ニュース

パートナー企業とヘルスケア分野でオープンプラットフォーム構築―タニタヘルスリンク

 タニタヘルスリンク(東京都文京区)はこのほど、親会社のタニタのほか、官民ファンドのINCJ(東京都千代田区)やヘルスケア分野と親和性の高い事業パートナー4社を引受先とする第三者割当増資を実施、契約締結が完了した。
 同社らは連携を深め、各社が持つヘルスケア関連情報やサービス、システムを融合させることで、オープンな「健康プラットフォーム」を構築。機能やサービスを充実させ、「健康寿命の延伸」に寄与していきたい考え。
産学官連携でデータヘルス推進のための基盤づくり
 タニタ、INCJのほか、事業パートナーとして参画するのは、イトーキ(東京都中央区)、SBI生命保険(東京都港区)、淳風会(岡山県岡山市)、日立システムズ(東京都品川区)の4社。これらを引受先とする第三者割当増資は総額35億円になる。

 増資の目的は、公的保険外領域におけるヘルスケア分野の産業化や、データヘルス計画の受け皿を目指し、健康・医療などのビッグデータを活用して「データヘルス推進のための基盤づくり」を産学官連携により実現すること。

 具体的には、利用に同意した個人の健康関連情報を収集して分析し、活用できる健康プラットフォームをパートナー企業と作り上げ、さまざまな健康ニーズに柔軟に対応するヘルスケアサービスを提供するという。

タニタヘルスリンク.jpg

健康プラットフォームの構築で健康寿命延伸に寄与
 例えば、タニタヘルスリンク提供の「タニタ健康プログラム」で、本人同意のうえで蓄積した計測データや食事データなどと、淳風会が加盟する全国健康増進協議会に働きかけて得られる健診データを統合。

 「東京大学センター・オブ・イノベーション(COI)自分で守る健康社会拠点」が開発した技術を活用して、生活習慣病のトリガーであるメタボリックシンドロームの発症リスクを予測・可視化し、行動変容を促進する仕組みを構築する。

 そのうえで、利用者それぞれの生活習慣や趣味嗜好(しこう)、各種健康関連情報などをふまえて、健康行動につながるプログラムやコンテンツを提供する健康プラットフォームを日立システムズらと共同で開発する。

 健康プラットフォームは、ほかにもさまざまな活用を行っていく予定で、2019年度中には健康プラットフォームを使ったヘルスケア事業第1弾を、岡山市をフィールドにしてトライアルスタートする。

 同社は産官学の連携をさらに推進し、オープンプラットフォームとしての機能やサービスをさらに充実させたい考え。そのうえで利用者のすそ野を広げ、国が掲げる「健康寿命の延伸」に寄与していきたいという。


健康プラットフォーム.jpg

[yoshioka]
side_メルマガバナー

「健診・検診」に関するニュース

2025年06月02日
肺がん検診ガイドライン19年ぶり改訂 重喫煙者に年1回の低線量CTを推奨【国立がん研究センター】
2025年05月20日
【調査報告】国民健康保険の保健事業を見直すロジックモデルを構築
―特定健診・特定保健指導を起点にアウトカムを可視化
2025年05月16日
高齢者がスマホなどのデジタル技術を利用すると認知症予防に 高齢者がネットを使うと健診の受診率も改善
2025年05月16日
【高血圧の日】運輸業はとく高血圧や肥満が多い 健康増進を推進し検査値が改善 二次健診者数も減少
2025年05月12日
メタボとロコモの深い関係を3万人超の健診データで解明 運動機能の低下は50代から進行 メタボとロコモの同時健診が必要
2025年05月01日
ホルモン分泌は年齢とともに変化 バランスが乱れると不調や病気が 肥満を引き起こすホルモンも【ホルモンを健康にする10の方法】
2025年05月01日
【デジタル技術を活用した血圧管理】産業保健・地域保健・健診の保健指導などでの活用を期待 日本高血圧学会
2025年04月17日
【検討会報告】保健師の未来像を2類型で提示―厚労省、2040年の地域保健を見据え議論
2025年04月14日
女性の健康のための検査・検診 日本の女性は知識不足 半数超の女性が「学校教育は不十分」と実感 「子宮の日」に調査
2025年03月03日
ウォーキングなどの運動で肥満や高血圧など19種類の慢性疾患のリスクを減少 わずか5分の運動で認知症も予防
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,800名)
登録者の内訳(職種)
  • 医 師 3%
  • 保健師 47%
  • 看護師 11%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 20%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶