オピニオン/保健指導あれこれ
QOL

笑いと健康長寿

岐阜薬科大学名誉教授、岐阜保健短期大学教授兼学長
永井 博弌

「笑い」は日常生活の中で最もありふれた感情表現の一つです。

「笑い」が身体に良い影響を及ぼすことは経験的によく知られていました。近年、この「笑い」の効用を科学的に解明し、医学的に応用しようとする試みが盛んになっています。

確かに、笑いは精神の安定性を招くのみならず、免疫、神経、内分泌など生体のホメオスタシス系に働き、身体機能の恒常性維持に重要な役割を果たしています。

加えて、笑うという行為は顔面をはじめ多くの筋肉を使い、運動を伴い、循環系、呼吸器系や骨格筋にも良い影響を与えます。

そこで今回は「笑い」の健康効果についての科学的根拠を知り、健康維持のための日常生活への導入や保健活動、疾患予防さらには治療への応用の可能性について、考えてみたいと思います。

プロフィール

  • 永井 博弌
  • 永井 博弌
    岐阜薬科大学名誉教授、岐阜保健短期大学教授兼学長

    経 歴

    1966年 岐阜薬科大学製造薬学科卒業 1968年 岐阜薬科大学大学院修士課程修了 1968年 岐阜薬科大学助手 1972年 九州大学薬学博士取得 1975-76年 カナダ・マニトバ大学医学部免疫学教室ポスドク 1977年 岐阜薬科大学助教授 1993年 岐阜薬科大学教授 2003-09年 岐阜薬科大学学長 2009年 岐阜薬科大学特任教授 2010年 岐阜保健短期大学 学長 兼 教授、岐阜薬科大学名誉教授、名古屋産業科学研究所上席研究員 2015年 岐阜県短期大学協会会長

    学会活動

    日本アレルギー学会名誉会員(2004年度 会長)、日本炎症再生学会名誉会員、和漢医薬学会名誉会員(2006年度 会長)、国際中草薬学会幹事、日本薬理学会永年会員、CIA(国際アレルギー研究会日本代表メンバー)

    専 門

    免疫薬理学、アレルギー治療薬研究

    社会活動

    環境保健サーベイランス・局地的大気汚染健康影響検討会委員、日本学術会議連携会員など岐阜県、厚生労働省、文部科学省、環境省の各種委員会委員

    受賞歴

    2002年 岐阜新聞大賞学術賞 2003年 和漢医薬学会賞 2009年 日本薬学会教育賞

    著 書

    「もうアレルギーに苦しまない」(薬事日報社)
    「総合アレルギー学」(分担・南山堂)
    「臨床アレルギー学」(分担・南江堂)
    「基礎薬理学」(分担・廣川書店)
    他18冊、学術論文・総説 508編

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