オピニオン/保健指導あれこれ
笑顔になる、元気になる、幸せになる健康教育をめざして ~起業保健師の立場から~

No.3 起業保健師から伝えたいこと ~健康教育について・保健師について~

(株)ウェルネスライフサポート研究所 代表取締役
加倉井 さおり

 今、あなたは保健師という仕事を楽しんでいますか?ニッコリ笑顔で「はい!」と言えた方は、是非これからもっと楽しんで欲しいと思います。でも、ちょっと曇り顔で「はい」とは言えなかったあなたも大丈夫。かつての私も、そんな一人でした。

 今回は、私自身の体験を踏まえて、学んだこと感じていることを、全国の保健師の皆さんへエールとして送りたいと思っています。

 最近、私への講師依頼で圧倒的に多くなっているのは、自治体や企業・健保などから「保健師を元気する研修や講演をしてほしい」という内容のものです。そんなに現場の保健師達は悩み、元気がないのか…と推察せざるを得ません。

 実際、研究会やゼミなどに来る保健師達に職場の状況を聞いてみると、確かに業務多忙で余裕もなく、また保健師自らが心と身体を病んで休職しているケースや、残念ながら退職するケースも耳にします。

 保健師は、個別や集団の健康教育や保健事業を通じて、赤ちゃんからシニアまであらゆる年代の方々が、「笑顔になる、元気になる、幸せになる」活動をしていると私は思っています。様々な健康レベル、そして様々な生活をしている方々の生き方や人生を応援する仕事だと思っています。そんな仕事をする私たちが元気でいなければ、地域や職場の人々を元気にすることは難しいのではないでしょうか。

 でも、振り返ってみると私自身も日々の業務に追われ、「保健師ってなんだろう」と悩んでいた時期があります。その時の上司に、何度も「やめます」と言いました。でもそんな時、その上司から言われた一言が、今の私を作る重要な起点となりました。その言葉は、こんな一言でした。

 「いいよ、やめても。でもあなたがここの看板がはずれても、あなたに頼みたいと言われる人になりなさい」

 それから、この言葉が私の中で、「こうありたい保健師」に自分を導く大きな原動力となりました。そして18年の月日を経て、本当に退職することになり、こうして起業することになったのですから、言葉の力はとても大きいと思います。

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