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生活習慣改善のための保健指導とITツールの効果的な活用について


(2016/01/14)
No.3 これからの保健指導
 No.2でお話したプログラムはまだ開発段階ですが、この結果を経て実用化に向け進行中です。Face to Faceだけでは限界があるところをうまくカバーしてくれるプログラムとして今後に期待しています。

 オムロンの創設者 立石一真の残した言葉に「できませんというな」という社員なら誰でもが知っている言葉があります。「よく『できません』ということを聞くが、『できません』ということはやめようではないか。どうしたらできるかということをまず考えてもらいたい」と。

 産業看護職のマンパワーが足りないとか、いつもその人のそばにいてアドバイスできるわけではないとか、色々な制約がある中での活動だからとか、、、そんな理由で結果が出ないというな!と私に言われている言葉だと肝に銘じています。産業看護職一人の職場、あるいは複数でも人手が十分でない職場、そんな時に強い味方になってくれるのがITの活用かもしれません。

 本音を言うとシステムのみの対応(C群)の結果が保健指導のみの群(A群)より高かったらどうしよう・・と思っていました。そんなはずはない、少なくともシステムのみに劣るわけがないとライバル心を燃やしていたのも事実かもしれません。

 しかし結果として生活習慣プログラムと従来の保健指導の併用(B群)が一番減量効果があり、かつ健康的な行動も持続できるという内容に納得と安どを感じました。では次にできることは何でしょうか。

 プログラムのアドバイスは無限大、タイムリーな賞賛も気づきへのアドバイスメールも無限大です。しかし送信は自動プログラムによるもので、受診側への配慮が十分に行き届いているとは限りません。たとえば転送しない日が続いていたとして、転送したくても出張などで出来ない状況にあったのか、たださぼって転送しなかったのか・・というのは考慮されません。データが転送されていないという事実のみをプログラムは認識します。(厳密にはそれまでの行動によってパターンが少しずつ違うのですが)その人の状況に応じての細やかな対応は、Face to Faceに勝るものはないと確信しています。

 毎日体重測定できるのは結果が目に見えるからでしょう。昨日より増えていたら今日は意識して行動するでしょう。行動するから測定結果を楽しみにまた測定できます。測定するからまた次の行動ができます。継続できるのは意識下にあるからで、いつも意識下にあるのは身近にサポートをされていると感じるプログラムの存在があったり、そのプログラムの向こうに産業看護職の顔が浮かぶからだと自負しています。その結果、健康増進のPDCAがうまく回って結果につながっているのではないでしょうか。

 残念ながら一部より否定的な反応、プログラムには限界がある、という意見もいただいています。わずらわしい、わかっているのに言われるのは嫌味に感じる。メールの回数が多い。多いと結局読まなくなる。内容が状況とマッチしない時は冷めてみてしまう・・などなど。

 No.2の冒頭でも書きましたが、保健指導はあくまでも人対人です。Face to Faceで向き合って双方の想いを理解し、対象者の行動変容につなげていくものです。関係性をより強固なものにするサポーターとして今回のようなプログラムを活用し、補い、結果を出すことが出来ればそんな素晴らしいことはありません。

 それぞれの利点を活かし、いかに行動変容につなぐことができるか、また個々の健康習慣を維持できるか、更には企業全体の生産性の向上に寄与できるか、そのようなことを考えながら行動できる産業看護職でありたいものです。

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