ニュース
【連載更新】No.4 治療前の画像検査とがんの臨床試験
2016年08月19日
連載「乳がんとともに生きる人を理解する」(青木美保/帝京がんセンター 認定遺伝カウンセラー)を更新しました。
第4回目治療前の画像検査とがんの臨床試験 では、治療前の画像検査と臨床試験についてです。日本では臨床試験はまだ限定的ですが、アメリカでは臨床試験は大きな治療選択肢のひとつになっているようです。
日本人の多くはマンモグラフィでは観察しづらい「デンス・ブレスト」
乳がんの手術や治療前に、まずはマンモグラフィや超音波検査で、乳房内に腫瘤があるかどうか、腫瘤の大きさや広がり、わきの下のリンパ節(腋窩(えきか)リンパ節)に転移があるかどうかなどを確認するために、マンモグラフィや超音波検査などが行われます。
その後、乳がんと確定して、手術や治療方針を決めるために、乳房MRIやCTで、より詳細に乳房内のがんの広がりやリンパ節転移などを調べます。
マンモグラフィやCTは、若干被曝がありますが、通常の方では健康に影響はありません。妊娠中や妊娠している可能性がある方は、被曝のない超音波検査やMRIで検査します。
画像検査によって得意・不得意があり、またメリット・デメリットがあります。1つの画像検査で必要な情報が得られないこともあり、その場合は複数の画像検査で補い合います。
とくに、乳腺が発達している乳腺濃度が高い方(デンス・ブレストともいいます)では、マンモグラフィでは観察しづらく、超音波検査やMRIが併せて勧められます。あまり知られていない事実ですが、日本人の多くはデンス・ブレスト(関連記事:アジア人の約8割が"デンスブレスト" )です。
≫続きを読む
No.4 治療前に医師に聞いておきたいこととセカンドオピニオンオピニオン「乳がんとともに生きる人を理解する」
オピニオン トップページ
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2024 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「がん」に関するニュース
- 2024年04月22日
- 【肺がん】進行した人は「健診やがん検診を受けていれば良かった」と後悔 早期発見できた人は生存率が高い
- 2024年04月09日
- 子宮の日 もっと知ってほしい子宮頸がんワクチンのこと 予防啓発キャンペーンを展開
- 2024年03月25日
- 【乳がん検診】40歳になったら毎年受けるとリスクは最小限に 乳がん検診は進歩している
- 2024年03月18日
- がん予防で1兆円超の経済負担を軽減 生活スタイルや環境の改善が必要 子宮頸がんはHPVワクチンで予防できる
- 2024年03月05日
- 業態別の健康課題を見える化 「働き世代の健康データブック」を公開 企業の健康経営を支援 協会けんぽ京都支部
- 2024年03月05日
- 【横浜市】がん検診の充実などの対策を加速 高齢者だけでなく女性や若い人のがん対策も推進 自治体初の試みも
- 2024年03月04日
- 中年成人の肥満・メタボの解消にオンラインの保健指導が役立つ 社会的サポートは多ければ多いほど嬉しい
- 2024年02月16日
-
「HPV検査単独法」子宮頸がん検診に4月から導入
厚生労働省「がん検診検討会」より - 2024年02月13日
- 早期の腎臓病の段階から医療費は増加 健診受診者の5.3%が早期慢性腎臓病 就労世代8万人の健診データを分析
- 2024年02月05日
- 大腸がんは早期発見でほぼ100%治療できる 検査や治療は進歩 検診を受けることが大切