令和4年度 健保組合医療費、対前年比6.5%増
―1人当たりの医療費の伸び率、「新型コロナ関連等」が110%
健康保険組合連合会(健保連)は、このほど「令和4度健保組合医療費の動向に関する調査」を公表した。
それによると同年度医療費の総額は5兆1,261億円で、対前年比6.5%、3,129億円の増加。また、加入者1人当たりの医療費の伸び率では、新型コロナ関連が110.9%と大きく増加していることがわかった。
健保組合医療費の総額は6.5%増の5兆円越え
健康保険組合連合会(健保連)は、一定規模以上の社員(被保険者)がいる企業が設立した全国1,380(令和5年4月1日現在)組合で構成されている。被保険者とその家族を合わせると、全国民のおよそ4分の1に当たる約2,900万人が加入している。
本調査は、社会保険診療報酬支払基金「診療報酬等請求内訳書等データ」と健保組合提供のデータをもとに、令和4年度の健保組合医療費の動向をとりまとめたものである。なお、今回の「健保組合医療費の概況」は1,383組合、「疾病別医科医療費(調剤を含む)の動向」は1,310組合のデータをもとに分析・調査された。
それによると、令和4年度健保組合医療費の総額は5兆1,261億円で、対前年度比6.5%増(3年度は9.1%増)で、3,129億円増加していることがわかった。新型コロナウイルス感染症による受診控えといった令和2年度の減少の反動や、新型コロナ関連の患者が増えた影響などが考えられる。
診療区分別に伸び率をみると、訪問看護が13.6%と大きく増加。次いで医科入院外11.9%、調剤6.3%、歯科計1.8%と続いている。一方、医科入院は0.3%の減少となった。
なお、日本の医療費全体をみてみると、令和4年度の概算医療費は46.0兆円で、前年度より1.8兆円、伸び率で4.0%の増加となっている。
「令和4年度 健保組合医療費の動向に関する調査」P.6 より


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