オピニオン/保健指導あれこれ
業務効率化で「働くひとと組織の健康を創る」

No.1 健康管理が重要な時代になった

産業医・労働衛生コンサルタント・総合内科専門医・心療内科医
(株)iCARE 代表取締役 CEO 山田 洋太

健康管理業務で悩んだことはありませんか?

 企業における労働者の健康管理業務での非効率性で、嫌になった経験のある保健師や人事労務担当者は多いのではないでしょうか。

 健康管理を進めるためには、組織の健康状況を可視化することから始まります。特に法律で決められているような領域を最低限把握し、努力義務になっている領域まで広げていくことが必要になります。

 この5回の連載を通じて、企業における健康管理業務のススメ方や現場で働いている保健師を中心とした方々が悩みやすい業務を取り上げながら、より効率よく業務を行えるヒントにして頂ければと思っています。

 第一回目となる今回は健康管理に関する概論です。次回以降、健康診断やストレスチェック、過重労働、健康情報を具体的に取り上げていきます。

健康管理業務には、大きく2つの業務があります

 健康管理とは、労働者の健康の状況を把握し、分析して、解決をしていくものです。

 健康管理の重要性は、働き方改革や健康経営といった時流だけでなく、中長期的な企業成長や働きやすい環境形成に大きな役割を果たすことが徐々に浸透してきました。

 今までは余力のある大企業を中心に素晴らしい健康管理業務が行われてきましたが、近年、中規模企業にまで広がっています。大企業はより効率よく、中企業は今までわからなかった会社全体の健康情報を使って、分析や解決策を模索しようと試みています。

 健康管理業務には、大きく2つの業務があります。労働者や産業医などの日程調整や健康情報の入力、収集、準備といった「マンネリ業務」と、労働者や組織チームへの健康課題解決を促す「高価値業務」です。

 マンネリ業務が法的なものに紐付いているため、多くのケースでは、これを優先的に行い、結果的に高価値業務が最小限のまま終わっています。

 保健師や人事労務担当者はこうしたマンネリ業務への負担を軽減し、高価値業務へシフト出来ないものでしょうか。

健康管理を強く推進することで企業価値向上

 そのような中、厚生労働省は2018年9月、働き方改革を推進する法改正の中で、「労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いのために事業者が講ずべき措置に関する指針」を公表しました。

 事業者は労働者の不利益にならないようにしながら、安全配慮義務の履行を目的に産業医等による面接指導や健康診断の結果などから必要な健康情報を取得し、健康確保措置を十分に行えるよう適切な情報の取扱いが必要だとしています。健康情報をより厳格に取扱うことが求められるようになったわけです。

 そのような中で、健康管理をコストではなく、将来への投資という位置づけで捉える企業も増えてきました。健康管理は企業リスク最小化という位置付けだけではなく、労働生産性向上や採用力強化等、企業価値向上につながるからです。

 労働者のコンディションが良ければ労働生産性が高くなることは当たり前のことであります。しかし、健康管理と採用力強化は結びつくのでしょうか。

 新卒採用や中途採用における様々なアンケート調査を見ると、就職先に求める条件として、「やりたい仕事」という意見以外に、「福利厚生や働きやすさ、職場雰囲気、残業が少ない、休日が充実している」といった意見が多数あります。

 健康管理を強く推進することで働きやすい環境を創ることができ、採用力強化につながるのです。

 健康管理において高価値業務は、やらなくてはいけない時代に入ったと言って良いでしょう。

マンネリ業務の軽減で高価値業務に注力

 そう考えれば、勝ち組の企業がマンネリ業務をアウトソーシング(外部企業へ業務委託)やシステム導入によって効率化を図り、高価値業務に注力するということは容易に想像出来ます。

 内部でやるよりコストが高くなったとしても、会社全体の管理コストのことを考えれば良いわけです。とは言うものの、健康管理を進めていくと1ヶ月後の売上や利益が即座に上がるというものではありません。

 社内で健康管理を進めていく上で、理想として業務アウトソーシングも健康管理業務システムも安く、使いやすくないとマンネリ業務の負担軽減にはなりません。

 例えばiCAREでは、7年前より健康管理クラウドサービス、3年前より業務アウトソーシングサービス、1年前より産業医や保健師、事務といった業務請負サービスの提供を開始しました。

 これによりシステムも業務対応も専門家もトータルで提供でき、企業毎のニーズに合致したサービスプランを構築することが出来ます。

 iCAREは、「保健師や人事が抱える煩雑で複雑な健康管理業務をカンタンにする」ことを謳っており、100名以上の産業医、保健師、人事労務の方からの要望で創りあげた健康管理クラウドサービス「Carelyクラウド」は、これまでの健康管理システムとは異なり、使いやすさ、業務の自動化を他社の1/2〜1/5の費用で導入が可能となります。

 サービス提供開始以来、健康管理をより効率的に行いたい多くの企業様から導入を頂いており、すでに企業規模問わず170社・3万人以上の導入実績があります。

 マンネリ業務を軽減し高価値業務に注力するためのツールとして、このようなシステムを導入する企業は確実に増えていると言えます。


(参考)産業医や保健師、カウンセラー、人事労務担当者など社員の健康管理に携わるあらゆる人の業務を効率化するために生まれた健康データ管理システム『Carely』

「業務効率化で「働くひとと組織の健康を創る」」もくじ

「産業保健」に関するニュース

2019年01月22日
座ったままの時間を減らして運動を 運動がアンチエイジングの最良の手段に
2019年01月22日
「食物繊維」が糖尿病や心臓病のリスクを減らす インフルエンザの予防にも有用
2019年01月22日
腸内細菌がつくるアミノ酸が腎臓を保護 なぜ「発酵食品」は健康に良いのか
2019年01月22日
認知機能の低下を評価するための血液バイオマーカーを発見 認知症を早期発見して対策 筑波大学
2019年01月22日
「宿泊型健康指導プログラム」は効果的 特定保健指導の要支援者の体重・腹囲・コレステロールが改善
2019年01月18日
健康について何でも相談できる「かかりつけ医」を検索できるサイトを公開
2019年01月16日
慢性腎臓病(CKD)対策 透析を防ぐために「睡眠」の改善が必要 大阪大
2019年01月16日
産後うつと関連して対児愛着が悪くなる 母親を早期支援し「ボンディング障害」を予防
2019年01月15日
糖尿病腎症の重症化予防 保健師・管理栄養士・薬剤師が連携 先進的な取組みを紹介 厚労省
2019年01月15日
乳がん手術の革新的な診断技術を開発 迅速・簡易な検査で「乳がんの取り残しなし」

最新ニュース

2019年01月22日
座ったままの時間を減らして運動を 運動がアンチエイジングの最良の手段に
2019年01月22日
「食物繊維」が糖尿病や心臓病のリスクを減らす インフルエンザの予防にも有用
2019年01月22日
腸内細菌がつくるアミノ酸が腎臓を保護 なぜ「発酵食品」は健康に良いのか
2019年01月22日
認知機能の低下を評価するための血液バイオマーカーを発見 認知症を早期発見して対策 筑波大学
2019年01月22日
「宿泊型健康指導プログラム」は効果的 特定保健指導の要支援者の体重・腹囲・コレステロールが改善
2019年01月18日
健康について何でも相談できる「かかりつけ医」を検索できるサイトを公開
2019年01月18日
【健やか21】2/11(月・祝日)シンポジウム「周産期からの虐待予防」
2019年01月16日
慢性腎臓病(CKD)対策 透析を防ぐために「睡眠」の改善が必要 大阪大
2019年01月16日
産後うつと関連して対児愛着が悪くなる 母親を早期支援し「ボンディング障害」を予防
2019年01月15日
糖尿病腎症の重症化予防 保健師・管理栄養士・薬剤師が連携 先進的な取組みを紹介 厚労省
2019年01月15日
乳がん手術の革新的な診断技術を開発 迅速・簡易な検査で「乳がんの取り残しなし」
2019年01月15日
アルコール依存症の飲酒量を低減する薬が登場 飲酒の1~2時間前に服用
2019年01月10日
【先着順申込み受付中!】 2/6 市民公開講演会 全国生活習慣病予防月間2019
2019年01月10日
【健やか21】ピアサポーター養成講座受講生の募集について(難病のこども支援全国ネットワーク)
2019年01月09日
「働き方改革と健康経営」へるすあっぷ21 1月号
2019年01月09日
【産保PC第7回(2018年度 第3回)レポート】職場巡視~ありのままの現場を見られる産業保健師になる~
2019年01月08日
高齢者の肥満症のガイドラインを公開 認知症やADL低下の観点を付加 日本老年医学会
2019年01月08日
大人のがん教育を始めよう がん患者の就労問題に取り組む企業を支援 がん対策推進企業アクション
2019年01月08日
がん終末期患者の3割が「苦痛あり」 介護など家族の負担も大きい 国立がん研究センター調査
2019年01月08日
「冷え性」を克服するための6つの改善策 足の冷えに動脈硬化が隠れていることも
2019年01月07日
保健指導リソースガイド 2018年に読まれた記事ランキング・ベスト20
2019年01月04日
妊娠~子育て期にだれもが切れ目ない支援を受けられるように―成育基本法が成立
2019年01月04日
厚労省が医療的ケア児と家族を支えるサービスの事例紹介の報告書を作成
2019年01月03日
IT導入で「障がい者雇用の可能性を広げる」期待高まる―野村総研調査
2018年12月26日
連休の夜更かし朝寝坊が体調不良の原因? 朝型生活でメタボや糖尿病のリスクを低下
2018年12月26日
認知症の発症を予想する新たなマーカーを発見 久山町研究の成果 九州大学
2018年12月26日
がん患者のための情報サイトを公開 就労や生活上の課題などの情報が中心
2018年12月26日
学生時代の運動歴が将来の健康を左右? 大学時代のスポーツ経験が影響
2018年12月26日
慢性腎臓病(CKD)患者はBMIが高値だと生命予後が良好 2万6,000人を調査
2018年12月21日
【健やか21】「アドバンス助産師1万2,000人に」日本助産評価機構が新たに992人認証
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 7,762 人(2018年12月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶