日本産業保健師会 2022年度 第2回研修会
「産業保健師の力量の向上と職能・学術団体参画の意義」
2023年1月25日、一般社団法人 日本産業保健師会(会長:岡田睦美氏)が2022年度第2回研修会をオンラインで開催した。
本研修会は「産業保健師活動のあり方の本質に迫る『産業保健師の力量の向上と職能・学術団体参画の意義』」をテーマに、日本産業保健師会、日本産業衛生学会産業看護部会、日本看護協会の代表がシンポジストとして登壇した(座長:荒木田美香子氏/川崎市立看護大学 副学長・教授)。
一般社団法人 日本産業保健師会産業保健師の職能団体としての活動と役割
最初に、日本産業保健師会会長の岡田睦美氏が「産業保健師の職能団体としての活動と役割」を講演。
産業保健師版キャリアラダーの作成といった「専門能力の向上」や、要望書の提出や国の検討会等への参画を通じた「社会的基盤の強化」など、日本産業保健師会が職能団体として果たしてきた活動内容を紹介した。
岡田氏は、今後も「職能団体」として産業保健師の"声"を世間に届け、耳を傾けてもらうためには「何に取り組んだか」という実態と「組織力」が重要であるとし、日本保健師連絡協議会を通じた他団体との連携や、学術団体と連携した産業保健師の育成を通じて、これからも役割を果たしていくと結んだ。
日本産業衛生学会における産業保健看護の動向について
続いて、日本産業衛生学会産業看護部会 部会長の五十嵐千代氏が「日本産業衛生学会における産業保健看護の動向について」を講演した。
労働安全衛生法の一部改正により2023年4月から化学物質管理が"自律管理"になることなど、産業保健を取り巻く環境の変化は大きい。五十嵐氏は従来の「産業看護」では役割が説明できなくなっていることから、日本産業衛生学会の「産業看護部会」を「産業保健看護部会」に変更する意図を説明した。
そして「事業場における保健師・看護師の活動実態に関する調査」(労働者健康安全機構、2021)を示しながら、保健師が現場で活躍し、事業者から活用を期待されていることを紹介。
日本産業衛生学会「産業保健看護専門家制度」のような卒後教育を通じて、産業保健看護のプロフェッショナルを育成する展望を語った。
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