オピニオン/保健指導あれこれ
郁子の栄養指導あれこれ

No.1 保健指導をやっていると本当に様々な対象者の方とめぐり合います

管理栄養士 (フリー)
佐藤 郁子
 まず、健診の結果から、今の身体状態を説明し、減量の必要性、適正な減量目標値の設定方法、無理な減量のデメリットを1つ1つ丁寧に説明していきました。

 目標設定は、現在の体重でも十分にBMIが正常値になっているので、「現状維持」としました。次に行動計画の設定です。夕食しかまともな食事をとっていない現状を問題とし、3食食べることの重要性を説明しましたが、「体重が増えるかもしれないので怖い」ということを気にされていました。そこで、欠食するが為に、お酒やお菓子という余分なものを摂ってしまう事の方が問題であることと、運動を併用することで減量の効果が上がることを繰り返しお話ししました。

 そして、ご本人なりに生活習慣の問題点を分析し、すでに行動に移されていたので、その中から本人にストレスなく継続できる項目の「夕食後のお菓子をやめること」を1つの行動計画とし、それに「昼食をきちんと摂ること」「今より歩数を増やして活動量を増やすこと」の2つを加えました。

 昼食を増やしたことで、もしかしたら体重の増加もあるかもしれませんが、その点についてもきちんと伝え、昼食の選び方、食べる量も合わせて指導したので、最初は不安そうな表情でしたが、最後には納得されたようです。面談終了後、「焦らず地道に行きましょうね」と言って笑顔で送りだすと、「今度は成功するようがんばります」と答えていただけました。

 この指導にかかった時間は33分。長くかかりましたが、ご本人のお話しをじっくり聞き、納得できるように丁寧に説明することが必要だったと思います。努力される方だからこそ、今回の指導によって、健康的な減量が成功し、次回の健診結果が改善することを願うばかりです。

アルコールと保健指導
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