ある日の夕方、オフィスビルにあるコンビニエンスストアでの風景。社員証をかけた方たちが、次々に夕食を買いに来られています。残業でしょうか、深夜帰宅後の遅い夕食よりも、早めに夕食をとるほうがよいことをご存知なのでしょう。あるいは、空腹に耐えかねて来店、帰宅前の小腹満たしの軽食なのでしょうか。
おにぎり、サンドイッチ、お弁当、カップ麺、皆さん飲み物も忘れていませんね。そうです、水分補給も大切です。あっ!レジ付近の棚には期間限定、地域限定、はたまたキャンペーン付き(スマホの特典が人気らしい)のカラフルなお菓子の数々・・・思わず目を奪われ手に取る方も大勢いるようです。このように、コンビニではお客を飽きさせないようさまざまな工夫をこらして出迎えます。目新しさから手にとり、ついつい余分に買ってしまうことは珍しくはありませんよね。
おやつの話となれば、女性や子供の話題と思いがちですが、コンビニが男子スイーツとしてビッグサイズのお菓子を販売したように、男性で(スナック菓子も含めた)おやつ好きと自他ともに認める方、また、かくれスイーツ男子も結構いらっしゃるようです。中高年男性の約半数がメタボかメタボ予備群といわれる現代、一方、お菓子側の攻勢もスイーツブームといわれるほど巧妙なものになっています。
おやつの"癒し効果"は、みなさん実感されていることと思います。難しい仕事が一段落した後に仲間と囲むコーヒーとケーキ、お煎茶に羊羹ひと切れは至福のひと時ですし、四季を映し出す茶道の菓子にいたっては食べる芸術品といっても過言はないほどの美しさです。旅行、出張にいけばお土産の代表選手はお菓子。いただいたお菓子をつまめば、遠い旅先の情景に思いがめぐります。お風呂上りのアイスも捨てがたいもの。
このようにお菓子とのお付き合いは誰にとっても、多かれ少なかれ切っても切れないものとおわかりでしょう。でも、ちょっと待ってください。無意識に食べ過ぎたおやつのその先には、"内臓脂肪"とか"高血糖"とか、健康を害する落とし穴が待ち構えています。
メタボ戦士が落とし穴にはまらないように上手にお菓子を楽しむ、そんな方法はあるのでしょうか?
その答えが気になった方は、この「間食指導の情報ファイル」をご覧ください。 メタボ戦士たちが、正しい健康管理の知識と上手な選択眼がもてるよう、現場指導の参考にしていただければと思います。関東労災病院糖尿病内分泌内科 浜野久美子
2013年11月 公開