オピニオン/保健指導あれこれ
地域看護専門看護師が担う地域における役割

No.2 地域看護専門看護師について

群馬県大泉町役場
持田 恵理
 専門看護師(以下、CNS)とは、日本看護協会が認定する資格です。CNSは、複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供することです。そして、特定の専門看護分野の知識・技術を提供し、保健医療福祉の発展に貢献し併せて看護学の向上をはかることを目的としています。
 専門看護師は、次の6つの役割があります。

  • 個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。(実践)
  • 看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。(相談)
  • 必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。(調整)
  • 個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる。(倫理調整)
  • 看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。(教育)
  • 専門知識及び技術の向上並びに開発をはかるために実践の場における研究活動を行う。(研究)

 CNSには専門の領域があり、私は地域看護ですが、平成26年3月現在、地域看護CNSは25名です。専門の領域は地域看護の他に10領域あり、CNSはそれぞれの所属で上記に示すような役割を果たす取り組みを行っています。

 CNSになるには、専門看護師養成の認定を受けている大学院を修了し、その後専門看護師の実践を積み、認定審査に合格することを要します。しかし、その審査を通ったからといって終わりではなく、5年の更新に合わせて審査を受けなくてはならないので、資格取得することはあくまでスタートなのです。

 地域看護CNSは、病院に限らず、訪問看護ステーションであったり、地方自治体などに所属し、CNS活動を行っています。地域という名のとおり、地域の様々なところで活動しています。

 行政にいる私は、これといってCNSとして特別な立場や裁量権があるわけではありません。町の職員であり、保健師です。有資格であることが組織の中で、もしくは社会で認められれば、資格取得を目指す保健師や看護師が増えるのではないかと考えていますが、社会で認められるようになるためにまずは自分自身の活動の質を上げて、保健師としても専門看護師としても役に立つ存在になろうと努力しているところです。

 行政にいる保健師を取り巻く社会的状況は、全国的に自治体職員の数が減らされている傾向に対して、複雑で解決困難な課題の出現や、業務量の増加による保健師の負担増があります。そして、保健師の分散配置が進み、職場で伝承的な現任教育を受ける機会が減ってきており、保健師は現場にいるだけでは能力が高まらず現任教育が進まない状況となってきています。

 このような課題に一役買うことができるのは、地域看護CNSであると考えています。それは、CNSの役割として、保健医療福祉の発展に寄与するよう看護職やその他の専門職へ教育的な支援や相談の支援を行う役割を持っているからです。CNSへの認識が高まり、CNSを活用してくれることが増えることを期待しています。

【関連リンク】
専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは(日本看護協会)
資格認定制度について(日本看護協会)

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