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骨粗鬆症の検診受診率 全国ランキングを発表 1位は栃木県 骨粗鬆症財団
2018年12月12日
骨粗鬆症財団は、骨粗鬆症の検診の受診率の全国ランキングを発表した。1位は栃木県の14.0%で、最下位は鳥取県の0.3%。受診率が高い県ほど大腿骨骨折が少なく、要介護率が低い傾向がみられることが判明した。
骨粗鬆症検診の実施率は地域差が大きい
骨粗鬆症財団は、厚生労働省の公表データをもとに骨粗鬆症検診の受診者数を調査。結果は11月末に出版された「日本骨粗鬆症学会雑誌」に発表された。
受診率は、もっとも高い栃木県で14.0%、もっとも低い鳥取県では0.3%と、47倍もの開きがあった。解析した結果、検診率が低い地域ほど大腿骨の骨折を起こしやすく、介護が必要になる傾向が示された。同財団は「骨粗鬆症による骨折や要介護者を減らすために、骨粗鬆症検診に力を入れるべき」だと主張している。
2015年度の骨粗鬆症検診の受診率は全国平均で5.0%と少なく、(1)栃木県(14.0%)、(2)山梨県(13.1%)、(3)福島県(13.1%)、(4)群馬県(13.1%)、(5)宮城県(12.1%)の順に高かった。
一方、受診率が低いのは、(47)鳥取県(0.3%)、(46)和歌山県(0.9%)、(45)神奈川県(0.9%)、(44)京都府(1.1%)、(43)北海道(1.2%)の順で、地域によって大きな差があることが分かった。なお、高知県では骨粗鬆症検診者数が報告されておらず、実施されていないと考えられるという。
骨粗鬆症検診率が低い地域ほど介護が必要に
データを解析した結果、大腿骨骨折により人工骨頭挿入術を受けた患者の割合と要介護率の間には正の相関関係がみられた。大腿骨骨折が多い地域では、より多くの介護が必要になると推測される。
また、骨粗鬆症検診率と人工骨頭挿入術を受けた患者の割合との間には負の相関関係がみられ、検診率が低い地域ほど大腿骨骨折を起こしやすいことが示された。さらに、骨粗鬆症検診率と要介護率との間には負の相関関係がみられ、、検診率の低い地域ほど介護が必要になる傾向が示された。
なお、各種の健康診査およびがん検診(健康診査、血圧、脂質検査、糖尿病検査、貧血検査、肝疾患検査、腎疾患検査、胃がん健診、肺がん検診、大腸がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診)の受診率と要介護率の間には相関関係はみられず、これらの検査が要介護率を減らすことにはつながらないことが分かった。
骨粗鬆症検診の受診者数については「平成27年度地域保健・健康増進事業報告」(健康増進法)と「要支援及び要介護者数は平成26年度介護保険事業状況報告」、人工骨頭挿入術(股)数については「第2回レセプト情報・特定健診等情報データベース」、人口については「平成27年国勢調査人口等基本集計」がそれぞれ用いられた。
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