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ケアのちから


(2014/01/14)
No.3 "地域まるごとケア"と「住民力」

 昨年の6月から、東京大学大学院で教える有志が主催する「医療政策実践コミュニティー(H-PAC)」に参加し、医療政策について学んでいます。この社会人コミュニティは、医療関係者・政策立案者・患者支援者・メディアの4職種が一緒になって研究テーマを決め、それを実践に結びつけていく、という、とても刺激的な学びの場です。

 今年のH-PACには42人が参加し、各自がテーマを提案して8つの研究班をつくりました。私が提案したテーマ「地域包括ケアにおける住民参画」には、医師、看護師、市役所職員、患者会主催者、医療リサーチ会社のスタッフ、患者支援者、新聞記者が集まり、現在、3月の研究成果まとめに向けて活動を続けています。

 私がこのテーマを提案した背景には、地元、世田谷区で続けている区民の会での活動がありました。今年で7年目を迎える会については、この連載の1回目でふれていますが、活動を通じて医療と介護の専門職に出会い、ネットワークを広げているうちに、「在宅ケア」というのは「地域ケア」の一部でしかないことがわかってきました。

 介護を受ける人は、自宅で在宅医療や介護を受けるだけではなく、病院にも入院すれば施設に入ることもあります。さらに、隣人やボランティアの支援など、公的サービス以外の支援も必要となってくるでしょう。つまり、医療・介護・病院・施設・住民の5つが地域でつながってこなければ、地域でのケアは続けられないのです。

 期せずして厚労省が推進する「地域包括ケア」にたどりついたわけですが、このシステムに血を通わせるには、行政、医療・介護の関係機関、そして、地域住民の意識がともに変わっていかなければなりません。ちなみに、東近江市永源寺地区で訪問診療を行う花戸貴司さんは、地域包括ケアを"地域まるごとケア"と言い代えています。現場からのこうした感覚を加えただけで、なんだか遠くてわかりにくかった言葉にも、「そうだよね~」とうなずけるよう血が通ってくるので、私もこの言葉をPRすることにしました。

【開催案内(2014/1/18)】
第7回区民の視点で考えるシンポジウム「高齢社会の未来は住民力で」