ニュース

行政事業レビュー「がん診療連携拠点病院機能強化事業等」
「がんの死亡率減少」と「仕事と治療の両立」が議論の焦点に

客観的な評価指標設定を

 外部有識者からは、「がん対策推進基本計画に基づき『がん予防』、『がん医療』、『がんとの共生』を3本の柱として、がん対策を推進しているとレビューシートにある。がん予防やがん医療であれば、がん検診受診率、がんの生存率といった客観的な数値で示すことができる。しかし仕事と治療の両立などの『がんとの共生』となると、どうしても抽象度が高くなる」と指摘する声があがった。
 さらに「仕事と治療の両立ができる環境と思う人の割合を40%」という最終アウトカムについては、「誰にどのようなことを聞いた数字にするのか、そもそも成果目標の立て方についても議論の余地があるのではないか」との意見も出された。

患者視点からの指標設定も

 また、がん医療従事者の研修や相談支援なども、どの事業がどのように有用であったか検証していくことが重要との指摘や、がん患者自身が施設や治療の意思決定に関わるといった「患者視点」からの指標も必要ではないかという意見も出された。

中間アウトカムの設定

 厚労省は、見直しの方向性として 長期的には「がん死亡率の減少」「仕事と治療の両立支援」への効果が期待できるが、事業の効果をより適切に評価するための長期アウトカムにどれだけ寄与しているかを示す中間アウトカムを設定するとした。
 設定にあたっては、がん患者が事業の実施によって、効果をどの程度実感できているかといった視点も踏まえた成果指標を設定すると回答。

(画像をクリックすると、大きな画像が表示されます)

出典:資料「事業概要・見直し案」(2022.6.2)より

[保健指導リソースガイド編集部]
side_メルマガバナー

「がん」に関するニュース

2024年04月22日
【肺がん】進行した人は「健診やがん検診を受けていれば良かった」と後悔 早期発見できた人は生存率が高い
2024年04月09日
子宮の日 もっと知ってほしい子宮頸がんワクチンのこと 予防啓発キャンペーンを展開
2024年03月25日
【乳がん検診】40歳になったら毎年受けるとリスクは最小限に 乳がん検診は進歩している
2024年03月18日
がん予防で1兆円超の経済負担を軽減 生活スタイルや環境の改善が必要 子宮頸がんはHPVワクチンで予防できる
2024年03月05日
業態別の健康課題を見える化 「働き世代の健康データブック」を公開 企業の健康経営を支援 協会けんぽ京都支部
2024年03月05日
【横浜市】がん検診の充実などの対策を加速 高齢者だけでなく女性や若い人のがん対策も推進 自治体初の試みも
2024年03月04日
中年成人の肥満・メタボの解消にオンラインの保健指導が役立つ 社会的サポートは多ければ多いほど嬉しい
2024年02月16日
「HPV検査単独法」子宮頸がん検診に4月から導入
厚生労働省「がん検診検討会」より
2024年02月13日
早期の腎臓病の段階から医療費は増加 健診受診者の5.3%が早期慢性腎臓病 就労世代8万人の健診データを分析
2024年02月05日
大腸がんは早期発見でほぼ100%治療できる 検査や治療は進歩 検診を受けることが大切
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶