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「乳がん」を早期発見 唾液をAIで高精度に検査 低コストな測定方法の開発へ
2019年08月09日
帝京大学などの研究チームが、乳がんを早期発見する方法を開発したと発表した。唾液を「メタボローム解析」と「人工知能(AI)」で検査するというもので、研究チームは低コストの測定方法の開発を目指している。
浸潤性乳がんなどを166の唾液検体でメタボローム解析
乳がんは日本人女性のがん罹患率の第1位となっている。乳がんの治療成績は良好であり、4人に3人は完治するが、より早期の段階で発見できれば治療成績をさらに向上でき、手術の縮小なども可能になると考えられている。
乳がんを発見するためには、超音波やマンモグラフィーなどの画像検査や血液検査が行われるが、これらは感度や特異度に限界があるため、乳がんの早期には多くは陰性になってしまう。
そのため早期でも高い感度で検出できる乳がんのマーカーが求められている。とくに日本は先進国の中でも乳がん検診の受診率が低いため、自覚症状のない女性でも簡便に受診しやすい、侵襲性の低い検査が必要とされている。
そこで研究チームは「メタボローム解析」に着目した。メタボローム解析は、生体内にある糖やアミノ酸、脂肪酸などの代謝物を一斉に測定して定量する新しい技術。研究チームはこれまでに、唾液をメタボローム解析にかけ、がんなどの疾患を早期発見する技術の開発に取り組んでいる。
関連情報
唾液の解析のみで乳がんを高精度に識別
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