ライフパフォーマンスの向上に向けた運動・スポーツの推進
東京2020レガシー「Sport in Lifeプロジェクト」職場の取り組み紹介も
パリ五輪が7月26日に開幕し、世界各国から集まったアスリートたちによる熱い競技が繰り広げられている。8月28日からはパラリンピックも開催される。
前回大会「東京2020」は日本で開催されたが、そのレガシーとして心身ともに健康で明るく活力のある社会を創出しようと、スポーツ庁は昨年、「ライフパフォーマンスの向上に向けた目的を持った運動・スポーツの推進について」を取りまとめた。これに基づき、スポーツ科学、医学、健康科学など多くの分野から議論を重ね、今年7月に具体的な取り組みを示す「中間とりまとめ」も公表された。
東京2020大会のレガシー「Sport in Lifeプロジェクト」
スポーツ庁では、スポーツを行うことが生活習慣の一部となり、一人でも多くの国民がスポーツに親しむ社会を実現するため、「Sport in Life プロジェクト」に取り組んでいる。
このプロジェクトは「東京2020 オリンピック・パラリンピック大会」のレガシーとして、同大会をスタート地点に、自治体やスポーツ団体、経済団体、企業等が進めるスポーツへの取り組みをさらに盛り上げていくことで、スポーツが生涯を通じて生活の一部となることで人生や社会が豊かになるという理念のもと進められているものである。
これに賛同する民間企業、地方自治体、スポーツ団体、経済団体等で構成するコンソーシアムを設置[加盟団体は3,670団体(2024年6月30日時点)]し、 加盟団体の取り組みを表彰する「Sport in Lifeアワード」も創設した。
また、従業員に対してスポーツを通じた健康増進の取り組みを行っている企業を「スポーツエールカンパニー」として認定(2024年認定1,252社)したり、スポーツ実施率の向上に向けた総合研究事業を実施している。
ハイパフォーマンスからライフパフォーマンスへ
これまでのスポーツ医学や科学では、トップアスリートの競技力(ハイパフォーマンス)向上のために、トレーニングから、治療・リハビリテーションまで、運動・スポーツの効果について数多くの研究が進められていた。
「Sport in Life プロジェクト」は、これらの研究で得られた知見を、国民の運動・スポーツの実施に活用し、健康の保持増進はもとより「ライフパフォーマンス」の向上につなげることで、QOL(生活の質)向上や健康寿命の延伸などにも寄与しようというものだ。
ライフパフォーマンスの向上に向けて
プロジェクトの一環としてスポーツ庁は昨年8月、「ライフパフォーマンスの向上に向けた目的を持った運動・スポーツの推進について」の取りまとめを行った。
この取りまとめに基づき、同年度から2か年事業で、ライフパフォーマンスの向上に向けた目的を持った運動・スポーツの実践に関する実態・ニーズ調査を実施。ライフパフォーマンスの向上への取り組みについて、具体的に示してわかりやすく情報発信するため、多方面の分野からの捉え方や関連する要素を踏まえて検討を行い、今年7月に「中間取りまとめ」を公表した。


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