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働き方改革 「長時間労働」が脳卒中のリスクを上昇させる 産業医の7割が「改善を感じる」と回答

 長時間労働を改善する動きが盛んになっている。長時間労働は脳卒中のリスクを上昇させるという研究が発表された。
 多くの産業医が働き方改革による企業の「長時間労働の是正」に向けた取り組みの成果を実感している。
「働き方改革関連法」が順次施行
 「働き方改革」は企業のあり方、労働者の働き方、ライフスタイルに対する考え方を変えていこうという改革。この「働き方改革」の柱のひとつが「長時間労働の解消」だ。

 日本では、2016年に働き方改革実現会議が設置され、10回にわたる議論を経て、2017年に「働き方改革実行計画」が決定された。

 2018年に成立した「働き方改革関連法」は今年4月から順次施行されている。この法律は、(1)長時間労働の是正、(2)多様で柔軟な働き方の実現、(3)雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保――を目的としている。

 長時間労働は、疲労回復に必要な睡眠・休養時間を減少させ、重大な健康障害を引き起こす可能性がある。

関連情報
長時間労働を行っている人は脳卒中リスクが高い
 フランスの国立衛生医学研究所(Inserm)の研究によると、長時間労働は脳卒中リスクを上昇させる。

 研究チームは、フランスで2012年から実施されている疫学研究「CONSTANCES」に参加した18~69歳の成人14万3,592人を対象に、労働時間と健康の関連について調査した。脳卒中の既往については医療記録から調査した。

 長時間労働の定義は、10時間以上の労働を1年のうち50日以上行った場合とした。長時間労働をしている人の割合は全体の29%(4万2,542人)で、長時間労働が10年以上の人は10.1%(1万4,481人)だった。

 研究から、長時間労働の人は脳卒中リスクが29%高く、それが10年以上だった人は45%高いことが明らかになった。10年以上の長時間労働と脳卒中リスクとの関連は、50歳未満の人でより強いことが分かった。

 「これまでの研究でも、不健康な労働のあり方として、不規則な勤務形態、夜勤、仕事のストレスなどが示唆されています。私は臨床医として、なるべく効率良く働くようアドバイスしています」と、国立衛生医学研究所のアレクシイ デスカタ氏は述べている。
産業医の約7割が「長時間労働の改善を感じる」と回答
 メドピアの連結子会社のMediplatは、産業医500人を対象に、働き方改革による「長時間労働の改善を感じるか」についてのアンケート調査を実施した。産業医の7割が「長時間労働の改善を感じる」と感じていることが分かった。

 調査は、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」に会員登録をしている医師のうち、産業医の資格があり、現在産業医として事業所で従事している医師500人を対象に、2019年6月にインターネットを使い行われた。

 その結果、働き方改革による企業の「長時間労働の是正」に向けた取り組みの成果について、産業医の52%が「少し改善されていると感じる」と回答し、「かなり改善されていると感じる」(14%)と合わせて、約7割の産業医が「長時間労働の改善を感じる」と感じていることが分かった。
組織的な業務改善、強制的な残業規制など、改善効果を実感
 長時間労働の改善が上手くいっている企業の施策としては、「組織的な業務改善」「意識改革」「ノー残業デーなど、強制的な残業規制」「長時間労働者の管理・指導の徹底」など、意識や仕組み、ルールを変更して徹底させている事例が挙げられた。
働き方改革によるここ最近での企業の実態として、「長時間労働の改善」は感じますか?
Q. 長時間労働の改善が上手くいっている企業において、効果が出ているのはどんな施策ですか?

・ 「この人しか、この仕事ができない」という環境を、「複数の人が、この仕事に対応できる」という環境にした。
・ 個人ではなく、職場全体での業務のスリム化をした。
・ 無駄な作業の見直し。アウトソーシング化。
・ 管理者や上長の意識改革と人事評価の見方の是正。
・ 法令順守の姿勢がある企業は上手くいっている。また、長時間労働になる前に、月の途中で人事が本人と上司に警告している会社は、時間を意識して働けていると思います。
・ 上手くいっているかどうかは、企業・ 管理者からの周知が徹底しているかどうかの違い。
・ もともとはお付き合い残業が多く、就労効率が高くなかった。時間の制限で、無理やりにでも作業効率が若干改善された。
・ 週2日の定時退社日を設定し、時間になったら管理職から積極的に帰宅する。部下へも「帰りなさい」と呼びかける。
・ 強制的な終業時刻の設定。
・ 勤務時間、休憩時間、休日取得の把握。長時間労働者には注意勧告する。産業医出席の安全衛生委員会で毎月議題として取り上げる。
・ 長時間残業時の産業医面談での指導を徹底。
・ 有給休暇を5日以上必ず取らせる。

 メドピアの連結子会社であるMediplatは、法人向け産業保健支援サービス「first call」として、「オンライン産業医」「オンライン医療相談」「ストレスチェック」を提供しており、6月時点で300社以上が導入している。

Long work hours associated with increased risk of stroke(米国心臓学会 2019年6月20日)
Association Between Reported Long Working Hours and History of Stroke in the CONSTANCES Cohort(Stroke 2019年6月20日)

産業保健支援サービス「first call」
  オンライン産業医面談
[Terahata]

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