肥満・メタボの割合が高いのは「建設業」 業態で健康状態に大きな差が
健保連「業態別にみた健康状態の調査分析」より
「飲酒」状況が高いのは「労働派遣業」
また、調査では「生活習慣」として食生活や飲酒、喫煙のほか運動習慣や睡眠の状況を聞いた結果をまとめている。
今回調査された「飲酒」の状況をみてみると、「1日あたりの飲酒量が3合以上」(多量飲酒)と答えた人の割合は、全体で4.8%。
業態別でみると「労働者派遣業」が9.3%と最も高く、「不動産業・物品賃貸業(7.2%)」「電気・ガス・熱供給・水道業(7.1%)」と続く。低い割合を示しているのは「医療・福祉(2.8%)」「教育・学習支援業(3.2%)」「繊維製品製造業(3.4%)」となっていた。
昨年2月、厚生労働省が「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表するなど、近年、アルコールによる健康障害や多岐にわたる社会的な問題は注目されている。
毎年2月は日本生活習慣病予防協会が提唱する「全国生活習慣病予防月間」であり、今年のテーマとして「少酒」を取り上げ、啓発活動が展開されている。
* * *
企業に対しては、これまで以上に「従業員の心身の健康状態を保つ」ことが重視され、「健康経営」が求められている。
業態によってどのような生活習慣の傾向があるのか、どの検査項目でリスク保有者が多いのかなど、一定の特徴が見受けられるが、本調査でその一部が可視化されたといえるだろう。
このような業態別データも活用しながら、その傾向に合わせた「健康づくり」に積極的に取り組む産業保健活動が期待される。
参考資料
健康保険組合連合会
業態別にみた被保険者の健康状態に関する調査【令和4年度】(健康保険組合連合会)
全国生活習慣病予防月間2025「少酒:からだにやさしいお酒のたしなみ方」


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