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全国の1万人超の健康診断の受診状況や病気予防への取組みを調査 できない理由は「何をすればよいか分からない・お金がかかる・面倒」

 MSDは、全国47都道府県の男女1万1,280名(各都道府県240名:男女半数)を対象に、健康に対する意識と実態についての調査を実施した。
 30~60代の一般生活者の、健康診断の受診状況や病気予防への取り組みなど、健康・医療に対する意識・実態が明らかになった。
3人に1人は「健康ではないと思う」 うち4割以上は「病気予防の取り組みをしていない」
 この1年間を振り返り、自分が健康であると思うかという質問に対し、「あまり健康ではないと思う」と答えた人が28.7%、「健康ではないと思う」と答えた人が7.0%に上り、合わせて3人に1人(35.7%)は自分が健康ではないと思っていることが分かった。

 また、自分が健康ではないと思っている人に、この1年間で、病気の予防のためにしたことがあるか聞いたところ、「ある」と答えた人は39.1%、「ない」と答えた人は、43.1%となり、健康ではないと思っている人の4割以上は病気の予防のための取り組みをしていないことが明らかになった。

 一方、自分が健康であると思っている人では、病気の予防のためにしたことが「ある」と答えた人は44.6%、「ない」と答えた人は40.0%となった。

 病気の予防のために何もしていない理由としてもっとも多いのは「何をすればよいかわからないから」(34.2%)、次いで「お金がかかるから」(29.3%)、「面倒だから」(28.1%)、「忙しくて時間がないから」(15.5%)となっている。

Q 病気の予防のために何もしていない理由について、あてはまるものを全てお教えください
出典:MSD、2020年
3割以上が健康診断を毎年受けていない
再検査が必要になっても2割が受けていない 30代では3人に1人
 定期健康診断(一般健康診断)を「毎年必ず受けている」という人は62.5%と6割以上に上るものの、3割以上(32.6%)は毎年は受診していないと回答。とくに約2割が5年以上など長期間にわたり健康診断を受診していないことが明らかになった。

 定期健康診断の受診状況を加入している健康保険別でみたところ、「毎年必ず受けている」と回答した割合が国民健康保険の人で45.7%、企業・団体・自治体等の健康保険の人で73.5%となり差がみられた。また、「5年以上受けていない」と回答したのは国民健康保険で19.4%、企業・団体・自治体等の健康保険で7.9%となった。

 また、健康診断を受診したきっかけを聞いたところ、「健康状態が気になったから」という回答した人が、国民健康保険で29.1%、企業・団体・自治体等の健康保険で15.0%となり、約2倍の開きがみられた。国民健康保険の人は健康状態が気になるまで健診の受診を控える傾向があることが示された。

 健康診断の結果で再検査が必要になった人の約2割(17.6%)が、再検査を「受けなかった」と回答。年代別では、30代が29.9%、40代が20.5%、50代が16.3%、60代が11.1%となり、30代で再検査を受けなかった割合がとくに高かった。

 再検査を受けなかった理由でもっとも多いのは「面倒だったから」(33.7%)、次いで「大きな問題ではないと思ったから」(32.4%)、「忙しくて時間がなかったから」(26.4%)となった。30代でも「面倒だったから」(35.6%)、「忙しくて時間がなかったから」(31.1%)、「大きな問題ではないと思ったから」(27.9%)という理由が挙げられた。

Q 定期的な健康診断の結果で再検査が必要になった時に、「再検査を受けなかった」と回答した理由は?
出典:MSD、2020年
7割が「かかりつけ医がいない」と回答 60代以上でも半数以上
 「かかりつけ医」がいますかという質問に対し、「いいえ」と答えた人は65.2%となり、約7割がかかりつけ医がいない状況が明らかになった。年代別では、30代が76.3%、40代が70.7%、50代が62.4%、60代が51.2%となり、60代でも過半数には届かないという結果になった。

 かかりつけ医は、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師とされている。

 かかりつけ医がいない割合を加入している健康保険別でみると、国民健康保険で58.6%、企業・団体・自治体等の健康保険で67.4%となり、10%の開きがみられた。
健康情報の入手先はTVが多く、半数以上が入手した情報を活用・実践している
 健康に関する情報の入手先としてもっとも多かったのは、「テレビ」(61.4%)、「WEBニュース」(28.9%)、「新聞」(23.2%)が多かった。

 年代別でみると、40代では「テレビ」(56.9%)、「WEBニュース」(30.3%)、「新聞」(17.5%)、50代では「テレビ」(63.5%)、「WEBニュース」(28.5%)、「新聞」(25.7%)、60代では「テレビ」(68.3%)、「新聞」(36.8%)、「WEBニュース」(24.5%)となり、いずれの年代でも、テレビとWEBニュースは情報源の上位3位に入った。

 入手した健康情報を自身の健康維持・増進のために活用/実践していると答えた人は、「よく活用/実践している」(8.0%)、「たまに活用/実践している」(46.2%)となり、半数以上の人が入手した健康情報を試していることが明らかになった。とくに60代ではその傾向があり、6割以上の人が活用/実践している。

 「健康・医療に関する内容を伝えたり、紹介する際にどのような情報を重視しているか」という質問では、「役に立つ情報」(47.6%)、「手軽に活用/実践できる情報」(31.4%)、「自分の経験に基づく情報」(30.6%)、「専門家による信頼できる情報」(29.6%)が上位に入った。

Q 健康・医療に関する内容を伝えたり、紹介する際にどのような情報を重視していますか?
出典:MSD、2020年
3割が国民皆保険制度を「今のまま維持すべき」と回答 60代では約4割に
 現在の国民皆保険制度については、約3割(29.4%)が「今の制度のまま維持すべき」と回答。年代別でみると、30代で20.7%、40代で24.5%、50代で31.3%、60代で41.2%と、上の年代の人ほどその割合は多くなり、現在の国民皆保険制度への賛同が多いことが分かった。

 「今回の調査で、日本では依然として健康意識や病気の予防などに関し、改善する余地があることが浮き彫りになりました。病気に罹らないように予防の取り組みをしている人は4割未満にとどまりましたし、年齢が上がるにしたがって意識が高まるのは自然なことだと思いますが、もっとも高い60代でも半数程度にとどまる結果となりました」と、聖路加国際大学大学院 看護学研究科 看護情報学分野の中山和弘教授は述べている。

 「日本では、健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力を表す"ヘルスリテラシー"が諸外国と比較して低いということが別の調査結果からも明らかになっています。国も推し進める予防医療を浸透させるためには情報の充実だけではなく、適切な情報を入手するための基準やヒントを専門知識がなくても理解できるように分かりやすく伝えることが重要です」としている。

 「現在、市民の健康維持は、国や各自治体がもっとも重視する政策の1つですが、国や自治体を健康情報の入手先とした回答者はいずれも1割未満にとどまり、情報が十分に活用されていないことを示しています。安心して入手し、利用できる健康・医療情報の発信者としての役割を国や自治体は求められています」。

 「今回の調査では、新型コロナウイルス感染症の流行前に実施されたにもかかわらず、半数近くの人が"感染症予防のための手洗い・うがい"を実践していました。このように既に実践されている健康行動の多くが習慣化できるものであることからも、子どもの頃から健康行動の習慣化の重要性、ひいては健康教育の重要性をあらわしています。国や自治体は今一度、健康教育の重要性を見直すべきでしょう」としている。

MSD
[Terahata]

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