「デジタル」と「健康管理システム/健康支援サービス」の活用状況
保健指導リソースガイド利用者アンケート第2弾【後半】
保健指導リソースガイドでは、2024年1月に「健康課題」と「健康管理システム/健康支援サービス」の活用について、アンケートを実施しました。その結果をとりまとめましたので、前半・後半に分けて紹介いたします。
前半の記事では、勤務先での課題や、「第4期 特定健診・特定保健指導」で注目していることについて紹介しました。
後半となる本記事では、「デジタル活用」や「健康管理システム」「健康支援サービス」の活用について、皆さまからいただいたご回答を紹介します。
■アンケート調査概要
- 回答期間:2024年1月18日~31日
- 対 象:保健指導リソースガイド利用者
- 回答数:231名
「デジタル活用※」における自己評価
(※)パソコンやIoT機器、各種ソフトウェア・システムなどの活用
業務に取り組む際、「デジタル」を使いこなせていると回答した方は18.6%、どちらかといえば使いこなせていると回答した方は43.3%と、約62%の方が「デジタルを活用できている」結果となりました。また、デジタルが業務に役立った経験が頻繁にあると回答した方は39.8%、たまにあると回答した方は33.8%と、「デジタルを活用できている」と評価した方が多いことに連動し、デジタルが役立ったと感じる人は約80%となりました。
「デジタルが業務に役立ったと感じる具体的な場面」では、「健康診断結果を管理・従業員からも閲覧できるシステムがあることで、指導者は事後措置や面談対応歴が見やすくなり、従業員からは過去分を含め健診結果がいつでも確認・印刷できるようになった」「保健指導もオンラインで実施することが多く、健診結果を画面で見ながら話すことで指導がスムーズ」といったコメントが寄せられました。
「健康管理システム※」の活用状況について
(※)従業員の健康管理や、それに伴う事務作業を効率化するためのITシステム
職場で「健康管理システム」を導入している方(更改の検討を含む)は44.2%、使用していない方は43.7%と、利用率は約半分という結果になりました。また、導入を検討している方は12.1%でした。
また、「健康管理システムを導入している」と回答した方の半数が在職中に健康管理システムの導入や変更を経験しており、さらにそのうちの約半数が、導入するシステムの検討の加わった経験がある方でした。
「健康管理システム」を使用する中で感じていること(コメントより)
【良い点】
- 異なる病院で健診を受診していても、一括で確認できる。
- 健診後の再検査受診勧奨など、督促を含めてシステマチックに行える。
- 健診結果もペーパーレス保管にすることで、保管や捺印などの手間が減り、1つのシステムで健診~ストレスチェック結果まで管理できる。膨大なデータの一元化にはシステムが必須だと感じる。
【悪い点】
- 健康管理システムの機能によっては、産業保健側が合わせて業務の仕方を変える必要がある。
- デジタルツールならではの悩みとしては、メンテナンス時や障害発生時は作業がストップしてしまう。
【その他】
- 導入時に他社比較が出来なかったので、他のシステムではどのような機能があるのか詳細を知る機会が欲しい。
- システムの乗り換えを検討したいが、導入費用やランニングコストなど稟議上の制約があり難航している。
一方、「健康管理システムを導入していない理由」では、「予算や上司の意向で導入に至っていない」といった意見が最も多く、「健診機関側が紙対応のみのため、結局手入力での作業が発生してしまう」「人数的にアナログ管理の対応が可能なため」といったコメントも寄せられました。
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