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特定保健指導における健康保険組合・事業所・労働衛生機関との連携について ~労働衛生機関の保健師としての6年間の取り組みから~


(2014/08/06)
No.3【好事例】健康保険組合と事業所の連携
    ~特定保健指導の実施に向けて~
 1. 健診事後指導対象者と特定保健指導対象者の考え方
 3者(場合によっては2者)での協議会を重ね、B事業所における特定保健指導の実施を下記の図のように整理しました。
 三角形は、労働安全衛生法における定期健診結果を有所見者と無所見者に分けたものです。有所見者の中に、高齢者医療確保法の「積極的支援」と「動機づけ支援」の該当者が含まれています。つまり、有所見者への事後指導と特定保健指導が一致することがあるということです。


 2. 積極的支援を労働衛生機関が実施
 健診事後指導では、生活習慣改善の指導にじっくり継続して関わることは難しいのが現状でした。また、長時間労働対策やメンタルヘルス対策なども行わなければならず、日常業務に加えさらに「積極的支援」を実施するのは容易ではありません。そこで、当機関が積極的支援を実施することになりました。健康保険組合にとっては、実施の実績・実施率の向上になりますし、事業所にとっては健康保険組合の費用負担で自従業員への保健指導が実施できることになります。

 3. 動機づけ支援を事業所看護職が実施
 「動機づけ支援」については、従来の健診事後指導の実施時期や時間を工夫すれば併用できそうだということがわかりました。そこで、「動機づけ支援」については事業所看護職が実施することになりました。この場合の教材費等は健康保険組合が負担しまします。

 4. 保健指導の優先順位を決めてから参加を促す
 No.1で述べましたが、生活習慣病予防が常に最優先とは限りません。そこで、特定健診結果に基づく階層化の後に、「事業所スタッフによる対象者の絞り込み」をすることにしました。これは、長時間労働やその他の疾患などを考慮して保健指導を実施するためですが、予算や人材が限られる中で効率のよい実施にもつながります。また、特定保健指導は実施しなくても、全従業員への面談は実施するため、その場面でその方に適した保健指導がなされます。


 このように、健康保険組合・事業所・労働衛生機関がそれぞれの立場で役割を担い、特定保健指導事業を運営しました。保健指導を実施して6年になりますが、一律に一方的に参加を強制することがないために、保健指導に良い印象を持った方が多くいます。そのような方が年々増え、保健指導に苦手な意識をもっていた人も参加してくださることが増えました。たとえ何年かかっても対象者の健康度が向上することは、健康保険組合にとっても事業所にとっても望ましいことです。

★☆おわりに☆★
 A健康保険組合とB事業所、Win-Winの関係を築いていると思います。第1回の協議会の後、3者だけでなく2者の話し合いも重ね、それぞれの組織への展開も含めた活動がありました。それだけの時間と労力をかけて、両担当者が真の目的を考え、熱意をもって健康増進に向け努力した結果、このような事業運営ができたのだと思います。