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厚労省が医療的ケア児と家族を支えるサービスの事例紹介の報告書を作成

Fotolia_65836328_Subscription_Monthly_M.jpg  厚生労働省はこのほど、医療的ケア児と家族を支える取り組みについて報告書を取りまとめ、公表した。
 報告書のタイトルは『医療的ケアが必要な子どもと家族が、安心して心地よく暮らすために-医療的ケア児と家族を支えるサービスの取組紹介-』。
 気管切開を行っている、人工呼吸器を装着している、など日常生活を送るうえで医療的なケアを必要とする子どもが増加していることから、子どもと家族を支える障害福祉サービスなどを実施する三つの法人の事例を紹介している。
 医療的ケア児とは、日常生活を送るうえで、医療的なケアと医療機器を必要とする子どものこと。

 具体的には「身体に気管切開部がある」、「人工呼吸器を装着している」、「痰(たん)の吸引が欠かせない」、「在宅酸素療法を受けている」など、生きるうえで不可欠な措置を受けている子どもを指す。

 医療的ケア児の身体の状態は、「歩行可能な状態」から「自らの意思で身体を動かすことも困難」などさまざまで、重症心身障害児も多くいるとされる。新生児集中治療室(NICU)から退院し、自宅または医療型障害児入所施設などで過ごすことが多い。

 法律上は児童福祉法改正において、保健や医療、福祉などの支援体制を整備するよう規定され、対象となる医療的ケア児は平成28年に約1.8万人と推計されている。
三法人と自治体の取り組みを調査、総括
 支援体制の課題については、日中を過ごす「通いの場」の不足、24時間看護を担う家族の疲労、医療的ケアの対応体制(看護師・教職員)の不足などが挙げられる。

 そのため厚生労働省では、医療的ケア児とその家族に対して支援活動を行っている(一社)Burano(茨城県古河市)、(社福)フラット(千葉県白井市)、(NPO)NEXTEP(熊本県合志市)と自治体の取り組みを調査し、報告書にまとめた。

 このうち、障害児通所支援については三法人すべてで実施。いずれも医療的なケアに対応する看護師を常勤で雇用し、人工呼吸器の装着や気管切開部の管理などが必要な子どもでも利用できる体制がつくられていた。

 報告書では保護者から寄せられたアンケート結果についても紹介しており、通所支援を利用する子どもが多くの刺激を受けている様子がうかがえる。

 ほかにも居宅介護や訪問看護といった「訪問支援」、生涯福祉等のサービスを利用するために計画を作成する「相談支援」についても、具体的な取り組みを紹介している。
保護者の就労機会提供も
 また家族向けの支援としては、Buranoがクラウドソーシングで医療的ケア児の保護者に就労機会を提供。

 在宅業務のためにパソコンを貸与したり、重症児デイサービスの建物内にケア児を預けて仕事できるスペースを設けたりしていた。

 報告書では、障害福祉サービスや医療サービスを利用しながら家族と自宅で過ごすケア児の24時間生活事例や、ケア児が利用できるサービス体制と制度についてのまとめなども掲載。

 三法人についてそれぞれに事業内容や利用者家族・職員の声、自治体の支援体制などについても紹介し、課題や今後の展望も丁寧にまとめている。

[yoshioka]

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