ニュース

骨粗鬆症の検診受診率 全国ランキングを発表 1位は栃木県 骨粗鬆症財団

 骨粗鬆症財団は、骨粗鬆症の検診の受診率の全国ランキングを発表した。1位は栃木県の14.0%で、最下位は鳥取県の0.3%。受診率が高い県ほど大腿骨骨折が少なく、要介護率が低い傾向がみられることが判明した。
骨粗鬆症検診の実施率は地域差が大きい
 骨粗鬆症財団は、厚生労働省の公表データをもとに骨粗鬆症検診の受診者数を調査。結果は11月末に出版された「日本骨粗鬆症学会雑誌」に発表された。

 受診率は、もっとも高い栃木県で14.0%、もっとも低い鳥取県では0.3%と、47倍もの開きがあった。解析した結果、検診率が低い地域ほど大腿骨の骨折を起こしやすく、介護が必要になる傾向が示された。同財団は「骨粗鬆症による骨折や要介護者を減らすために、骨粗鬆症検診に力を入れるべき」だと主張している。

 2015年度の骨粗鬆症検診の受診率は全国平均で5.0%と少なく、(1)栃木県(14.0%)、(2)山梨県(13.1%)、(3)福島県(13.1%)、(4)群馬県(13.1%)、(5)宮城県(12.1%)の順に高かった。

 一方、受診率が低いのは、(47)鳥取県(0.3%)、(46)和歌山県(0.9%)、(45)神奈川県(0.9%)、(44)京都府(1.1%)、(43)北海道(1.2%)の順で、地域によって大きな差があることが分かった。なお、高知県では骨粗鬆症検診者数が報告されておらず、実施されていないと考えられるという。

骨粗鬆症検診率が低い地域ほど介護が必要に
 データを解析した結果、大腿骨骨折により人工骨頭挿入術を受けた患者の割合と要介護率の間には正の相関関係がみられた。大腿骨骨折が多い地域では、より多くの介護が必要になると推測される。

 また、骨粗鬆症検診率と人工骨頭挿入術を受けた患者の割合との間には負の相関関係がみられ、検診率が低い地域ほど大腿骨骨折を起こしやすいことが示された。さらに、骨粗鬆症検診率と要介護率との間には負の相関関係がみられ、、検診率の低い地域ほど介護が必要になる傾向が示された。

 なお、各種の健康診査およびがん検診(健康診査、血圧、脂質検査、糖尿病検査、貧血検査、肝疾患検査、腎疾患検査、胃がん健診、肺がん検診、大腸がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診)の受診率と要介護率の間には相関関係はみられず、これらの検査が要介護率を減らすことにはつながらないことが分かった。

 骨粗鬆症検診の受診者数については「平成27年度地域保健・健康増進事業報告」(健康増進法)と「要支援及び要介護者数は平成26年度介護保険事業状況報告」、人工骨頭挿入術(股)数については「第2回レセプト情報・特定健診等情報データベース」、人口については「平成27年国勢調査人口等基本集計」がそれぞれ用いられた。

公益財団法人 骨粗鬆症財団
[Terahata]
side_メルマガバナー

「保健指導リソースガイド」に関するニュース

2023年07月12日
【アルコールと保健指導】「飲酒量低減外来」についてのインタビュー/面談時に30秒でできるアルコール指導ツールの紹介
2023年07月04日
健康経営の推進に!課題解決に合ったものを探せる「健康管理システム」一覧をリニューアルしました【サイト情報】
2023年04月04日
【サイト情報】「よろず相談センター」終了のお知らせ
2023年02月20日
【サンプル提供】間食指導に♪糖類ゼロでおいしい甘さ「パルスイート® カロリーゼロ」&ヘルシーレシピ集
2023年02月10日
【オピニオン公開中】職域でのアルコール指導・減酒支援、多職種・チーム連携
2023年02月02日
【オピニオン公開中】「ナッジ」を応用した健康づくり 誰もが健康になる社会を目指して
2023年01月04日
【専門職の皆さまへ】特設ページ「アルコールと保健指導」をオープンしました 現場で役立つツールも掲載中
2022年11月17日
あなたと地球の健康のために禁煙を!~市民公開講演会・参加者募集中(参加費無料)~
―全国生活習慣病予防月間2023ー
2022年11月10日
【オピニオン公開中】職域の「禁煙」を確実に進めるために―「喫煙」対策の最新情報と「禁煙」の実践紹介―
2022年11月02日
業務課題は「対象者に合わせた保健指導」がトップに
―保健指導リソースガイド利用者アンケートよりー
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶