約98%の専門職が「メタボ・肥満者への保健指導」に課題を感じている
指導による改善の「困難」が明確にPR
提供 大正製薬株式会社
保健指導リソースガイドでは、2024年9月にアンケート「メタボ・肥満者への保健指導に関する実態調査」を実施し、日頃からメタボ・肥満に関する保健指導を実施している専門職716名からご回答をいただきました。
本調査は、特定保健指導を実施している保健師等を対象に「メタボ・肥満者」に対する保健指導の現状と課題を明らかにするために行われたものです。
アンケート調査概要
- 回答期間:2024年9月12日~27日
- 回答対象者:保健指導専門職または医療従事者かつ、メタボ・肥満に関する保健指導を実施している方
- 回答数:716名
- 調査方法:Webアンケート
メタボ・肥満者への保健指導は大きな課題
特定健診・特定保健指導は、世界的にも珍しいメタボリックシンドローム(メタボ)に着目した予防プログラムとしてスタートし、その後、メタボの早期発見と生活習慣改善のサポートが行われてきました。
しかし、健康日本21(第二次)では、2022年度までにメタボ該当者および予備軍を25%以上減少させることを目標としていたものの、2022年度の減少率は16.1%と目標の達成には至りませんでした。
また、令和5年版「国民健康・栄養調査」によると、肥満者(BMI≧25kg/m2)の割合は男性:31.5%、女性:21.1%です。直近10年間でみると、女性では有意な増減はみられないのに対し、男性では平成25年から令和元年の間に有意に増加し、その後の優位な増減はみられません。
このような状況から、メタボ・肥満者への保健指導は大きな課題と捉えられています。
回答者の属性
職種<n=716>
(複数回答)
資格取得後の経験年数<n=716>
平均14.8年(最小:1年 最大:46年)(単一回答)
勤務先<n=716>
勤務先は「企業」が最も多く(34.2%)、「健診機関」(12.0%)、「病院」(9.8%)、「保健指導受託・実施機関」(8.0%)と続きました。(単一回答)
所属企業の業種<n=277 勤務先を「企業」または「健康保険組合」と回答した方>
「製造業」が最も多く(41.2%)、「情報・通信業」(10.8%)、「卸売業、小売業」(9.0%)、「運輸業、郵便業」(7.6%)、「建設業」(5.8%)と続きました。(単一回答)
98%の専門職が指導に課題を感じ、目標達成率も低い
メタボ・肥満者に対する個別の保健指導を年間「51~100件」「101件以上」行っていると回答した方が半数を超えており、専門職が数多くの指導を行っていることがわかります。
メタボ・肥満者に対する個別の保健指導を年間何件ほど実施していますか?<n=716>
- 1~10件
- 11~50件
- 51~100件
- 101件以上
(単一回答)
その一方、「メタボ・肥満者に対する保健指導に、課題を感じていますか?」という設問では、98%近くの方が「感じている」と回答しており、具体的に困っていることとして「改善がみられない」(60.6%)「指導対象者本人が「問題だ」と捉えていない」(60.5%)と回答した方が多くみられました。「「リピーター」として定着してしまう」(56.8%)「一時的に改善しても、すぐに体重が戻ってしまう」(53.5%)といった、長期間の改善が伴わないことも問題です。
また、事前(指導開始前)に立てた目標に対する達成率も、60%以上達成していると回答した方は17.2%にとどまっています。
メタボ・肥満者に対する保健指導に、課題を感じていますか?<n=716>
- 大いに感じている
- 感じている
- 感じていない
(単一回答)
メタボ・肥満者に対する指導について、どのようなことに困っていますか?<n=716>
(複数回答)
メタボ・肥満者に対する指導で、事前(指導開始前)に立てた目標に対する達成率はどのぐらいでしょうか?
- 100-80%
- 80-60%
- 60-40%
- 40-20%
- 20%未満
(単一回答)
「メタボ・肥満者」への指導・情報提供の実態
メタボ・肥満者に対する指導・情報提供では「食事指導」(98.3%)「運動指導」(93.9%)と、堅実な保健指導が実施されていることがわかりました。また、医療機関を紹介して適切な治療に繋げたり、サプリや医薬品を紹介する専門職もいます。
メタボ・肥満者に対して、どのような指導・情報提供を行っていますか?<n=716>
(複数回答)
上記質問で「サプリ(機能性食品、特保等)の紹介」「医薬品の紹介」と回答した118名を対象に、どのタイミングでサプリや医薬品についての情報提供を実施するか質問しました。「対象者から食事・運動以外の方法を相談された時」(50.8%)や、「食事・運動指導の効果が出なかった時」(39.0%)「何度も指導対象になってしまう場合(リピーターへの対応時)」(33.1%)といった、円滑に目標が達成できないタイミングで情報提供することが多い傾向がわかりました。
サプリや医薬品について、どのタイミングで話したり、情報提供することが多いでしょうか?<n=118>
おわりに:「メタボ・肥満者」への指導の難しさが明らかに
メタボ・肥満者に対する保健指導をテーマとした今回の調査では、特定保健指導の現状と課題が明らかになりました。
専門職自身が、メタボ・肥満者に対する保健指導に「課題」を感じており、食事指導と運動指導によるメタボ・肥満改善の難しさと、指導対象者本人の意識改革が必要である点が明確になりました。
引き続き「メタボ・肥満者」への特定保健指導は大きな課題となりますが、メタボ・肥満を予防、改善することは、保健指導専門職の価値ある仕事です。指導対象者に着実な改善をもたらす知識・技術の習得や、食事指導と運動指導に加わる新たなアプローチの提示が求められることも考えられます。
保健指導リソースガイドでは、保健指導の実践や予防医療の推進に役立つ情報を発信してまいります。本調査にご協力いただいた皆さまに、厚くお礼を申し上げます。
関連情報
【実態調査】メタボ・肥満に対する特定保健指導約6割の指導者が「本人に課題意識を持ってもらうことの難しさ」を感じている(大正製薬株式会社)
本サイトに掲載されている記事・写真・図表の無断転載を禁じます。
「アンケート」に関するトピックス・レポート
-
2025年03月05日PR
約98%の専門職が「メタボ・肥満者への保健指導」に課題を感じている 指導による改善の「困難」が明確に
-
2022年11月02日
業務課題は「対象者に合わせた保健指導」がトップに―保健指導リソースガイド利用者アンケートよりー
新着
-
2026年03月06日ニュース
高齢者の健康関連QOLは2つの軌跡に分かれる 名古屋大学らが12年追跡研究、睡眠の質・抑うつ・身体機能などが予測因子
-
2026年03月05日ニュース
受動喫煙対策は徐々に前進〜令和6年度「喫煙環境に関する実態調査」
-
2026年03月05日ニュース
AYA世代向け「がんの治療と暮らしを支える制度ガイド」を制作(厚労省)
ピックアップ
連載・コラム
関連資料・リリース
-
2026年03月02日(厚生労働省/2026年 2月27日)
-
2026年02月27日(大修館書店/2025年11月25日)
-
2026年02月27日(厚生労働省/2026年 2月25日)
学会・イベント
-
2026年3月6日・7日島根SELECT主催: 日本健康支援学会
-
2026年3月19日~21日栃木SELECT主催: 日本衛生学会
-
05月20日~12月15日埼玉SELECT主催: 埼玉産業保健総合支援センター
2カ月先駆けカレンダー
-
5月12日
毎年5月12日は、近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなみ「看護の日」に制定されています。そして、12日を含む週の日曜日から土曜日までが「看護週間」です。メインテーマは「看護の心をみんなの心に」。気軽に看護にふれていただける楽しい行事が、全国各地で行われます。なお、国際看護師協会では、5月12日を「国際看護師の日」に定めています。 関連リンク 看護の日(日本看護協会)
-
5月17日
日本高血圧学会と 日本高血圧協会は、第30回日本高血圧学会総会において、毎年5月17日を「高血圧の日」と制定しました。 関連リンク 高血圧の日(日本高血圧学会)
-
5月31日
毎年5月31日は世界禁煙デー。WHOによると、世界中でタバコの煙害で毎年600万人近くが死亡しており、そのうちの60万人は受動喫煙による非喫煙者とされています。このまま何も対策をとらなければ、2030年までに毎年800万人がタバコの煙害で死亡するとされています。 関連ニュース 5月31日から6月6日は世界禁煙デーおよび禁煙週間-今年のテーマは 「タバコは地球環境への脅威」!(日本生活習慣病予防協会) 関連リンク 禁煙指導のかんどころ(斎藤 照代/勤労者健康科学研究所)
-
5月31日~6月6日
「世界禁煙デー」は、たばこを吸わないことが一般的な社会習慣となるよう様々な対策を講ずるべきであるという世界保健機構(WHO)の決議により昭和63年に設けられ、平成元年からは5月31日と定められました。また、厚生労働省は平成4年から、毎年5月31日から6月6日までを「禁煙週間」と定めています。 関連リンク たばこと健康に関する情報ページ(厚生労働省)
-
6月1日~6月7日
ここ数年、日本における近年のHIV感染者・エイズ患者の新規報告数は、1,500人を超えています。HIV検査普及週間の期間中は、国や都道府県が主体となり、HIV/エイズに関する関心を高め、HIV検査の浸透・普及を図るためのキャンペーン活動等が行われます。 関連リンク エイズ予防情報ネット

