コロナ下での食育の取り組みなどを解説 食育推進のため啓発リーフレット作成 令和3年度「食育白書」を公表
令和3年度は第4次食育推進基本計画(令和3〜7年度)の初年度にあたり、「食と環境の調和」について特集。新型コロナウイルス感染症の感染拡大下における食育の取り組みなどについても紹介している。
食育白書は、食育基本法に基づいて、政府が毎年、国会に報告しているもの。
今回は第1部「食育推進施策をめぐる状況」で、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大と食育」を取り上げた。感染症による影響が続く中での国民の意識の変化、各省庁の取り組みなどをピックアップするとともに、事例として、支援を必要とする子育て家庭へ定期的に食材を届ける「子供宅食」の取り組みや、オンラインで実施した体験授業の例が挙げられている。
また第1部の特集では、第4次食育推進基本計画に関連し「食と環境の調和」をテーマに設定。地球環境問題に対する国民の関心や、環境に配慮した食生活などへの取り組み状況について解説し、企業や自治体などの取り組み事例も多数紹介した。
続く第2部では、第4次食育推進基本計画で掲げた事項の取組状況について、全国のさまざまな事例を紹介。話題性の高いテーマは、コラムで取り上げている。そのうえで第3部では、同基本計画の進捗について解説した。
同基本計画では16の目標が掲げられており、目標数値として24の目標値が設定されている。このうち、「郷土料理や伝統料理を月1回以上食べている国民の割合」については、目標値の50%以上に対して令和3年の現状値が61.7%となり、目標を達成した。
そのほか、計画作成時に比べて現状値が改善したのは「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている国民の割合」、「産地や生産者を意識して農林水産物・食品を選ぶ国民の割合」など8項目だった。例えば、令和4年3月末時点で食育推進計画を作成・実施している市町村の割合は89.6%で、計画策定次の87.5%から上昇している。
一方、「地域等で共食したいと思う人が共食する割合」などが大きく減少したものの、新型コロナウイルス感染症の影響も考えられる、としている。
農林水産省は「第4次食育推進基本計画」について啓発リーフレットを作成。
3つの重点事項である「生涯を通じた心身の健康を支える食育の推進」、「持続可能な食を支える食育の推進」、「『新たな日常』やデジタル化に対応した食育の推進」などを軸に分かりやすく解説し、国民運動としての食育の推進を啓発している。リーフレットはHPからダウンロードできる。
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