ニュース

問題解決に積極的な人はがん死亡リスクが低い 脳卒中リスクも低下

 日常経験する問題や出来事に対する対処の仕方によって、がんの発症リスクは変わってくる。問題解決に向けて積極的、計画的な行動をとる人は、消極的な人に比べ、がんや脳卒中、心臓病で死亡するリスクが低くなるとの調査結果が発表された。「日常生活で積極的な行動を培うことが重要」と研究者は述べている。
積極的な行動(対処型行動)が、
がんや脳卒中の死亡リスクを下げる
 「JPHC研究」は日本人を対象に、さまざまな生活習慣と、がん・脳卒中・心筋梗塞などとの関係を明らかにする目的で実施されている多目的コホート研究。今回の調査はJPHC研究の一環として行われた。

 日常で経験する問題に対する対処は、心理的ストレスに大きく影響し、がんの診断・進展や生存率と関連があることが過去の研究で報告されているが、日本人を対象とした調査は少ない。そこで、研究チームは2000年と2003~2004年に、岩手、秋田、長野、沖縄、東京、茨城、新潟、高知、長崎、大阪の11保健所管内に在住していた50~79歳の男女約11万人を対象に、2011年まで追跡して調査した。

 日常生活での問題への対処法についてのアンケート調査で、「解決するために計画を立て、実行する」「誰かに相談する」「状況のプラス面を見つける努力をする」などの積極的な行動(対処型行動)をとる頻度が高い群と低い群に分け、がんや脳卒中などの発症やそれに伴う死亡のリスクに違いがあるか調べた。

 その結果、積極的な行動をとる頻度が高い人は、低い人に比べ、がんの発症には差がなかったが、がんでの死亡リスクは15%低く、がん検診でがんが発見される割合も35%高かった。
 さらに、積極的な行動をとる頻度が高い人は、脳卒中を発症するリスクは15%、脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患で死亡するリスクは26%低いことも判明した。
 「日常経験する問題や出来事に対して逃避型の対処行動をせず、積極的に解決する計画を立て実行するような対処型の行動をとる人は、検診を受けてがんを早期発見したり、積極的に情報を収集し、医療機関に相談し、生活習慣の改善にも取り組む可能性が高いため、がん死亡などのリスクが低いと考えられる」と、研究者は述べている。

 今回の研究は、東京大学医学系研究科国際保健政策学、国立がん研究センターがん予防・検診研究センターなどの研究チームによるもので、医学誌「Cancer Epidemiology」「European Heart Journal」に発表された。

多目的コホート研究「JPHC Study」(国立がん研究センター がん予防・検診研究センター 予防研究グループ)
[Terahata]

「健診・検診」に関するニュース

2017年06月28日
がん検診の受診率 50%超は男性肺がんのみ 乳がんと子宮頸がんは低迷
2017年06月28日
週1回のセックスが脳の老化を防止 50歳以降の性生活が健康に関与
2017年06月28日
1日20分の運動でも効果がある 「クロスフィット」が糖尿病の改善に有用
2017年06月28日
植物性食品ベースの食事療法で2倍の減量に成功 筋肉脂肪を減らす効果も
2017年06月28日
膵臓がん 簡易な血液検査で早期発見 鹿児島で臨床研究を開始
2017年06月28日
妊婦の半数以上が妊娠前・妊娠中に医薬品・サプリを使用 10万人を調査
2017年06月27日
【新連載】日本の元気を創生する ‐開業保健師の目指していること‐
2017年06月21日
東京糖尿病療養指導士(東京CDE)、東京CDS 講習会の日程を発表
2017年06月21日
日本の介護の現状をレポート 「介護社会」の本格的な到来に備える
2017年06月21日
世界の3人に1人が肥満か過体重 世界規模で保健指導が必要

最新ニュース

2017年06月28日
がん検診の受診率 50%超は男性肺がんのみ 乳がんと子宮頸がんは低迷
2017年06月28日
週1回のセックスが脳の老化を防止 50歳以降の性生活が健康に関与
2017年06月28日
1日20分の運動でも効果がある 「クロスフィット」が糖尿病の改善に有用
2017年06月28日
植物性食品ベースの食事療法で2倍の減量に成功 筋肉脂肪を減らす効果も
2017年06月28日
妊婦の半数以上が妊娠前・妊娠中に医薬品・サプリを使用 10万人を調査
2017年06月28日
膵臓がん 簡易な血液検査で早期発見 鹿児島で臨床研究を開始
2017年06月27日
【新連載】日本の元気を創生する ‐開業保健師の目指していること‐
2017年06月26日
3つのアプリを開発「考えよう!いじめ・SNS@Tokyo」
2017年06月26日
子どもの健康の地域間格差が拡大している可能性を発表
2017年06月22日
【健やか21】子どもの健康の地域間格差が拡大している可能性
2017年06月21日
東京糖尿病療養指導士(東京CDE)、東京CDS 講習会の日程を発表
2017年06月21日
日本の介護の現状をレポート 「介護社会」の本格的な到来に備える
2017年06月21日
世界の3人に1人が肥満か過体重 世界規模で保健指導が必要
2017年06月21日
ブロッコリーで糖尿病を改善? 「スルフォラファン」が血糖値を下げる
2017年06月21日
糖尿病+高血圧 どうすれば治療を両立できる? 高血圧の治療が進歩
2017年06月21日
「健康長寿新ガイドライン」を策定 東京都健康長寿医療センター
2017年06月20日
「血糖トレンドを知るには。」を公開 血糖トレンドの情報ファイル
2017年06月19日
広がる電子母子手帳~健康情報を管理するアプリとも連携(神奈川県)
2017年06月16日
【健やか21】子ども外傷患者初期対応アセスメントシート 活用マニュアル
2017年06月15日
乳がん検診は今後はどう変わる? 「高濃度乳房」の実態調査を開始
2017年06月15日
食育推進計画を策定した市町村は78%に上昇 「平成28年度食育白書」
2017年06月15日
日本初の「心房細動リスクスコア」を開発 検診項目からリスクが分かる
2017年06月15日
赤ワインのポリフェノールで血管が柔らかく 糖尿病の動脈硬化も改善
2017年06月15日
内臓脂肪が増えるとがんリスクが上昇 腹囲の増加は「危険信号」
2017年06月15日
HbA1cを測定できる「ゆびさきセルフ測定室」 全国に1,500ヵ所以上
2017年06月08日
【健やか21】子ども・若者育成支援「専門分野横断的研修」研修生募集
2017年06月07日
若い世代の産業保健師を育成するプロジェクトがスタート
2017年06月07日
産業保健プロフェッショナルカンファレンス サイトを公開
2017年06月07日
糖尿病医療に貢献するビジネスプランを募集するコンテストを開始
2017年06月07日
健康に生きるための5つの「ライフ スキル」 人生で勝つために学びが必要

おすすめニュース

無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 6,135 人(2017年06月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶