オピニオン/保健指導あれこれ
改めて公衆衛生看護とは
No.2 日本公衆衛生看護研究会の概要
日本保健師活動研究会会長
2014年02月27日
はじめに
日本公衆衛生看護研究会は、保健所法が地域保健法に改正され、「公衆衛生」の言葉が消えていくことへの危惧から、保健師が「公衆衛生の担い手」として公衆衛生を守り、公衆衛生看護を維持・発展させることに賛同する保健師等が集まり、平成13年(2001)年5月に国立公衆衛生院で産声を上げました。平成25年度で設立13年目を迎えました。
研究会のめざすこと
本会は、先に研究や理論ありきではなく、(1)保健師が「公衆衛生」の視点、「地域をみる」視点をもった活動事例を分析して保健師の保健活動方法を明らかにし、
(2)住民と共に公衆衛生看護活動の共有化を図り、これらを基にして、
(3)公衆衛生看護の概念化、そして公衆衛生看護学の体系を築こうとする
会です。 そのために、保健師の実践事例から公衆衛生看護がどのような理念に立ち、何を対象とし、誰と、どのような方法で公衆衛生看護を展開しているのかを、保健師同士で語り合い、振り返ることで実践知を整理し、実践の学としての公衆衛生看護を概念化・体系化を図ることを探求し続けてきています。
活動:研究大会
本会は毎年1回、総会に合わせて研究大会を実施しています。できるだけ幅広い知見を得、社会の動きを見据え、住民の生活を見る活動を展開できる保健師を目指し、幅広い領域の講師を招いて学ぶ場を作ってきました。これまでの大会のテーマと講演内容は、日本公衆衛生看護研究会のホームページ「会のあゆみ」から確認できます。保健師は看護を基盤としていますが、社会学、経済学、政治学などさまざまな知識の集合体が活動の糧となっていることを改めて感じさせられる講演の数々でした。
また、分科会やシンポジウムにおいて保健師の実践活動を検討し、保健師による保健活動の特徴や保健師の独自性を明らかにし、できるだけわかりやすく活動方法を表現し、社会に発信してきています。
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