ニュース

女性は50歳を越えると骨粗鬆症のリスクが上昇 「定期的に検査を」

 50歳代女性の5割以上が骨粗鬆症の検査を受けていないが、「骨粗鬆症になる可能性があると思う」という女性が7割以上――女性に骨粗鬆症の検査を受けることの大切さを伝え、検査受診率を向上させる必要性があることが、ファイザーが全国の閉経後の女性3,168人を対象とした調査で浮き彫りになった。
女性の骨粗鬆症は50歳代から増加
 10月20日は「世界骨粗鬆症デー」だった。国際骨粗鬆症財団(IOF)を中心に「骨粗鬆症による骨折をなくす」ことを目指す啓発イベントが世界規模で開催された。

 国民生活基礎調査によると、日本では介護が必要となった主な原因の第3位は骨折・転倒で、骨粗鬆症がそのリスクを高める。日本骨粗鬆症学会によると骨粗鬆症の患者数は1,280万人に上る。女性の骨粗鬆症患者は男性の3倍というデータがあり、とくに深刻だ。

 女性は50歳前後に迎える閉経にともない、骨粗鬆症のリスクが高まる。女性の有病率は50歳代から徐々に上昇し、60歳代の3人に1人、80歳代では2人に1人が罹患しているという調査結果がある。

 骨粗鬆症による骨折は、要介護状態や寝たきりの原因になる。患者の身体的・経済的な負担は大きく、家族にも大きな負担をかける可能性がある。また、椎体骨折と大腿骨近位部骨折は、その後の死亡率を上昇させることが報告されている。

関連情報
骨粗鬆症の検査を受けている女性は少ない
 ファイザーは、世界骨粗鬆症デーに合わせて、50歳代以上の閉経後女性3,168人を対象に意識調査を行った。それによると、骨粗鬆症に関する認知率は高いが、骨粗鬆症の検査を受けている女性は少ないことが示された。

 調査では、ほぼ全ての回答者(99.3%)が、骨粗鬆症について認識しており、約7割(71.7%)は、「どのような病気か詳しく知っている」と回答した。

 一方、「糖尿病などの生活習慣病と関連がある」(11.1%)、「放っておくと悪化し寿命が短くなる」(18.9%)、「骨折しても痛みや自覚症状がないことがある」(37.4%)、「治療すると骨折をある程度防ぐことができる」(37.8%)など、骨粗鬆症の認知は十分でないことが示された。

 骨粗鬆症に対して非常に不安に思うと回答した割合の高かった項目は、「骨折して寝たきりになること」(66.8%)、「(寝たきりで要介護になり)家族に迷惑がかかること」(65.1%)、「身体に痛みが生じること」(46.1%)だった。

 骨粗鬆症に関する知識は、検査を受けたことがある人の方が受けたことがない人よりも全体的に高かった。骨粗鬆症に関する情報の普及とともに、検査を受けることの大切さを伝え、検査受診率を向上させることの必要性が示唆された。

 4割弱(38.8%)の人は骨粗鬆症の検査を「一度も受けたことがない」と回答した。50歳代女性では、その割合が5割(55.2%)を超えている。また、身近な人で骨粗鬆症になった人がいても検査を受けたことがない人は3割弱(27.6%)だった。また、骨粗鬆症になった場合に、どの診療科に受診すればよいか分からないと回答した人は2割弱(18.2%)だった。
「閉経後の女性は定期的に骨粗鬆症の検査を」と呼びかけ
 「骨粗鬆症になる可能性があると思う」「今はないが、将来骨粗鬆症になる可能性があると思う」と回答した人は74.7%であった。その中で骨粗鬆症の検査を「受けたことがない」と回答した人は42.2%であり、骨粗鬆症の不安を感じながらも検査を受けていない人が多いことが明らかになった。

 検査を受けたことがない理由の上位は、「検査を受けに行くきっかけがなかったから」(40.9%)、「気になる症状がなかったから」(39.8%)。

 「女性の健康寿命は74.79歳で、平均寿命と健康寿命の差は12.35年にも及ぶ。女性は日常生活に制限のある状態で生活している期間が長い。その原因のひとつが骨粗鬆症だ。しかし、骨粗鬆症は初期では自覚症状に乏しいため、気づかないまま症状が進行しているケースも多くみられる。そのため、少なくとも閉経後の女性は、定期的に骨粗鬆症の検査を受け、骨の健康状態を確認することが推奨される」と、骨粗鬆症財団理事、国際医療福祉大学教授、山王メディカルセンター・女性医療センター長の太田博明氏は調査結果について解説している。

 「今回の調査では、閉経後の女性が定期的に骨粗鬆症の検査を受けている割合は1割強にとどまり、一方で検査を一度も受けたことがない人が約4割に上った。検査を受けたことがない理由は、"検査を受けに行くきっかけがなかったから""気になる症状がなかったから"がともに約40%であり、自覚症状が乏しい骨粗鬆症に対する一般の方々への更なる情報提供の必要性を感じさせる結果となった」としている。

 骨粗鬆症の診断基準は骨密度の評価指標であるYAM値が70%以下となっている。太田氏は、65歳まではこのYAM値を80%以上に保つことを目標とする「65-80(ろうごをハッピーに)」運動を展開しているという。医療従事者が情報提供を行うとともに、骨検診の受診を勧奨することが重要だという。

ファイザーによる骨粗鬆症マネージャーサポートプロジェクト(医療従事者向け)
[Terahata]

「保健指導リソースガイド」に関するニュース

2019年03月20日
運動は若さを保つための最善の策 40歳以降は筋肉を増やす運動が必要
2019年03月20日
糖尿病リスクはBMIが22以上から上昇 若い頃からの体重管理が重要 順天堂大学
2019年03月20日
保健指導と介護予防を一体的に実施 フレイル対策を強化 厚労省が方針
2019年03月20日
うつ病の発症原因は「仕事の不満足」 回復では「職場ストレス」が重要 職場でのヘルスマネジメント戦略
2019年03月20日
長時間労働が心筋梗塞リスクを1.6倍に上昇 日本人1.5万人を20年調査
2019年03月20日
歯周病がCOPDの引き金に 歯周病の人は発症リスクが4倍に上昇
2019年03月13日
「睡眠負債」は週末の寝だめでは解消できない 睡眠を改善するための6ヵ条
2019年03月13日
認知症リスクは糖尿病予備群の段階で上昇 体と心を活発に動かして予防
2019年03月13日
994万人が高血圧 脂質異常症は221万人 糖尿病は過去最多の329万人 【2017年患者調査】
2019年03月13日
日本人妊婦で「静脈血栓塞栓症」が増えている 女性でも珍しいくない病気に エコチル調査

最新ニュース

2019年03月20日
運動は若さを保つための最善の策 40歳以降は筋肉を増やす運動が必要
2019年03月20日
糖尿病リスクはBMIが22以上から上昇 若い頃からの体重管理が重要 順天堂大学
2019年03月20日
保健指導と介護予防を一体的に実施 フレイル対策を強化 厚労省が方針
2019年03月20日
うつ病の発症原因は「仕事の不満足」 回復では「職場ストレス」が重要 職場でのヘルスマネジメント戦略
2019年03月20日
長時間労働が心筋梗塞リスクを1.6倍に上昇 日本人1.5万人を20年調査
2019年03月20日
歯周病がCOPDの引き金に 歯周病の人は発症リスクが4倍に上昇
2019年03月19日
地域保健・健康増進事業報告①~母子保健など「地域保健事業」の概要
2019年03月14日
【健やか21】募集開始!周産期メンタルヘルスと児童虐待予防セミナー
2019年03月14日
保健師の職業紹介番組を放映(テレビ神奈川、3/17)
2019年03月14日
「産業保健プロフェッショナルカンファレス」主催者変更のお知らせ
2019年03月13日
「睡眠負債」は週末の寝だめでは解消できない 睡眠を改善するための6ヵ条
2019年03月13日
認知症リスクは糖尿病予備群の段階で上昇 体と心を活発に動かして予防
2019年03月13日
【新連載】LGBTについて、学校保健分野・地域保健分野・産業保健分野で考える
2019年03月13日
994万人が高血圧 脂質異常症は221万人 糖尿病は過去最多の329万人 【2017年患者調査】
2019年03月13日
日本人妊婦で「静脈血栓塞栓症」が増えている 女性でも珍しいくない病気に エコチル調査
2019年03月13日
高齢者の多くが複数の病気を併発 医療費と介護費が増加 保健指導が必要
2019年03月12日
アルコールががんや生活習慣病を引き起こす「少酒の勧め」 動画を公開
2019年03月12日
【参加申込受付中】産業保健師会 2019年度 第1回研修会「産業保健師活動のあり方の本質に迫る―今どきの職場不適応の背景とその対応―」
2019年03月08日
睡眠に不満がある人は9割超―求められる十分な睡眠時間と質の高い眠り
2019年03月07日
【取材】多職種連携でも必要な「保健師の技術の可視化」を考える【平成30年度 日本保健師連絡協議会】
2019年03月07日
【健やか21】世界自閉症啓発デー2019(4/6東京) 参加申込み受付中
2019年03月06日
太っていなくても糖尿病やメタボに 日本人は少しの体脂肪増加や運動不足で異常が
2019年03月06日
糖質に着目した「1:1:1お弁当ダイエット法」 主食・主菜・副菜を最適に
2019年03月06日
大阪府が「健活10」を開始 健康寿命の延伸と健康格差の縮小が目標 1人ひとりの主体的な健康づくりを促す
2019年03月06日
認知症の発症を血液検査で予測 100%の的中率で判別に成功 長寿研
2019年03月06日
幼児の脳の発達に親の励ましが大きく影響 離婚は子のメンタルヘルスに影響
2019年03月06日
【書籍紹介】「増補新訂 医療機関における産業保健活動ハンドブック」※19年3月31日まで割引サービス中!
2019年03月05日
「どうする? 新入社員の健康支援」へるすあっぷ21 3月号
2019年03月05日
平成30年は2倍の増加―職場における熱中症による死傷災害発生状況
2019年03月05日
さらなる周知・啓発が必要―中小企業の「健康経営に関する実態調査」
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 7,762 人(2018年12月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶