)

NRI02_20181220.png
出典:株式会社野村総合研究所 ニュースリリース
「野村総合研究所グループ、障がい者雇用に関する4回目の実態調査を実施」

野村総合研究所では、IT導入で障がい者雇用の現場で新たな職域開拓や、業務効率化が図られ、障がい者自身の可能性を広げるだけではなく、指導員のマネジメントサポートも期待できる、と締めくくっている。

[yoshioka]

「産業保健」に関するニュース

2019年01月22日
座ったままの時間を減らして運動を 運動がアンチエイジングの最良の手段に
2019年01月22日
「食物繊維」が糖尿病や心臓病のリスクを減らす インフルエンザの予防にも有用
2019年01月22日
腸内細菌がつくるアミノ酸が腎臓を保護 なぜ「発酵食品」は健康に良いのか
2019年01月22日
認知機能の低下を評価するための血液バイオマーカーを発見 認知症を早期発見して対策 筑波大学
2019年01月22日
「宿泊型健康指導プログラム」は効果的 特定保健指導の要支援者の体重・腹囲・コレステロールが改善
2019年01月18日
健康について何でも相談できる「かかりつけ医」を検索できるサイトを公開
2019年01月16日
慢性腎臓病(CKD)対策 透析を防ぐために「睡眠」の改善が必要 大阪大
2019年01月16日
産後うつと関連して対児愛着が悪くなる 母親を早期支援し「ボンディング障害」を予防
2019年01月15日
糖尿病腎症の重症化予防 保健師・管理栄養士・薬剤師が連携 先進的な取組みを紹介 厚労省
2019年01月15日
乳がん手術の革新的な診断技術を開発 迅速・簡易な検査で「乳がんの取り残しなし」

最新ニュース

2019年01月22日
座ったままの時間を減らして運動を 運動がアンチエイジングの最良の手段に
2019年01月22日
「食物繊維」が糖尿病や心臓病のリスクを減らす インフルエンザの予防にも有用
2019年01月22日
腸内細菌がつくるアミノ酸が腎臓を保護 なぜ「発酵食品」は健康に良いのか
2019年01月22日
認知機能の低下を評価するための血液バイオマーカーを発見 認知症を早期発見して対策 筑波大学
2019年01月22日
「宿泊型健康指導プログラム」は効果的 特定保健指導の要支援者の体重・腹囲・コレステロールが改善
2019年01月18日
健康について何でも相談できる「かかりつけ医」を検索できるサイトを公開
2019年01月18日
【健やか21】2/11(月・祝日)シンポジウム「周産期からの虐待予防」
2019年01月16日
慢性腎臓病(CKD)対策 透析を防ぐために「睡眠」の改善が必要 大阪大
2019年01月16日
産後うつと関連して対児愛着が悪くなる 母親を早期支援し「ボンディング障害」を予防
2019年01月15日
糖尿病腎症の重症化予防 保健師・管理栄養士・薬剤師が連携 先進的な取組みを紹介 厚労省
2019年01月15日
乳がん手術の革新的な診断技術を開発 迅速・簡易な検査で「乳がんの取り残しなし」
2019年01月15日
アルコール依存症の飲酒量を低減する薬が登場 飲酒の1~2時間前に服用
2019年01月10日
【先着順申込み受付中!】 2/6 市民公開講演会 全国生活習慣病予防月間2019
2019年01月10日
【健やか21】ピアサポーター養成講座受講生の募集について(難病のこども支援全国ネットワーク)
2019年01月09日
「働き方改革と健康経営」へるすあっぷ21 1月号
2019年01月09日
【産保PC第7回(2018年度 第3回)レポート】職場巡視~ありのままの現場を見られる産業保健師になる~
2019年01月08日
高齢者の肥満症のガイドラインを公開 認知症やADL低下の観点を付加 日本老年医学会
2019年01月08日
大人のがん教育を始めよう がん患者の就労問題に取り組む企業を支援 がん対策推進企業アクション
2019年01月08日
がん終末期患者の3割が「苦痛あり」 介護など家族の負担も大きい 国立がん研究センター調査
2019年01月08日
「冷え性」を克服するための6つの改善策 足の冷えに動脈硬化が隠れていることも
2019年01月07日
保健指導リソースガイド 2018年に読まれた記事ランキング・ベスト20
2019年01月04日
妊娠~子育て期にだれもが切れ目ない支援を受けられるように―成育基本法が成立
2019年01月04日
厚労省が医療的ケア児と家族を支えるサービスの事例紹介の報告書を作成
2019年01月03日
IT導入で「障がい者雇用の可能性を広げる」期待高まる―野村総研調査
2018年12月26日
連休の夜更かし朝寝坊が体調不良の原因? 朝型生活でメタボや糖尿病のリスクを低下
2018年12月26日
認知症の発症を予想する新たなマーカーを発見 久山町研究の成果 九州大学
2018年12月26日
がん患者のための情報サイトを公開 就労や生活上の課題などの情報が中心
2018年12月26日
学生時代の運動歴が将来の健康を左右? 大学時代のスポーツ経験が影響
2018年12月26日
慢性腎臓病(CKD)患者はBMIが高値だと生命予後が良好 2万6,000人を調査
2018年12月21日
【健やか21】「アドバンス助産師1万2,000人に」日本助産評価機構が新たに992人認証
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 7,762 人(2018年12月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶