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加熱式たばこ受動喫煙で有害物質曝露を確認 厚労省研究班が知見を整理、経過措置見直しの議論へ

子どもや妊婦への影響、長期的な研究蓄積が課題に

 研究班は、特に子どもや妊婦など健康影響を受けやすい集団への影響について、今後の研究の必要性を指摘している。

 受動喫煙対策では、紙巻たばこでも子どもへの曝露防止が重要視されてきた。加熱式たばこについても有害物質への曝露が確認されている以上、科学的知見の蓄積が進むまでの間、子どもや妊婦などへの曝露をどう考えるかも今後の議論の焦点となりそうだ。

加熱式たばこ専用喫煙室を含む経過措置見直しの基礎資料に

 今回の研究班報告は、加熱式たばこの受動喫煙について、現時点で得られている科学的知見を体系的に整理したものだ。
 評価の結果、加熱式たばこの使用に伴う空気中の有害化学物質の発生については、関連性が「強い」、証拠の確からしさが「高い」とされた。また、非喫煙者のバイオマーカーに基づく受動喫煙曝露については、関連性が「やや強い」、証拠の確からしさが「やや高い」と評価された。
 とくに、受動喫煙者の発がん物質の体内取り込み量が、紙巻たばこの受動喫煙と同程度となる場合があることは、公衆衛生上も重要な知見といえる。

 一方で、受動喫煙による呼吸器症状や心血管系への急性影響については、関連性が「やや弱い」にとどまった。発がん性、妊娠・胎児への影響、小児への影響については、現時点では研究が不足しており、「判定できない」と結論づけられている。

 この結果は、加熱式たばこの受動喫煙による健康影響がないことを示すものではない。むしろ、空気中への有害化学物質の発生や非喫煙者の曝露が確認される一方で、長期的な健康影響を評価するための疫学研究は十分に蓄積されていない、というのが今回の報告の重要なポイントだ。

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出典:第5回 受動喫煙対策専門委員会 資料3 P27(厚生労働省)

 改正健康増進法では、加熱式たばこについて、受動喫煙による健康影響が明らかでないことを踏まえ、経過措置として「加熱式たばこ専用喫煙室」が認められている。
 今回の報告書は、加熱式たばこの受動喫煙対策や、専用喫煙室を含む経過措置のあり方を検討する上で、重要な基礎資料となるだろう。

参 考

第5回 受動喫煙対策専門委員会|厚生労働省(2026年5月21日)
加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理|加熱式たばこの化学的特性と健康リスクに関する科学的エビデンス構築に係る研究班(2026年3月)
加熱式たばこの健康影響|厚生労働省(2021年8月11日)

[保健指導リソースガイド編集部]