オピニオン/保健指導あれこれ
笑顔になる、元気になる、幸せになる健康教育をめざして ~起業保健師の立場から~

No.2 「参加して良かった」と思ってもらえる健康教育とは

(株)ウェルネスライフサポート研究所 代表取締役
加倉井 さおり

 なぜ、私が保健師として、健康教育を専門にやっていきたいと思うようになったかは、前回ご紹介しましたが、この健康教育で私が一番大切にしている目標があります。それは、「『参加して良かった』と思ってもらえる健康教育をする」ということです。このテーマが持つ本質を最も大事にして、これまで健康教育を実践し、現在もなお、このことを目標に研修や講演に取組んでいます。

 これまで24年間の保健師人生の中で、のべ1,800回以上の健康教育を実践してきました。その中で、毎回いただくアンケートの声で嬉しいのは「参加して良かった」「元気になりました!」「またお話を聴きたい」などの声です。中には「今回研修で無料だったが、お金を払っても聴きたいと思うくらいの内容だった」という声も何度かありました。参加料を払ってもいいと思える価値を感じていただいたという点で、起業保健師の立場としても本当に嬉しく思いました。

 また、リピートして聴いて下さる方もいて、本当に有り難い限りです。現在の仕事の依頼は、これらのリピートとクチコミ、紹介がほとんどで、毎年講演や研修に繰り返し伺わせていただく自治体や企業も多い現状です。

 「参加して良かった」と思ってもらえる健康教育をするためには、何が必要でしょうか。「○○だったから、参加して良かった」という理由や根拠が必ずあるはずなのです。例えば、「自分の興味関心と合ったテーマだった」とか「話が聴きやすく、わかりやすかった」「楽しくて、ワクワクして、元気になった」「自分にできる事が分かった」「担当するスタッフに好感が持てた」「勇気づけられた、自信が持てた」…など挙げていけばたくさんの理由があるはずです。つまり、それがずばり、「『参加して良かった』と思える健康教育」に必要なファクターになるはずなのです。

 では、「参加して良かった!」の先にあるものは、何でしょうか。「参加して良かった」と多くの参加者が思える健康教育では、次のような現象が起きる可能性があります。それは、「クチコミやリピートで次回の参加者が増える」「参加者がOB化し、自主グループ活動につながる」「新しい何かを発見し、自ら行動するようになる」「自ら行動し健康状態が改善される」…そしてその先には何が待っているか。

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