業界キーパーソン直撃インタビュー保健指導のみちしるべ
全国健康保険協会(協会けんぽ)

第1回 全国健康保険協会(協会けんぽ) 【後編】

中小企業と二人三脚で健康管理 協会けんぽの保健師の活動とは(5)

木村:第二期特定健診・特定保健指導について、新しい取組みにチャレンジしていくとおっしゃられていましたが、具体的にはどのようなものですか?

六路:まず保健指導の未受診者の方への対応を積極的に展開するつもりです。具体的には、レセプトと健診データを突合して対象者を抽出し、3ヶ月後に郵送(文章)にて一次勧奨を行い、電話やメールにて二次勧奨を行う予定です。下記条件のように、対象基準を厳しめにして行います。

 ◆一次勧奨条件:血圧160以上、または空腹時血糖値126以上(対象は5%)
 ◆二次勧奨条件:血圧180以上、または空腹時血糖160以上
  (且つ、余力のある支部のみが実施)

 対象者はレセプトと健診データを突合して抽出するため、個人情報等のリスクヘッジで、ほぼ内製で行うことにしました。

木村:実施に踏み切った背景は何かあったのでしょうか?

六路:これは平成23年に福岡県で行われたモデル事業をもとに行うことにしました。

木村:各支部のモデル事業が全体の取組みとして採用されることは素晴らしいことですね。

【参考資料】
平成23年度パイロット事業 進捗報告(全国健康保険協会 福岡支部)

※取り組みフローおよび進捗状況

参考資料:平成23年度パイロット事業 進捗報告(全国健康保険協会 福岡支部)

六路:支部の例で言いますと、香川県支部では保健指導の実施率が3割に達し、全国トップになった取り組みがあります。規模が小さいこともありますが、保健師の方々の姿勢が素晴らしく一生懸命取り組んでいると聞きます。また平成25年度からは特定保健指導に加え、若年者(35~40歳)層への保健指導も積極的に展開しているようです。

木村:機会があれば、香川県支部の取り組み内容や工夫点、保健指導に対する想いを直接お伺いしたいですね。

六路:ぜひご紹介しますね。
 また、特定保健指導とあわせて非肥満者対応を行っている支部もあります。これは事業主と連携して実施することが重要と考えています。事業主としても、特定健診・特定保健指導の対象とならない年代の従業員を多く抱えているところもあるため、訪問する保健師に対し、若年層や非肥満者のリスク保有者への対応を望む声もあるといいます。

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