ニュース

健保組合加入者の37%が肥満 健診検査値で「リスクなし」は19% 健保連

 健康保険組合連合会(健保連)は、2016年度の「業態別にみた被保険者の健康状態に関する調査分析」を公表した。調査は、2016年度の特定健診・特定保健指導データおよびレセプトデータをもとに、業態別に加入者の健康状態や服薬の状況、メンタル系疾患の有病者割合を概観したもの。
健保組合加入者の37%が肥満、建設業では44%超
 健康保険組合連合会(健保連)は、2016年度の「業態別にみた被保険者の健康状態に関する調査分析」を公表した。特定健診データでは335万704人(416組合)、レセプトデータでは1,516万4,861人(1,260組合)をもとに集計を行っている。健康状態および服薬状況については、特定健診の問診回答ならびに健診検査値をもとに、40~74歳の加入者を対象とし、メンタル系疾患の有病者割合については全年齢の加入者を対象としている。

 データを活用した「データヘルス計画」は、医療費データや健診情報などのデータ分析にもとづき、保健事業を効率的・効果的に実践するというもの。すべての健康保険組合は2015年度からの実施を求められており、健保組合の連合組織である健康保険組合連合会も積極的に取り組んでいる。

 健康保険組合加入者のうち、「肥満」該当者の割合は37.15%(男性 48.34%、女性 19.23%)。高い割合を示しているのは、(1)建設業(44.72%)、(2)その他のサービス業(41.66%)、(3)印刷・同関連業(40.34%)となっている。一方で、低い割合を示しているのは、(1)労働者派遣業(23.40%)、(2)繊維製品製造業(25.78%)、(3)医療、福祉(28.54%)だった。

 肥満の定義は、(1)「内臓脂肪面積が100平方cm以上」または「内臓脂肪面積が100平方cm未満でBMI25以上」、(2)内臓脂肪面積の検査値がないときは、男性では「腹囲85cm以上」または「腹囲85cm未満でBMI25以上」、女性では「腹囲90cm以上」または「腹囲90cm未満でBMI25以上」となっている。
業態別にみた肥満該当者の割合
 「メタボリックシンドローム」該当者の割合は13.00%。高い割合を示しているのは、(1)建設業(17.48%)、(2)印刷・同関連業(15.62%)、(3)金属工業(15.25%)。一方で、低い割合を示しているのは、(1)労働者派遣業(5.57%)、(2)繊維製品製造業(7.85%)、(3)医療、福祉(8.81%)となっている。

 健診検査値(血圧、脂質、血糖、肝機能)の基準範囲内(リスクなし)の該当者の割合は19.63%。高い割合を示しているのは、(1)労働者派遣業(35.13%)、(2)繊維製品製造業(25.35%)、(3)生活関連サービス業、娯楽業(24.72%)。一方で、低い割合を示しているのは、(1)印刷・同関連業(15.06%)、(2)建設業(15.76%)、(3)運輸業(16.26%)。
業態別にみた健診検査値基準範囲内(リスクなし)の該当者の割合
「受診勧奨判定値」の該当者の割合は「脂質」で31.08%
 「受診勧奨判定値」の該当者の割合は、「血圧」では17.10%、「脂質」では31.08%は、「血糖値」では4.94%、「肝機能」では10.98%に上り、それぞれ医療機関の受診が必要な状態にあることが明らかになった。

 「血糖値」の「保健指導判定値」(空腹時血糖 100mg/dL以上、HbA1c 5.6%以上)の該当者の割合は25.70%。高い割合を示しているのは、(1)複合サービス業(33.47%)、(2)飲食料品以外の小売業(29.48%)、(3)建設業(29.47%)となっている。一方で、低い割合を示しているのは、(1)労働者派遣業(14.95%)、(2)繊維製品製造業(20.24%)、(3)教育・学習支援業(22.33%)となっている。

 「神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害」の入院外の有病者割合は1.53%。高い割合を示しているのは、(1)労働者派遣業(1.79%)、(2)情報通信業(1.78%)、(3)機械器具製造業(1.66%)。一方で、低い割合を示しているのは、(1)宿泊業、飲食サービス業(1.02%)、(2)生活関連サービス業、娯楽業(1.14%)、(3)複合サービス業(1.22%)となっている。

 なお、▼「朝食を抜くことが週に3回以上ある」者の割合は20.13%で、(1)宿泊業、飲食サービス業(34.85%)、(2)教育・学習支援業(31.86%)、(3)不動産業、物品賃貸業(27.10%)で高い、▼「就寝前の2時間以内に夕食をとることが週に3回以上ある」者の割合は35.49%で、(1)教育・学習支援業(50.14%)、(2)宿泊業、飲食サービス業(48.88%)、(3)生活関連サービス業、娯楽業(44.99%)で高い――といった実態も明らかになっている。

 日本では政府の成長戦略における「国民の健康寿命の延伸」への取り組みの1つとして健康経営が推進されている。健康経営とは、「従業員の健康保持・増進の取り組みが将来的に収益性などを高める」との考えのもと、健康管理を戦略的に実践すること。健康保険組合連合会のデータなどを活用した「従業員の健康づくり」に向けた取り組みが求められている。

健康保険組合連合会(健保連)
  調査分析報告書
[Terahata]

「保健指導リソースガイド」に関するニュース

2019年04月17日
厚労省「受診率向上施策ハンドブック」で受診率を上げる 強制ではなく自発的な行動に導く「ナッジ理論」とは
2019年04月17日
連休(GW)こそ健康管理に注意 食事・運動・体内時計の調整がポイント 8つの対策で連休を乗り切る
2019年04月17日
日本人のたばこ依存と関連する遺伝子を発見 心疾患、COPDなど11の病気の発症リスクと相関 理化学研究所
2019年04月17日
禁煙のメリットは体重増加のデメリットを上回る 糖尿病のコントロールも改善
2019年04月17日
高血圧が循環器病の原因に 薬を飲んで血圧が低くなっても安心はできない
2019年04月12日
【IDAF】2018年国際糖尿病支援基金・年次報告書
2019年04月10日
未来投資会議「全世代型社会保障における疾病・介護の予防・健康インセンティブ」 受診率向上と重症化予防が柱
2019年04月10日
5人に1人が「不健康な食事」が原因で死亡 たばこや高血圧より深刻 食事改善で命を救える
2019年04月10日
「1日10分程度」のウォーキングで死亡リスクは低下 忙しい人も心配はご無用 運動は限られた時間に行っても効果がある
2019年04月10日
助産師・保健師・精神科医など多職種が連携する「母子保健システム」を開発 メンタルヘルスを向上 国立成育医療研究センター

最新ニュース

2019年04月18日
【健やか21】全国一斉「あそびの日」キャンペーンの実施について(スポーツ庁)
2019年04月17日
厚労省「受診率向上施策ハンドブック」で受診率を上げる 強制ではなく自発的な行動に導く「ナッジ理論」とは
2019年04月17日
連休(GW)こそ健康管理に注意 食事・運動・体内時計の調整がポイント 8つの対策で連休を乗り切る
2019年04月17日
日本人のたばこ依存と関連する遺伝子を発見 心疾患、COPDなど11の病気の発症リスクと相関 理化学研究所
2019年04月17日
禁煙のメリットは体重増加のデメリットを上回る 糖尿病のコントロールも改善
2019年04月17日
高血圧が循環器病の原因に 薬を飲んで血圧が低くなっても安心はできない
2019年04月17日
母乳だけにこだわらない授乳の支援を―厚労省が「授乳・離乳の支援ガイド」を改定
2019年04月12日
【IDAF】2018年国際糖尿病支援基金・年次報告書
2019年04月12日
【健やか21】ネット・スマホのトラブル等 SNS相談を始めます(東京都)
2019年04月11日
厚労省が自殺防止SNS相談事業のガイドラインを公表~具体例をふまえ分かりやすく~
2019年04月10日
未来投資会議「全世代型社会保障における疾病・介護の予防・健康インセンティブ」 受診率向上と重症化予防が柱
2019年04月10日
5人に1人が「不健康な食事」が原因で死亡 たばこや高血圧より深刻 食事改善で命を救える
2019年04月10日
「1日10分程度」のウォーキングで死亡リスクは低下 忙しい人も心配はご無用 運動は限られた時間に行っても効果がある
2019年04月10日
助産師・保健師・精神科医など多職種が連携する「母子保健システム」を開発 メンタルヘルスを向上 国立成育医療研究センター
2019年04月10日
皮膚の若さの維持と老化のメカニズムを明らかに 皮膚の老化を抑えるコラーゲンが判明
2019年04月08日
日本健康会議「健康スコアリング(2018年度版)の効果検証結果」を発表
2019年04月05日
【健やか21】「働く女性の健康増進に関する調査2018(最終報告)」
2019年04月03日
認知症の危険因子は「糖尿病」「高血圧」「肥満」 生活改善でリスクを軽減できる
2019年04月03日
「世界腎臓デー」 10人に1人が腎臓病の危機にさらされている 早期発見・治療のための戦略が必要
2019年04月03日
介護士の「腰痛」に心身のストレスが影響 腰痛対策のためにストレスマネジメントを
2019年04月03日
1回の採血で10年以内のがん・脳卒中・心筋梗塞の発症リスクを評価できる 血中のアミノ酸バランスを解析
2019年04月03日
「骨粗鬆症」による骨折患者の介護 4人に1人が離職・転職 76%が復帰には悲観的
2019年04月03日
ビタミンCが不足すると筋肉が減る 不足している高齢者で筋力低下 摂取すると回復
2019年04月03日
「糖尿病重症化予防の推進TOPICS」へるすあっぷ21 4月号
2019年03月28日
多職種連携で効率的・効果的な産業保健活動を~厚労省が「産業保健活動をチームで進めるための実践的事例集」発行~
2019年03月28日
【健やか21】2018年HIV感染者・AIDS患者及び梅毒患者の発生動向等について
2019年03月27日
松本市が掲げる「健康寿命延伸都市・松本」 新たな官民連携のあり方を提案 「健康パスポートクラブ」で市民参加を促す
2019年03月27日
「ファストフード」は健康的になったのか? 30年間の調査でカロリーと塩分が増えているとの結果に
2019年03月27日
緑豊かな公園でウォーキング たった20分でもメンタルヘルスに良い効果が 主観的幸福度が向上
2019年03月27日
「卵を1日に1個」は健康的? 「卵」を食べると心筋梗塞や脳卒中のリスクが低下するという報告も
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 8,121 人(2019年04月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶