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厚労省が生活保護受給者の健康管理支援についての議論をとりまとめ
2017.05.16
 厚生労働省の生活保護受給者の健康管理支援等に関する検討会はこのほど、議論のとりまとめを公表した。データを使って効果的な健康管理支援を行うことで生活保護受給者の健康を増進し、医療扶助費の適正化につなげるのが狙い。

 生活保護を受給しているのは高齢者世帯が約半数を占め、特に単身の高齢世帯が増加している。また生活保護の受給者で約8割以上が何らかの疾病で医療機関を受診していて、糖尿病など生活習慣病の該当者や予備軍が被保険者より多いことも明らかになっている。

 一方で検診の受診率は約10%で、食事や運動などへの関心も薄い傾向がある。そのため、受給者の健康を増進し、医療扶助費の適正化につなげるためにも早急な健康管理支援が求められている。そこで福祉事務所が主体となって受給者の健康状態を把握し、ケースワーカーやかかりつけ医師、保健師などが協働。家庭訪問などを通じて生活に密着した健康管理支援を行っていくことを今後、目指していく。

 また健診や医療、生活の情報はデータ化して分析・活用し、効率的で効果的な支援を行う仕組みづくりも整備する。子どものころに身に付いた生活や食習慣は成人期まで影響を受けやすいことから、生活保護受給者世帯の子どもに対しての適切な支援も行っていくという。

 報告書では、データに基づく生活習慣病予防・重症化予防のための健康管理支援事業は、40歳以上74歳以下の受給者について健診などのデータや生活状況に関するデータを収集するのが適当であるとしている。その中で糖尿病など生活習慣病に罹患している人を抽出。また生活習慣病の該当者、予備軍の中からは、限られた資源を有効に活用するため、

・支援の効果が期待しやすい人(比較的若年、生活保護受給率が短い、生活スキルが確立しているなど)
・身体的に緊急性が高い人(救急受診などを繰り返しているなど)
・社会的な必要性が高い人(子どもがいるなど家族全体の生活習慣の改善が見込まれる人、孤立して支援者がいない人など)
・精神疾患が生活習慣病に大きな影響を及ぼしていると見込まれる人(飲酒行動に問題のある人など)

 に絞って効率的・効果的な支援を行うことも提案されている。

 具体的には、
(1)実施法案の策定
(2)支援対象者の絞り込みと援助計画への明記
(3)個別の支援計画の策定と支援の実施
(4)効果の評価と見直し

 といった流れで、PDCAサイクル(Plan:計画、Do:実行、Check:確認、Action:行動)により効果的、効率的に実施していくことが適当であるとしている。

生活保護受給者の健康管理支援等に関する検討会における議論のとりまとめについて(厚生労働省)

(yoshioka)
©2017 日本医療・健康情報研究所. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

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