ニュース

健保組合の2021年度医療費は、昨年比9.1%増
―コロナ禍前に比べると3.9%増

コロナ感染症対策が医療費抑制のヒントにも

 3密(密閉、密集、密接)回避、マスク着用、アルコールによる手指消毒の徹底といったコロナ感染症対策が、呼吸器系感染症疾患減少の大きな役割を果たしていたといわれている。また、外来では軽症で受診するまでは必要ではなかった医療費が抑えられていた。つまり「受療行動の適正化」にもながった可能性も否定できない。

 もちろん、過度な「受診控え」はがんなどの病気の見落としや、症状の悪化につながるという問題もあり、必要な医療まで控えるということではない。
 現在求められているのは、一次予防に取り組み、軽い症状の場合は受診が必要かどうかを各自で考えてみるということ、例えば家で休む、もしくは市販薬のセルフメディケーションで対応するなどだ。

 マスク着用は個人の判断にゆだねられた。しかしコロナ禍で、手指の消毒を徹底したり、体調が悪い時は外出を控えたりするといった、基本的な感染症対策を国民の多くが身に着けた。
 これを今後も継続し、一人ひとりが本当に必要なタイミングで医療サービスを受ける「受療行動の適正化」を図っていけば、医療費抑制につながるかもしれない。

参考資料

統計データ(健診・医療費統計):加入者の健康・医療に関する調査(健康保険組合連合会)
「令和3年度 医療費の動向」を公表します~概算医療費の年度集計結果~(厚生労働省)
新型コロナ禍の患者数推移 第7波までに外来患者回復傾向も、コロナ前には戻らず(メディカル・データ・ビジョン)

[保健指導リソースガイド編集部]
side_メルマガバナー

「調査・統計」に関するニュース

2023年08月28日
極端な「糖質制限」や「脂質制限」は危険? 日本人に適した食事スタイルは? 8万人超を調査
2023年08月28日
カラフルな野菜を食べている人は認知症の発症が少ない ホウレンソウやブロッコリーを食べて認知症を予防
2023年08月28日
わずか5分の運動でも「がんリスク」を32%減少 無理なく続けられる「新しい運動法」を開発
2023年08月28日
高齢者の「フレイル」の発生リスクを40%低減 「要支援」の高齢者が通所系サービスを利用すると効果
2023年08月21日
肥満やメタボが「腰痛」を引き起こす コロナ禍でさらに増加 「腰痛」を改善する運動は?
2023年08月21日
朝食欠食が肥満やメタボのリスクを上昇 朝食を食べない人に共通する生活スタイルは?
2023年08月21日
アルコールが高血圧の原因に 飲酒量が少ない人も血圧が上昇 2万人弱を調査
2023年08月21日
ストレスを解消する簡単で効果的な方法 「みんなと楽しく食べる」「睡眠を改善する」
2023年08月21日
「運動アプリ」がメンタルヘルスも改善 スマホアプリの導入は運動指導で障壁の低い介入に
2023年08月15日
スマホやゲーム機で遊ぶ時間が長いと睡眠障害に 子供の言語力や認知力の発達が低下 食習慣も大切
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶