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思春期の「孤独感の持続」が精神症や抑うつリスクに 改善すれば影響軽減の可能性

 思春期において孤独感が持続すると、精神症(幻覚や妄想のような体験)や抑うつ、不安、幸福度低下といったメンタルヘルス不調につながることが、国際的な研究グループの解析で明らかになった。

 一方、孤独感が途中で改善した場合には、これらの不調との関連が軽減される可能性も分かった。研究グループでは「人とのつながりが大きく変化する思春期において、本研究の知見は、孤独感への早期の気づきと支援の重要性を示すもの」としている。

孤独感が改善すれば影響が軽減される可能性

 研究にあたったのは国⽴精神・神経医療研究センター精神保健研究所⾏動医学研究部・成⽥瑞室⻑や、東京都医学総合研究所社会健康医学研究センター・⻄⽥淳志センター⻑、東京⼤学⼤学院医学系研究科・笠井清登教授らのグループ。

 孤独感とメンタルヘルスの関連は以前から指摘されていたが、多くの研究は単一時点の評価にとどまっていた。そのため研究グループでは、思春期における孤独感を複数時点で評価し、その変化が後のメンタルヘルスにどう関連するかを検証した。

 研究に用いたのは、東京都内の思春期を対象とした縦断研究「東京ティーンコホート調査」に参加した3171人のデータ。この中から12歳および14歳時点の孤独感と、16歳時点のメンタルヘルス指標(精神症、抑うつ、不安、幸福度)との関連を分析した。

 分析にあたっては年齢、性別、体型、知能指数、家庭環境、近隣環境などの背景因子の影響を統計学的に調整し、さらに既存のメンタルヘルス状態も調整することで、因果の逆転リスクにも対処したとしている。

 その結果、12歳・14歳の両方で孤独感が持続していた場合は、孤独感がみられなかった場合と比べ、16歳時点で精神症は約2.4倍、抑うつは約3.0倍、不安は約2.2倍、幸福度低下は約1.7倍、リスクが高いことが示された。

 また14歳時点で新たに孤独感がみられた場合も、精神症、抑うつ、不安、幸福度低下のリスクが高くなっていた。

 一方、12歳時点では孤独感がみられたものの、14歳までに改善した場合、精神症との関連は消失。抑うつ、不安、幸福度低下との関連も弱まっていた。

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出典:東大病院

 これらの結果は、孤独感が長期化するとメンタルヘルス不調と関連しやすい一方で、途中で改善すれば影響が固定的ではない可能性を示唆する。研究グループは、学校・地域・家庭におけるつながりを支える取り組みや、早期の気づきと支援の重要性を挙げている。

内閣府「あなたはひとりじゃない」で孤独・孤立対策も

 内閣府 孤独・孤立対策推進室のウェブサイト「あなたはひとりじゃない」では、いくつかの質問に答えることで、約160の支援制度や窓口の中から状況に合った支援をチャットボットで探せる。「18歳以下のみなさんへ」とするコーナーでは、学校や友人、家族、自分のことなどに悩む18歳以下の人たちに向けて、相談窓口や改善のヒントを案内している。

思春期に孤独感が持続すると精神症・抑うつ・不安・幸福度低下につながることを確認(東大病院/2026年1月22日)
内閣府「あなたはひとりじゃない」

[yoshioka]