スローカロリーな食品とは?
糖質の小腸での消化吸収速度を"ゆっくり"にするには、薬でいえばα-グルコシダーゼ阻害薬(糖質の消化・吸収を遅らせて、食後の高血糖をおさえる薬)を服用します。そして、同じような効果を持つ食品があることもわかってきました。
パラチノースとは
同じ食品素材であっても調理の仕方や食べ合わせによって、小腸での消化吸収速度が異なることが知られています。また、食品の中にも、糖質の消化・吸収を遅らせて、食後の高血糖をおさえる作用のある素材が多く存在し、特定保健用食品に配合されているものもあります。しかし、それらの食品の中には、大量に摂取すると下痢を引き起こすものがあるので注意が必要です。
そのような中、精製された糖質でありながら消化吸収速度が遅い『パラチノース』が注目されています。
『パラチノース』は、蜂蜜に微量に含まれ、ブドウ糖と果糖から成る天然の二糖類です。工業的には、砂糖を原料にして酵素反応を利用して生産されています。麦芽糖の小腸での消化吸収速度を100とした場合の相対吸収速度は、砂糖は75、『パラチノース』は15で、砂糖の1/5の速度です。そのため、砂糖と比較した場合の血糖・インスリンの変化は、下図のとおり緩やかになります。



砂糖に比べて血糖値・インスリンの変化が緩やか