オピニオン/保健指導あれこれ
がん治療と仕事の「両立支援」を考える~産業保健師の乳がん経験~
No.9 勇気づけられた言葉~祈っています~
パナソニック健康保険組合 保健師
2019年04月25日
私のために祈ってくれる人たち
職場の皆さんから温かい励ましをたくさんいただきました。がんになられたご家族の話をしてくださったり、お忙しい中、神社で祈願してくださったりと本当にありがたく思いました。 いつもは健康を支援するという立場から社員に「応援しています。」という言葉を使ってきましたが、病気の時は「祈っています。」という言葉がとても勇気づけられると思いました。 私のために祈ってくれる人がいるのだと、素直にありがたく思いました。 病院でも看護師から「祈っています。」と言われ、確かにこんな時はこの言葉がぴったりくるなと思いました。全てうまくいく
私が手術で休む前、職場の仲間から頂いた色紙の中に、「全てうまくいきます。」と大きい字で書いてくださった方がいらっしゃいました。 この言葉は本当に目からうろこでした。全ての不安や迷いが吹っ飛んでいくように感じました。以来、少しでも気が弱くなると呪文のように念じています。 ●勇気づけられた言葉 ・「祈っています」 ●不安が吹き飛ぶ言葉 ・「全てうまくいきます」前向きな気持ちを維持するために
手術や抗がん剤治療を受けていた時は、ただただ命があることに感謝していましたが、治療が終わり1年以上たつと体調が回復し、つらかった日々も薄らいできます。 しかしながら、漠然と病気への不安が襲ってくる時があります。 心身共に健康で元気に過ごすためには、食事、運動、睡眠はもちろんですが、治療の時に学んだ感謝の気持ちを忘れず、前向きな気持ちを維持するためのちょっとしたコツが必要かと思います。 私の場合は勇気を奮い立たせてくれた出来事を思い出したり、丁寧に日々を過ごすために朝のトイレ掃除で気持ちを落ち着けたり、不安が吹き飛ぶ言葉を口に出したりするようにしています。「がん治療と仕事の「両立支援」を考える~産業保健師の乳がん経験~」もくじ
- No.1 保健師として・患者として振り返る「乳がん経験」
- No.2 検診~がん告知 「胸にできものがあるようです」
- No.3 「がんが見つかったこと」を伝える
- No.4 病気を受け入れる
- No.5 病気を受け入れる 乳腺外科受診 精査~結果説明
- No.6 一流の保健師を目指して
- No.7 職場に話す~千羽鶴に込められた想い~
- No.8 幸せの感度を上げる~情けは人の為ならず~
- No.9 勇気づけられた言葉~祈っています~
- No.10 治療に向けての準備~治療中もおしゃれに~
- No.11 治療に向けての準備~サポーターを見つける~
- No.12 手術、抗がん剤治療、乳房再建に向けての準備
- No.13 「脱落した人はいない」
- No.14 治療を乗り越えるために( 1 )
- No.14 治療を乗り越えるために( 2 )
- No.15 乳がん治療を振り返って思うこと~寄り添い背中を押すことができる医療職~
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「働く人のがん対策」に関するニュース
- 2025年01月23日
- 1月23日は「一無、二少、三多の日」2月1日より「全国生活習慣病予防月間2025 」がスタート!
- 2025年01月20日
- 大腸がんが50歳未満の若い人でも増加 肥満のある人は大腸がんリスクが高い 予防に役立つ3つの食品とは?
- 2025年01月06日
- 肥満のある人はやはりがんリスクが高い 代謝的に健康であってもがんリスクは上昇 日本人5万人超を調査
- 2024年12月19日
- 2024年度版【保健指導アトラス】を公開!保健指導に携わる人が知っておきたい法律・制度
- 2024年12月17日
- 子宮頸がん検診で横浜市が自治体初の「HPV検査」導入70歳以上の精密検査無料化など、来年1月からがん対策強化へ