ストレス情報×機械学習で長期休職は予測可能か?~10年以上、23万人のデータから検証~
ストレス情報×機械学習で長期休職は予測可能か?~10年以上、23万人のデータから検証~
日本において、就労者の長期休職の原因は精神疾患が最も多く、社会的な課題となっています。そこで、就労者に年に一度実施される『ストレスチェック制度』の結果を活用し、長期休職を早期に予測することができないかと研究が進められてきました。しかし、従来の研究は調査人数が少ないことなどさまざまな制約から、休職予測の有効性は十分に示されていませんでした。
大阪公立大学大学院医学研究科神経精神医学の岩﨑 進一准教授らの研究グループは、10年以上にわたって収集された日本の公務員のべ約23万人分のストレスチェックデータと機械学習を組み合わせて、長期休職を予測できるかどうかを検証しました。
複数の機械学習モデルを用いて比較を行った結果、一部の方法では「休職者を見逃さない」という点で高い性能を示しました。しかし同時に「休職しない人まで危険と判断してしまう」という課題も明らかになり、ストレス情報のみでは高精度な予測は困難であることが示されました。
この結果は、ストレスチェック制度の限界と可能性を明確に示し、今後は健康診断結果や体調変化など他の指標と組み合わせることで、より実用的な予測モデルの構築につながることが期待されます。
(大阪公立大学/2026年 2月4日)
本サイトに掲載されている記事・写真・図表の無断転載を禁じます。

