オピニオン/保健指導あれこれ
がん治療と仕事の「両立支援」を考える~産業保健師の乳がん経験~

No.7 職場に話す~千羽鶴に込められた想い~

パナソニック健康保険組合 保健師
横山 淳子

職場の仲間への“申し訳ない”気持ち

01.jpg  がんの疑いがあるとわかって精査から治療方針が決まるまでの約1か月間は、自分優先のスケジュールにしていたため職場には随分迷惑をかけたと思います。

 家族に話すのも勇気がいりましたが、職場のメンバーに話すのも勇気がいりました。

 私にとっては色々なことを一緒に乗り越えてきた大事な仲間です。仕事で負担をかけてしまうことや不安にさせてしまうことを申し訳なく思いました。職場のメンバーに病気についてどのように話すかは上司と相談しました。

応援してくれる仲間の存在

 朝会で、仕事で関係のある人事担当者と健康管理室のメンバーにがんであることを話し、これから治療に入ることを告げました。

 一人がこらえきれず涙を流すと、皆、涙目になってしまい、私まで涙ぐんでしまいました。

「みんな、わかっているよね。NK(ナチュラルキラー)細胞を増やすには笑いが大事。これから私が休みに入るまでの間、一人1日1回は面白いことを言ってください!これは業務命令ですよ。」と話すと、「横山さんのその命令が一番難しい!」と大笑い。

 悲しく、暗い気分もふっ飛んでしまいました。私のために涙を流してくれ、応援してくれる仲間がいることを本当にありがたく思い、休みに入るまでの間、楽しく和やかな時間を過ごせました。

ぶよぶよの千羽鶴

02.jpg  手術で明日から休みという日、皆から千羽鶴と色紙をもらいました。

 日頃、忙しくしているメンバーが、短い時間の間を縫って、いつ折ってくれていたんだろうとその心遣いに感動しました。

 しかも「横山さん、その鶴、誰がどの色を折ったか当ててみてください。」と言われ、よく見てみると折り紙がぶよぶよになっている鶴や几帳面にきっちり折ってあるのもあります。

 メンバーから「本当は家でテレビを見ながら折れるかなと思っていたんですけど、千羽鶴は、ながらではできないんです。他のことができないんです。横山さんのことを思って折りました。」、「私は涙が出てしまって紙がぶよぶよになってしまったんです。」と皆で作成した楽しいエピソードや千羽鶴の素晴らしさを教えてもらいました。

 皆の祈りのこもったプレゼントに勇気づけられ、最高のメンバーに囲まれていることを本当に嬉しく思いました。

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