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厚労省がイクメン企業アワード受賞企業取組事例集などを発行
2018年11月14日
厚生労働省はこのほど、「イクメン企業アワード 2018」受賞企業の取組事例集と、「イクボスインタビュー集」を発行した。
男性の育休取得の促進や、業務改善のアイデアなどが掲載され、中小企業などでも参考にできる内容になっている。
イクメン企業アワード2018では、男性従業員の仕事と育児の両立支援に取り組む企業・団体を表彰する「両立支援部門」に加え、男性が家事や育児に積極的・日常的に参画するのを促す企業や団体の対外的な活動を表彰する「理解促進部門」が新設された。
「両立支援部門」では、グランプリを株式会社サカタ製作所(新潟県) と日本ユニシス株式会社(東京都)。特別奨励賞を株式会社京葉銀行(千葉県)と田辺三菱製薬株式会社(大阪府)が受賞。
新設の「理解促進部門」は、グランプリを大和ハウス工業株式会社(大阪府)、特別奨励賞を株式会社CaSy(東京都)が受賞した。
育休取得の不安解消を評価
「両立支援部門」グランプリの株式会社サカタ製作所(新潟県、製造業、従業員141人)は、育児中の社員へのヒアリング結果などから、育児時短勤務や看護休暇などを小4未満まで引き上げるなど、社員のニーズを踏まえて制度改正を行ったことが評価された。
また、同社は育休中の収入シミュレーションや、育休取得に向けて円滑に業務が引き継げるように面接も実施。育休取得の経済的・業務上の不安に対してきめ細かい対応をしている点もポイントが高かった。
このような取り組みが功を奏し、同社の男性従業員が育休を取得する割合は平成26年度は0%だったのにも関わらず、平成29年度には50%までに拡大。
社員が仕事と育児を両立できるよう、業務の効率化や生産性向上で法定時間外労働時間を月平均16時間から1時間まで削減もさせている。
結果、働きやすい職場であることが内外で知られるようになり、求人の応募者が増加したり、社員の勤労意欲向上につながったりするなど、会社全体に好影響がもたらされているという。
男性従業員の平均育休取得日数は73日
同じくグランプリを受賞した日本ユニシス株式会社(東京都、情報通信業、従業員4,190人)は、短時間勤務制度を小6まで取得可能にしたほか、経営者を筆頭に管理職の意識改革を進め、男性従業員の育休取得を根付かせたことなどが評価された。
男性従業員の平成29年度の育休取得率は17.6%で、平均育休取得日数は73日(最短でも27日)と長く、育休取得を本格的に推進していることが大きなポイント。
同社も業務効率化や長期的なキャリア支援によって、社員の仕事と育児の両立をサポートしており、年次有給取得率向上活動については約9割の社員が達成している。取り組みの結果、人材確保や意欲的な社内風土が生まれている。
インタビュー集も発行
また別冊子の「イクボスアワード2018受賞者に聞く! イクボスインタビュー集」では、イクボスアワードのグランプリや特別奨励賞受賞者へのインタビューを掲載。
受賞者は、企業や団体の管理職(代表者を除く)で、部下の仕事と育児の両立への配慮、業務効率アップの工夫、自らの仕事と生活の充実を果たしている男女から選ばれている。
インタビュー集では、職場マネジメントで心掛けていること、育休を取得した部下のキャリア形成にどう取り組んでいるか、などについてインタビューした内容を紹介している。
またイクボス式のマネジメントスタイルや、具体的な実践例や基礎知識についてもまとめられ、さまざまな企業にとって参考になる一冊となっている。
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